2次試験の全体像|事例I〜IVの特徴と合格するための4原則

中小企業診断士の2次試験は、1次試験を通過した受験者だけが挑む筆記試験です。4つの事例問題(事例I〜IV)に各80分で取り組み、合格基準は総得点240点(400点満点の60%)以上かつ各事例40点以上です。2026年度からは口述試験が廃止され、2次筆記に合格した時点で最終合格となります。

4事例の特徴比較

事例 テーマ 典型的な企業規模 出題の特徴
事例I 組織・人事 中規模(100名前後) 組織変革・後継者・モチベーション
事例II マーケティング 小規模(10名前後) ターゲット設定・差別化・SNS活用
事例III 生産・技術管理 中規模製造業 生産効率化・品質管理・リードタイム
事例IV 財務・会計 規模問わず CVP・NPV・財務比率計算

合格するための4原則

原則1: 与件文からの情報抽出力を磨く

2次試験で最も重要なのは「与件文に書いてあることを正確に読み取る力」です。自分の知識や常識を持ち込みすぎると減点されます。答案の根拠は必ず与件文の中にあります。

与件文を読む際は以下をマーキングしながら読む習慣をつけましょう。

  • 企業の強み(技術力・ブランド・人材)
  • 企業の課題・問題点
  • 外部環境の変化(市場・競合・規制)

原則2: 設問意図を正確に把握する

設問の動詞と条件が何を求めているかを丁寧に分析します。

設問の動詞 求められる答えの形
理由を述べよ なぜ〜かを説明
施策を提案せよ 具体的なアクションを提示
問題点を指摘せよ 何が課題かを明確に
効果を述べよ 施策実施後の改善内容

原則3: 設問間の一貫性を維持する

事例の設問は「問題発見→原因分析→解決策提案→効果」という流れになっていることが多いです。設問1で特定した課題と設問4の解決策が矛盾していると大幅減点になります。

答案を書き始める前に全設問を俯瞰し、一貫したストーリーを設計してから記述しましょう。

原則4: 80分のタイムマネジメントを徹底する

フェーズ 時間配分
設問全体の確認 3分
与件文の精読・マーキング 20分
各設問の構成メモ 10分
答案記述 42分
見直し 5分

時間切れで白紙の設問がある場合、点数が大きく落ちます。80分を最初から割り切って管理しましょう。

2次試験の学習法

  • 過去問演習が中心: 5年分を80分タイムで繰り返す
  • 答案を書いて添削を受ける: 自己採点だけでは気づかない弱点が見える
  • 模範解答の多様性を理解する: 正解が一つではないため、複数の模範解答を比較する

まとめ

  • 2次試験は4事例(各80分)、2026年度から口述試験廃止
  • 合格基準は総得点240点以上かつ各事例40点以上
  • 4原則は「与件文抽出・設問意図把握・一貫性・タイムマネジメント」
  • 過去問演習と添削が最も効果的な学習法