令和6年度 第18問 設問2 解説
問題文
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 中小企業診断士のX氏は、商工会地区で食料品製造業を営む小規模事業者のY氏 (業歴5年)から、経営改善のための資金借入の相談を受けた。X氏は、Y氏に対し て、通常枠の「マル経融資(小規模事業者経営改善資金融資制度)」を紹介することと した。 以下は、X氏とY氏との会話である。 X氏:「マル経融資の利用を検討してはいかがでしょうか。無担保・無保証人・低 利で融資を受けることができます。」 Y氏:「無担保・無保証人・低利ですか。それはいいですね。どのような利用要件 があるのでしょうか。」 X氏:「指導要件や居住要件などがあります。」 Y氏:「それは具体的には、どのような要件なのでしょうか。」 X氏:「指導要件とは、商工会の経営指導員による経営指導を原則6カ月以上受け ていることです。居住要件とは、原則として同一の商工会の地区内で A ことです。その他、業種要件や納税要件がありますが、Yさん は、いずれの要件も満たしていますよ。」 Y氏:「それはよかった。融資限度額や返済期間について、教えていただけます か。」 X氏:「融資限度額は B です。1,500 万円超の貸付を受けるには、貸付前 に事業計画を作成し、貸付後に残高が1,500 万円以下になるまで、経営指導 員による実地訪問を半年ごとに1回受けていただく必要があります。返済期 間は、設備資金10 年以内で、据置期間は2年以内です。運転資金は C で、据置期間は1年以内です。」 Y氏:「ぜひ、申し込みを検討したいと思います。どこで申し込みをすればよいの でしょうか。」 X氏:「 D へ申し込みをしてください。ここで融資の推薦を行います。」 文中の空欄CとDに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
解説
正解はウである。マル経融資の運転資金の返済期間は7年以内、据置期間1年以内と定められている。設備資金の10年以内という数字と混同しやすいが、運転資金は7年以内という点を正確に覚えておく必要がある。また申込先については、マル経融資は商工会・商工会議所の経営指導員による経営指導を受けていることが要件であり、融資の推薦も地区の商工会(または商工会議所)が行う。実際の貸付実行主体は日本政策金融公庫であるが、申込窓口はあくまで商工会である点がポイントとなる。 選択肢アとイはCを5年以内としている点で誤り。これは運転資金の返済期間を短く誤認させる典型的なひっかけである。イとエはDを日本政策金融公庫としている点が誤りで、実行機関と申込窓口を混同させる出題パターンである。 覚え方としては「設備は10年、運転は7年、どちらも申込窓口は商工会」と語呂的にセットで押さえるとよい。融資の実行者(日本政策金融公庫)と申込・推薦窓口(商工会)の役割分担を区別して整理しておくことが、この論点で迷わないための確実な判断手順となる。
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