令和6年度 第15問 設問2 解説
問題文
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 中小企業庁の委託により、(株)野村総合研究所が実施した中小企業を対象とした アンケート調査(「地域における中小企業のデジタル化及び社会課題解決に向けた取 組等に関する調査」)に基づき、地域課題解決事業の取組状況について見る。 現在の取組状況を見ると、「取り組んでいる」企業の割合が「取り組んでいない」企 業の割合を A いる。また、地域課題解決事業に現在取り組んでいると回答 した事業者における、地域課題解決事業単体での収支状況を見ると、収支状況が 「黒字」または「収支均衡」と回答した事業者の合計割合は、「赤字」と回答した企業の 割合を B いる。 そして、地域課題解決事業に取り組む事業者は、さまざまなルートから資金調達 を行っていることが分かる。 なお、アンケート調査は、(株)野村総合研究所が、2022 年12 月に商工会と商工 会議所の会員及び中小企業・小規模事業者10,000 社を対象にWeb アンケート調 査として実施された(有効回答:7,323 件)ものである。 また、地域課題解決事業とは、地域課題解決に向けて事業外の活動(慈善活動やCSR など)として取り組むことではなく、自社の事業の一環として取り組むことを指す。 黒字は、「補助金を除いても黒字(補助金をもらっていない場合も含む)」または「補 助金を含めれば黒字」のいずれかを回答した事業者を指す。赤字は、「赤字」または「事 業単体での収支を見ていない・分からない」のいずれかを回答した事業者を指す。 文中の下線部について、「地域における中小企業のデジタル化及び社会課題解 決に向けた取組等に関する調査」に基づき、地域課題解決事業に取り組む事業者 の資金調達方法(複数回答)を次のa~cで見た場合、回答企業割合が高いものか ら低いものへと並べた組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選 べ。 a:「金融機関等からの借入れ」 b:「クラウド・ファンディングの活用」 c:「別事業の収益等の自己資金」
解説
正解はイである。中小企業庁の同調査によれば、地域課題解決事業に取り組む事業者の資金調達方法は、「金融機関等からの借入れ」が最も高い割合を占め、次いで「別事業の収益等の自己資金」、最後に「クラウド・ファンディングの活用」という順になっている。地域課題解決事業は自社事業の一環として行われるため、通常の事業資金と同様に金融機関からの借入れが中心となり、自己資金がこれに次ぐ点が特徴である。クラウドファンディングは活用事例として注目されやすいが、実際の利用割合は依然として低い。 他の選択肢は、この順序を誤って並べ替えたものである。アは自己資金とクラウドファンディングの順位を誤り、ウ・エはクラウドファンディングを最上位に置いており、実態と逆転している。オは借入れと自己資金の順位を誤っている。 判断のコツとしては、「話題性の高い新しい資金調達手段(クラウドファンディング等)は実際の利用率では低位にとどまりやすい」という中小企業白書全体に共通する傾向を覚えておくと、他の年度・分野の類似問題でも判断しやすい。
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