令和4年度 第11問 設問1 解説
問題文
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 中小企業庁の委託により㈱野村総合研究所が実施した、中小企業を対象とするア ンケート調査(「中小企業のデジタル化に関する調査」)に基づき、中小企業のデジタ ル化の取り組みについて見る。 IT ツール・システムの導入状況を見ると、利用分野によっても導入状況は大き く異なる。 また、デジタル化推進に向けた課題(全産業)について見ると、 A を挙げ る回答企業割合が、 B を上回り、 C を下回っているが、業種や従 業員規模によっても違いが見受けられ、支援者にはこうした課題の状況を認識した うえで、支援を行うことが求められている。 なお、アンケート調査は、2020 年12 月に中小企業・小規模事業者(23,000 件)を 対象に実施(回収4,827 件、回収率21.0 %)されたものである。また、デジタル化 とは、アナログデータをデジタルデータに変換・活用し、業務の効率化を図ること や、経営に新しい価値を生み出すことなどを指すものである。 文中の下線部について、「中小企業のデジタル化に関する調査」に基づき、領域 別のIT ツール・システムの導入状況を次のa~cで見た場合、導入済みの回答 企業割合が高いものから低いものへと並べた組み合わせとして、最も適切なもの を下記の解答群から選べ。 なお、ここで「業務自動化」とはRPA などを指す。「人事」とは勤怠管理・給与 計算、人事労務管理システムなどを指す。「販売促進・取引管理」とはEC サイト の構築や顧客管理システム(CRM)、営業管理システム(SFA)、POS システムな どを指す。 a:業務自動化 b:人事 c:販売促進・取引管理
解説
中小企業庁の「中小企業のデジタル化に関する調査」では、IT導入状況は業務領域によって差があり、比較的定着しやすい定型業務から進む傾向があります。人事分野は勤怠管理・給与計算などパッケージ化されたシステムが普及しており最も導入率が高く、次いで販売促進・取引管理(EC、CRM、SFA、POSなど)が続きます。一方、RPAなどの業務自動化は比較的新しい技術であり、導入コストや社内体制整備のハードルも高いため、導入率は最も低くなります。したがって正解は「人事-販売促進・取引管理-業務自動化」の順であるエとなります。他の選択肢は、業務自動化を上位に置いたり、人事より販売促進・取引管理を先に持ってきたりしている点で誤りです。判断のコツとして、「日常業務で必ず発生し、かつ古くからシステム化が進んでいる分野ほど導入率が高い」という原則を押さえると、人事>販売促進・取引管理>業務自動化という順序を自然に導けます。
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