令和6年度 第9問 設問2 解説
問題文
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 経済産業省「企業活動基本調査」に基づき、1997 年度から2020 年度の期間につい て、中小企業の海外展開の推移を見た場合、直接外国企業との取引を行う企業の割 合(直接輸出企業割合)は、直接投資企業割合を一貫して A いる。大企業と 中小企業の直接輸出企業割合の推移を同じ期間で比較すると、中小企業の直接輸出 企業割合は大企業を一貫して B いる。 また、2017 年度から2021 年度の期間について、中小企業の輸出実施企業と輸出 非実施企業の労働生産性の推移を見ると、輸出実施企業の労働生産性は、輸出非実 施企業を一貫して C いる。 そして、(株)東京商工リサーチが実施したアンケート調査(「中小企業が直面する 経営課題に関するアンケート調査」)に基づき、製造業、卸売業、情報通信業につい て海外展開の実施状況を見ると、「海外展開をしている」割合は、 D が、 E よりも高く、 F よりも低い。 なお、経済産業省「企業活動基本調査」の調査対象企業の規模は、従業者50 人以 上かつ資本金額または出資金額3,000 万円以上である。 また、アンケート調査は、2022 年12 月において、全国30,000 社の中小企業を 対象として実施された(有効回答6,278 件、回収率20.9 %)。アンケート調査にお ける海外展開とは、直接輸出、間接輸出、直接投資、業務提携を指す。 文中の空欄D~Fに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
解説
中小企業白書のデータによれば、海外展開実施割合は製造業が最も高く、次いで卸売業、情報通信業の順に低くなる。これは製造業が生産拠点や販路拡大のために海外進出する必然性が高く、卸売業も商流の関係で一定程度海外と関わるのに対し、情報通信業は国内市場中心のビジネスモデルが多く海外展開の必要性が相対的に低いためである。設問はDが中間、Eがそれより低い業種、Fがそれより高い業種という構造なので、D=卸売業、E=情報通信業、F=製造業となり、正解はイである。他の選択肢は、D・E・Fの大小関係を業種の実態と逆に組み合わせているため誤りとなる。例えばアやオは製造業を中間または最低に置いており、実際に海外展開が最も進んでいる製造業の位置づけと矛盾する。ウやエも情報通信業を高い側に置いてしまい、実態と逆転している。覚え方としては「モノを作る・売る業種ほど海外展開が進みやすく、情報通信業は国内完結型が多い」という基本イメージを持っておくと、数値を覚えていなくても順序を推測しやすい。
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