令和6年度 第7問 設問2 解説
問題文
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 ある工場では、長さの規格の上限値が11.80 mm、下限値が10.00 mm の部品を 製造しているが、製造工程の工程能力指数Cp(両側規格の場合の工程能力指数)を 計算したところ、1.0 であることが分かった。工場では、この部品を利用する製品 の性能を安定させるために、長さの規格の上限値を11.60 mm、下限値を 10.16 mm に変更したいと考えている。 長さの規格の上限値と下限値を変更したとき、工程能力指数Cp を1.2 に向上 させるための施策として、最も適切なものはどれか。
解説
工程能力指数Cpは、規格幅(上限値-下限値)を6σで割った値で求められる。まず元の条件から標準偏差σを逆算すると、規格幅は11.80-10.00=1.80mmで、Cp=1.0なので、6σ=1.80、σ=0.30mmとなる。 新しい規格幅は11.60-10.16=1.44mmである。ここでCpを1.2にするための標準偏差を求めると、1.44/(6σ)=1.2より、σ=0.20mmとなる。これは選択肢ウと一致し、正解となる。 選択肢エはσ=0.25で計算すると、1.44/(6×0.25)=0.96となり、目標の1.2に届かないため誤りである。選択肢ア・イは平均値μの調整を提案しているが、Cp(両側規格の場合の工程能力指数)は規格幅と標準偏差のみで決まる指標であり、平均値の位置には左右されない。平均値のかたよりを考慮するのはCpk(かたよりを考慮した工程能力指数)であり、本問はそれとは異なる概念である点に注意が必要である。 覚え方としては、「Cpは規格幅と6σだけで決まり、平均値は無関係」「かたよりを扱うならCpk」という区別を押さえておくと、同種の問題で選択肢を素早く絞り込める。
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