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経済学・経済政策令和5年度第17問

令和5年度 第17問 解説

問題文

外部不経済の内部化を意図して採用されると想定される政策や制度に関する記述 として、最も適切なものはどれか。

ア一定の自動車駐車場に対して、身体障がい者用駐車施設の設置を義務付けるこ と
イ市街化区域内の農地などを対象として、一定の条件の下で固定資産税等を減免 する生産緑地制度
ウ他地域から移住してきた世帯を対象に、子ども一人あたり定額の補助金を給付 する制度
エ二酸化炭素の排出量を基準とした化石燃料への課税正解
オ入札談合などの事実を自主申告した企業に対して、当該違反への課徴金を減免 する制度

解説

正解はエである。二酸化炭素の排出は、排出者が負担しない環境負荷という社会的費用(外部不経済)を発生させる。化石燃料への課税を排出量に応じて課すことで、本来市場価格に反映されない社会的費用を私的費用に組み込み、資源配分の歪みを是正しようとする典型的なピグー税の発想であり、外部不経済の内部化に合致する。 他の選択肢は、いずれも別の政策目的である。アは障がい者のアクセシビリティ確保のための規制であり、外部性の是正ではない。イの生産緑地制度は、農地の持つ緑地保全という外部経済を維持するための税制優遇措置であり、負の外部性の内部化ではない。ウは地域活性化を目的とした移住促進策で、外部性とは無関係である。オの課徴金減免制度(リニエンシー)は、企業に自主申告のインセンティブを与えて違法行為の摘発を促す法執行上の工夫であり、外部不経済の内部化とは異なる。 判断の手順としては、「負の外部性=社会的費用を、課税や規制によって発生源の私的費用に組み込んでいるか」を基準に考えるとよい。ピグー税・ピグー補助金の概念を軸に、環境税や排出量取引のような「価格を通じた是正策」かどうかを見極めることが、この論点で迷わないコツである。

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