経営法務令和5年度第8問
令和5年度 第8問 解説
問題文
民事再生手続における双務契約の取り扱いに関する記述として、最も適切なもの はどれか。なお、別段の意思表示はないものとする。
ア再生債務者に対して売買契約に基づき継続的給付の義務を負う双務契約の相手 方は、再生手続開始決定の申立て前の給付に係る再生債権について、弁済がない ことを理由として、再生手続開始後は、その義務の履行を拒むことができない。正解
イ再生手続開始前に再生債務者の債務不履行により解除権が発生していたとして も、相手方は、再生手続開始後は当該契約を解除することができない。
ウ注文者につき再生手続開始決定があった場合、請負人は、再生手続開始決定が あったことを理由に当該請負契約を解除することができる。
エ賃貸人につき再生手続開始決定があった場合、賃借人が対抗要件を具備してい たとしても、賃貸人は、双方未履行の双務契約であることを理由に当該賃貸借契 約を解除することができる。
解説
民事再生手続における双務契約の取り扱い。ア正: 再生債務者に対して継続的給付義務を負う双務契約の相手方は、再生手続開始決定の申立て前の給付に係る再生債権について弁済がないことを理由として、再生手続開始後に履行を拒むことができない(民事再生法49条3項)。イ誤: 再生手続開始前に解除権が発生していた場合、相手方は開始後も当該契約を解除できる(既発生の解除権は行使可能)。ウ誤: 請負人は再生手続開始決定があったことのみを理由に請負契約を解除できない(再生債務者等の選択権がある)。エ誤: 賃借人が対抗要件を具備している場合、賃貸人は賃貸借契約を双方未履行の双務契約を理由に解除できない。よってアが正解。
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