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開発アプローチとモデリング

開発方法論

システムをどう捉えるか?でアプローチが変わる!DFD、E-R図、UMLの使い分けを理解しよう!

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開発アプローチとモデリング

簡単にいうと

システムをどう捉えるか?でアプローチが変わる!DFD、E-R図、UMLの使い分けを理解しよう!

① 3つの開発アプローチ

システムの分析・設計を行う際、対象をどの切り口で捉えるかによって使うモデリング手法が異なります。大きく分けて3つのアプローチがあります。

アプローチ着目点代表的なモデリング手法
POA(プロセス指向アプローチ)業務の流れ・処理の手順DFD(データフロー図)
DOA(データ指向アプローチ)データの構造・関係性E-R図(実体関連図)
OOA(オブジェクト指向アプローチ)データと処理を一体化したオブジェクトUML(統一モデリング言語)

POAは「どのような処理がどの順番で行われるか」に焦点を当て、DOAは「どのようなデータがどう関連しているか」を中心に分析します。OOAはデータ(属性)と処理(メソッド)をオブジェクトとしてまとめて扱う、現代のソフトウェア開発で主流のアプローチです。

② DFD(データフロー図)

DFDは、システム内のデータの流れと処理の関係を視覚的に表現する図です。プロセス指向アプローチ(POA)の代表的なモデリング手法であり、業務分析の場面で広く利用されてきました。

DFDでは以下の4つの記号を使います。

記号名称意味図形
源泉/吸収外部エンティティデータの発生元または最終到達先(顧客、仕入先など)四角形
プロセス処理データに対する加工・変換を行う処理丸(楕円)
データフローデータの流れデータが移動する方向を矢印で示す矢印
データストアデータの蓄積データベースやファイルなどデータの保管場所2本の平行線

DFDは段階的に詳細化できます。最上位のコンテキストダイアグラム(レベル0)でシステム全体の概要を示し、レベル1、レベル2と掘り下げることで詳細な処理フローを表現します。

③ E-R図(実体関連図)

E-R図(Entity-Relationship Diagram)は、データベース設計の基礎となるモデリング手法です。データ指向アプローチ(DOA)の代表的な図であり、システムが扱うデータの構造と関係性を視覚化します。

E-R図の3つの構成要素は以下の通りです。

構成要素意味
エンティティ(実体)管理対象となる「もの」や「概念」顧客、商品、注文
リレーションシップ(関連)エンティティ間のつながり「顧客が商品を注文する」
アトリビュート(属性)エンティティが持つ性質・データ項目顧客名、商品価格、注文日

エンティティ間の関連にはカーディナリティ(多重度)があり、以下の3パターンが基本です。

  • 1:1(一対一): 社員1人に対して社員証1枚
  • 1:n(一対多): 1つの部門に対して複数の社員が所属
  • m:n(多対多): 複数の学生が複数の講義を受講

m:n(多対多)の関係は、実装段階では中間テーブル(連関エンティティ)を用いて1:nの関係に分解するのが一般的です。

④ その他のモデリング手法

手法用途・特徴
状態遷移図オブジェクトの状態変化とそのトリガー(イベント)を表現する図。ATMや自動販売機のような「状態が切り替わる」システムの分析に有効
BPMNBusiness Process Model and Notation。業務プロセスを標準化された記法で表現するための国際規格。フローチャートに似ているが、より豊富な表現力を持つ
EPCEvent-driven Process Chain。イベント(出来事)と機能(処理)を交互に配置して業務フローを表現する手法。ERPパッケージのSAPで広く採用されている
ペトリネット並行処理や同期処理を数学的に表現するモデル。トークン(印)の移動によって処理の進行を表す。デッドロックや並行性の分析に利用される

具体例

DFDとE-R図の違いを、書店の在庫管理システムで比べてみましょう。

DFDで表現する場合(プロセス指向): 「顧客(外部エンティティ)が注文データを送る→受注処理(プロセス)が在庫データベース(データストア)を参照→在庫があれば出荷処理→顧客に納品書を送付」というデータの流れと処理の順序を矢印でつなぎます。DFDを見れば「誰が何のデータをどこに渡すのか」が一目でわかります。

E-R図で表現する場合(データ指向): 「顧客」「書籍」「注文」「在庫」というエンティティを定義し、「顧客が注文する(1:n)」「注文に書籍が含まれる(m:n→中間テーブル化)」「書籍に在庫がある(1:1)」という関連を線でつなぎます。E-R図を見れば「どんなデータがどう関連しているか」の構造がわかります。

つまり、DFDは「業務の動き(フロー)」を、E-R図は「データの静的な構造(テーブル設計のもと)」を表現する図です。両者は補完関係にあり、システム設計では両方を併用することも多くあります。

試験のポイント

  • 要は「DFD=データの流れ(POA)、E-R図=実体と関連(DOA)、UML=オブジェクト指向の統一表記法(OOA)」
  • DFDの4記号(源泉/プロセス/データフロー/データストア)は図を見て判別できるようにしておくこと
  • E-R図ではm:nを中間テーブルで1:nに分解する考え方が出題されやすい

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