ロゴ
中小企業経営・政策令和4年度第7問 設問2

令和4年度 第7問 設問2 解説

問題文

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 財務省「法人企業統計調査年報」に基づき、1990 年度から2019 年度の期間につい て、企業規模別に自己資本比率の推移を見た場合、中規模企業の自己資本比率は、 2000 年度以降、 A 傾向にあり、大企業と中規模企業の自己資本比率の格 差は B 傾向にある。 また、財務省「令和元年度法人企業統計調査年報」に基づき、業種別に中規模企業 の借入金依存度の平均値を見ると、業種によって違いが見受けられる。 なお、ここで大企業とは資本金10 億円以上、中規模企業とは資本金1,000 万円 以上1 億円未満の企業をいう。借入金依存度は、金融機関借入金とその他の借入金 と社債の合計を総資産で除して算出する。 文中の下線部について、財務省「令和元年度法人企業統計調査年報」に基づき、 小売業、宿泊業・飲食サービス業、製造業について、中規模企業の借入金依存度 (2019 年度時点、平均値)を比較した場合の記述として、最も適切なものはどれか。

ア小売業は、宿泊業・飲食サービス業よりも高く、製造業よりも低い。
イ小売業は、製造業よりも高く、宿泊業・飲食サービス業よりも低い。正解
ウ宿泊業・飲食サービス業は、小売業よりも高く、製造業よりも低い。
エ宿泊業・飲食サービス業は、製造業よりも高く、小売業よりも低い。
オ製造業は、宿泊業・飲食サービス業よりも高く、小売業よりも低い。

解説

正解はイである。財務省「令和元年度法人企業統計調査年報」の中規模企業データでは、借入金依存度は宿泊業・飲食サービス業が最も高く、次いで小売業、製造業が最も低いという順序になっている。宿泊業・飲食サービス業は店舗や設備への投資負担が大きく、かつ自己資本の蓄積が進みにくい業種特性から借入金への依存度が高くなりやすい。小売業も店舗investment等で一定の借入需要があるが、宿泊業・飲食サービス業ほどではない。製造業は設備投資は必要なものの、内部留保や自己資本比率が比較的高く、借入金依存度は相対的に低く抑えられる。 選択肢ア・ウ・エ・オはいずれも宿泊業・飲食サービス業が最も低い、または製造業が最も高いといった誤った順序を含んでおり、実際のデータの傾向と逆になっている点で誤りである。 この論点は、業種の設備投資の重さと自己資本蓄積のしやすさをセットで考えると判断しやすい。「設備投資が重く自己資本を貯めにくい業種ほど借入金依存度が高い」という視点で、宿泊・飲食>小売>製造の順を覚えておくと、同様の業種比較問題にも応用できる。

この問題を実際に解いてみる

プレミアム会員は年度別・科目別演習が無制限

演習を始める