システム構成技術
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プレミアムで見るこれまでは、コンピュータ内部の要素を個別に見てきました。この章では、コンピュータ全体を「システム」ととらえ、処理形態・構成技術・評価・障害対策という4つの観点から見ていきます。その最初がこの節で扱う処理形態です。処理形態の分け方は、2本の軸で決まります。いつ処理するか、そしてどこで処理するかです。前者がバッチ処理とリアルタイム処理、後者が集中処理と分散処理です。どちらも一方が優れているという話ではなく、業務の性格に合わせて選ぶものだという視点で読み進めてください。
簡単にいうと
「いつ処理するか」で2つに分かれるよ!ためてから一気にやるのがバッチ処理、来たらすぐやるのがリアルタイム処理。給与計算はバッチ、座席予約はリアルタイム。用途で決まるんだ。
① 2つの観点
情報システムの処理形態は、「いつ処理するか」および「どこで処理するか」という2つの観点で分類できます。
| 観点 | 分類 |
|---|---|
| いつ処理するか(処理タイミング) | バッチ処理/リアルタイム処理 |
| どこで処理するか(処理分担) | 集中処理/分散処理 |
このテーマでは前者を扱います。
② バッチ処理(一括処理)
一定期間(もしくは一定量)データを集め、一括処理する方式です。
1日に1回処理する日次バッチ、1か月に1回処理する月次バッチ、1年に1回処理する年次バッチなど、処理を行うタイミングごとに名称が異なります。
適用業務の例として、給与計算や月間売上集計などがあり、これらは1か月に1回処理する月次バッチです。
③ バッチ処理が向く業務
具体例
設例 バッチ処理と同じ特徴をもつ処理方式
> 給与計算や出荷数あるいは月次決算などの処理をコンピュータで、毎月バッチ処理する場合がある。
> このような情報処理と同じ特徴を有する処理方式に関する記述として、最も適切なものはどれか。(令和元年度第6問 改題)
>
> ア 金融機関などが入出金・送金などの処理を、一定期間や一定量ごとにまとめて実行する処理方式。
> ウ ポイントカードのポイント残高を精算直後に確認できるように、精算処理の要求が発生したときに即座に処理を実行し、その結果を返す処理方式。
解答 ア:○ ウ:×
判別のキーワード
| 選択肢の語 | 対応する方式 |
|---|---|
| 一定期間や一定量ごとにまとめて | バッチ処理 |
| 即座に処理を実行し、その結果を返す |

バッチ処理とリアルタイム処理
試験のポイント
簡単にいうと
今度は「どこで処理するか」!1台の大型機に集めるのが集中処理、複数台に分けるのが分散処理。6つの観点で比べた表は、そのまま出題されることがあるよ。
① 2つの分類
「どこで処理するか」という処理分担により分類すると、集中処理と分散処理に分かれます。
② 集中処理
集中処理とは、1台の大型コンピュータ(ホストコンピュータ、メインフレームとよばれる)に複数のクライアントを接続し、クライアントからの要求処理をすべてホストコンピュータで行う処理形態です。
1台で集中して処理を行うため、処理は高速になりますが、ホストコンピュータの故障がシステム全体に影響するため、システムの信頼性が低いというデメリットがあります。
③ 分散処理
分散処理とは、ネットワークに接続された複数のコンピュータで処理を分散して実行する処理形態です。
複数のコンピュータで分散して処理を行うため、処理は低速になりますが、各コンピュータが故障してもシステム全体への影響が局所的であり、相対的に信頼性が高いというメリットがあります。
簡単にいうと
頼む側がクライアント、応える側がサーバ。でも面白いのは、同じ1台が場面によってどちらにもなること!「役割の名前」であって「機械の名前」じゃないんだ。
① クライアントサーバシステム(CSS)
分散処理の代表的な処理形態であり、多くのシステムに用いられています。
サービスを要求し提供を受けるクライアントと、サービスを提供するサーバにて役割を分担します。
② 2つの役割
| 名称 | 内容 |
|---|---|
| クライアント | ネットワークにおいて、サーバコンピュータの提供するサービス(機能やデータ等)を利用するコンピュータあるいはソフトウェア |
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| なぜバッチ向きか |
|---|
| 給与計算 | 月末にまとめて計算すれば足りる |
| 請求処理 | 締め日にまとめて行う |
| 試験の結果集計 | 全員の答案がそろってから集計する |
バッチ処理の利点……コンピュータ資源の有効活用が可能になります。
④ なぜ資源を有効活用できるのか
処理を夜間などの空いている時間帯にまとめて実行できるためです。
| 時間帯 | 状況 |
|---|---|
| 日中 | 利用者がシステムを使っている。負荷が高い |
| 夜間 | 利用者がいない。資源が空いている |
空いている時間に重い処理を寄せることで、限られた設備を効率よく使えます。第1章で学んだCPUの処理能力を無駄なく使う、という発想です。
⑤ リアルタイム処理
処理をためずに、利用者からの要求に応じてその都度すぐに処理する方式です。
ネットワークに接続された複数の端末からコンピュータに処理要求を行い、処理要求に基づいてデータを処理してその結果を即座に端末に返します。
⑥ OLTP
リアルタイム処理のうち、トランザクション単位で各端末からの要求を順次処理する方式をOLTP(On-Line Transaction Processing)といいます。
第3章で学んだトランザクション(分けることができない処理の単位)が、ここで再び登場します。座席予約や残高照会は、それぞれが1つのトランザクションとして処理されます。
⑦ リアルタイム処理が向く業務
| 業務 | なぜリアルタイム向きか |
|---|---|
| 座席予約 | いま空いているかを即座に知りたい |
| ATM | 引き出しをその場で完了させる |
| 在庫照会 | 現時点の在庫を知りたい |
リアルタイム処理の注意点……処理が中断するとデータの整合性が問われなくなるため、高い信頼性が要求されます。
⑧ 2つを比べる
| バッチ処理 | リアルタイム処理 | |
|---|---|---|
| いつ処理するか | 一定期間・一定量ためてから | 要求のたびに即座に |
| 利点 | コンピュータ資源の有効活用 | 結果をすぐ得られる |
| 求められるもの | 処理の確実な完了 | 高い信頼性 |
| 例 | 給与計算、請求処理、試験の結果集計 | 座席予約、ATM、在庫照会 |
⑨ 使い分けの考え方
「いますぐ結果が必要か」——この1点で判断できます。
| 問い | 答え | 選ぶ方式 |
|---|---|---|
| 締め日までに終わればよいか | はい | バッチ処理 |
| その場で答えが要るか | はい | リアルタイム処理 |
何でもリアルタイムにすればよい、というわけではありません。リアルタイム処理はシステムの負荷が高く、高い信頼性を確保するための費用もかかります。急がない処理までリアルタイムにすると、過剰な投資になります。
⑩ 実務では併用する
多くの企業システムでは、両方を組み合わせています。
| 処理 | 方式 |
|---|---|
| 受注の登録、在庫の引き当て | リアルタイム処理 |
| 日次の売上集計 | 日次バッチ |
| 月次の請求書発行 | 月次バッチ |
| 年次の決算処理 | 年次バッチ |
日中はリアルタイムで受け付け、夜間にバッチで集計する——これが典型的な構成です。
「まとめて」か「即座に」か——この対比で判定できます。
同じ業務でも、方式が変わることがある
ポイントカードの例で考えてみましょう。
| 時代 | 方式 | 理由 |
|---|---|---|
| かつて | バッチ処理(翌日以降に反映) | 通信費が高く、常時接続が難しかった |
| 現在 | リアルタイム処理(即座に反映) | 通信環境が整い、即時性が求められるようになった |
技術の進歩と利用者の期待が、方式の選択を変えたわけです。
中小企業の在庫管理で考える
| 方式 | 運用 | 適する場面 |
|---|---|---|
| バッチ処理 | 1日の終わりに、その日の出荷を一括で在庫から引く | 出荷が1日1回にまとまる、受注と出荷の間に時間がある |
| リアルタイム処理 | 受注のたびに在庫を引き当てる | その場で在庫を確認して回答する必要がある |
リアルタイム処理にすべき場面
| 状況 | 理由 |
|---|---|
| ネット通販で在庫数を表示する | 売り切れた商品を注文されると困る |
| 複数の窓口で同時に受注する | 二重に引き当ててしまう |
2つ目は、第3章で学んだ同時実行制御の話とつながります。バッチ処理なら、1日分をまとめて処理するので競合が起きにくいのですが、リアルタイム処理では複数の要求が同時に来るため、ロックによる制御が欠かせません。
「リアルタイムにすると、考えることが増える」——これも選択の判断材料になります。
確認してみましょう
> 次の記述の正誤を判定せよ。
> a バッチ処理は、一定期間もしくは一定量データを集め、一括処理する方式である。
> b 1か月に1回処理するものを日次バッチという。
> c OLTPは、リアルタイム処理のうちトランザクション単位で各端末からの要求を順次処理する方式である。
解答 a:○ b:× c:○
④ 6つの観点で比べる
| 観点 | 集中処理 | 分散処理 |
|---|---|---|
| システム開発 | 大規模になる | 個々は小規模である |
| レスポンスタイム | 速い | 比較的遅い |
| データの一貫性 | 保ちやすい | 矛盾を回避する手段が必要 |
| システムの信頼性 | 故障がシステム全体に影響する | 故障の影響が局所的 |
| システムの柔軟性 | システム移行が大がかりになる | 部分的なシステム移行が可能 |
| システム管理 | 一元管理できる | 管理業務が分散する |
⑤ 表の読み方——集中処理が勝つ行と負ける行
| 集中処理が有利 | 分散処理が有利 |
|---|---|
| レスポンスタイム(速い) | システムの信頼性(故障の影響が局所的) |
| データの一貫性(保ちやすい) | システムの柔軟性(部分的な移行が可能) |
| システム管理(一元管理できる) | システム開発(個々は小規模) |
3勝3敗で拮抗していることが分かります。つまり、どちらが優れているという話ではありません。
⑥ トレードオフの構造
この表の背後には、「まとめるか、分けるか」という1つの選択があります。
| まとめると(集中) | 分けると(分散) |
|---|---|
| 管理は楽になる | 管理する対象が増える |
| 速い | 通信の分だけ遅くなる |
| データの矛盾が起きにくい | 矛盾を回避する手段が必要 |
| 1か所が止まると全部止まる | 1か所が止まっても他は動く |
「卵を1つのかごに盛るか、分けるか」という選択に似ています。まとめれば効率がよく、分ければ危険が分散する——どちらにも理由があります。
⑦ 第3章とのつながり
分散処理の「矛盾を回避する手段が必要」という記述は、第3章で学んだトランザクションや同時実行制御の話につながります。
複数のコンピュータに分かれたデータを矛盾なく保つのは、1台の中で保つよりはるかに難しくなります。だから、分散処理を採用するには、そのための仕組みが要るのです。
⑧ 歴史的な流れ
| 時代 | 主流 | 背景 |
|---|---|---|
| 1960〜80年代 | 集中処理 | コンピュータが高価で、大型機に集めるしかなかった |
| 1990年代〜 | 分散処理 | パソコンが安くなり、ネットワークが普及した |
| 現在 | 両方の組み合わせ | クラウドは「集中」でもあり「分散」でもある |
第11章で学ぶ情報システムの変遷では、この流れが改めて扱われます。
⑨ クラウドはどちらか
第12章で学ぶクラウドコンピューティングは、この分類では興味深い位置にあります。
| 見方 | 分類 |
|---|---|
| 利用企業から見れば | 集中処理(自社の外の1か所に任せている) |
| 事業者の中では | 分散処理(多数のサーバに分散している) |
利用者からは「まとめて任せている」ように見えて、中身は分散している——これが現在のクラウドの構造です。集中と分散のどちらの利点も取ろうとした形といえます。
具体例
自社システムの構成を、この6観点で点検する
従業員80名、3拠点の製造業を想定します。
現状:本社に1台のサーバを置き、全拠点から接続
| 観点 | 現状の評価 |
|---|---|
| レスポンスタイム | 本社は速いが、他拠点は回線の分だけ遅い |
| データの一貫性 | 1か所にあるので保ちやすい |
| システムの信頼性 | 本社のサーバが止まると全拠点が止まる |
| システムの柔軟性 | 全社一斉の移行になる |
| システム管理 | 1台だけなので管理は楽 |
分散させる案
| 案 | 効果 | 新たに生じる課題 |
|---|---|---|
| 拠点ごとにサーバを置く | 拠点内の処理が速くなる/本社障害の影響を減らせる | データの同期、3台分の管理 |
判断の分かれ目
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 拠点間でデータを共有する必要が高い | 集中のまま。分散すると矛盾が生じる |
| 拠点ごとに独立した業務が多い | 分散が有利 |
| 本社が止まったときの損害が大きい | 分散、または冗長化を検討 |
| 管理できる人が本社にしかいない | 集中のまま |
最後の項目が実務では決定的
管理する人がいなければ、分散させても運用できません。中小企業では、技術的な優劣より運用体制で決まることが多くあります。
「6観点のうち、自社にとって重要なのはどれか」を先に決める
すべての観点で最良を求めることはできません。
| その企業にとって最優先なのは | 選ぶ方向 |
|---|---|
| 止まらないこと | 分散、または冗長化 |
| 管理の手間を減らすこと | 集中 |
| 速さ | 集中、または拠点への分散 |
第11章で学ぶIT戦略では、こうした選択を経営目標から逆算して決めることが求められます。技術的な比較表は、その判断材料にすぎません。
確認してみましょう
> 次の記述の正誤を判定せよ。
> a 集中処理は、1台の大型コンピュータに複数のクライアントを接続し、要求処理をすべてホストコンピュータで行う。
> b 分散処理は、処理が高速になる一方、故障がシステム全体に影響する。
> c 集中処理はシステム管理を一元管理でき、分散処理は管理業務が分散する。
解答 a:○ b:× c:○

集中処理と分散処理
試験のポイント
| ネットワークにおいて、クライアントコンピュータに対し、自身の持っているサービスを提供するコンピュータあるいはソフトウェア |
③ 「コンピュータあるいはソフトウェア」という点に注意
どちらの定義にも「コンピュータあるいはソフトウェア」とあります。つまり、
| 単位 | 例 |
|---|---|
| コンピュータ | サーバ機、パソコン |
| ソフトウェア | Webサーバソフト、ブラウザ |
1台のコンピュータの中で、複数のサーバソフトウェアが動くことも珍しくありません。
④ 同じ機械が、見る立場によって変わる
ここが理解の要点です。
例:全社サーバと部門サーバ
| 構成 | 関係 |
|---|---|
| 端末 → 部門サーバ | 部門サーバはサーバ |
| 部門サーバ → 全社サーバ | 部門サーバはクライアント |
部門サーバは、端末からみるとサーバで、全社サーバからみるとクライアントです。
クライアントとサーバは、機械の種類ではなく、そのやり取りにおける役割の名前——この理解が正確です。
⑤ 1台に複数のサーバプロセスが動く
例:複数機能を持つサーバ
1台のサーバに、次の2つのプロセスが動いているとします。
| プロセス | 受け付ける依頼 |
|---|---|
| データベースサーバ | データベースアクセスの依頼 |
| プリンタサーバ | プリント処理の依頼 |
1台の機械が、2種類のサービスを提供しているわけです。第5章で学んだポート番号が、この使い分けを可能にしています。
| サービス | ポート番号 |
|---|---|
| Webサーバ | 80、443 |
| メールサーバ | 25、110 |
| データベースサーバ | 製品ごとに決まった番号 |
⑥ 代表的なサーバの種類
| サーバ | 提供するサービス |
|---|---|
| Webサーバ | Webページを返す |
| メールサーバ | メールの送受信を扱う |
| ファイルサーバ | ファイルを保管・共有する |
| データベースサーバ | データの検索・更新を扱う |
| プリンタサーバ | 印刷を受け付ける |
| アプリケーションサーバ | 業務処理を実行する |
これらは第5章で学んだプロトコルと対応しています。WebサーバがHTTP、メールサーバがSMTP/POP、という具合です。
⑦ なぜ役割を分けるのか
| 分けることの利点 | 内容 |
|---|---|
| 専門化できる | サーバは大量の要求を捌くことに特化できる |
| 共有できる | 1台のプリンタを全員で使える |
| 管理が集約できる | データを1か所で管理・バックアップできる |
| クライアントを軽くできる | 次節で学ぶシンクライアントの発想 |
⑧ 第4章・第5章とのつながり
第5章で学んだプロトコルの多くは、クライアントとサーバの間の約束事でした。
| プロトコル | クライアント | サーバ |
|---|---|---|
| HTTP | Webブラウザ | Webサーバ |
| SMTP | メールソフト | メールサーバ |
| POP3 | メールソフト | メールサーバ |
| DHCP | 端末 | DHCPサーバ |
| DNS | 端末 | DNSサーバ |
クライアントサーバという構造が、インターネットの基本形だといえます。
⑨ 次節への橋渡し
クライアントサーバシステムでは、クライアントとサーバにどう機能を割り振るかが設計の要点になります。
| 割り振り方 | 呼び名 |
|---|---|
| クライアントに多くを持たせる | 2層アーキテクチャ/ファットクライアント |
| サーバに多くを持たせる | 3層アーキテクチャ/シンクライアント |
次節では、この割り振り方を詳しく見ていきます。
具体例
1台のパソコンが、クライアントにもサーバにもなる
社内で使っているパソコンの、ある1日を追ってみましょう。
| 場面 | そのパソコンの役割 | 相手 |
|---|---|---|
| Webサイトを見る | クライアント | 外部のWebサーバ |
| ファイルサーバの資料を開く | クライアント | 社内のファイルサーバ |
| プリンタで印刷する | クライアント | プリンタサーバ |
| 共有フォルダを他の社員に公開する | サーバ | 他の社員のパソコン |
| 画面を会議で共有する | サーバ | 会議参加者の端末 |
同じ1台が、朝はクライアント、昼はサーバ——役割は場面ごとに決まります。
部門サーバの例をもう一度
| 依頼の流れ | それぞれの役割 |
|---|---|
| 端末 → 部門サーバ:「売上データをください」 | 端末=クライアント、部門サーバ=サーバ |
| 部門サーバ → 全社サーバ:「全社の実績をください」 | 部門サーバ=クライアント、全社サーバ=サーバ |
部門サーバは、上と下で役割が違います。
なぜこの階層を作るのか
| 利点 | 内容 |
|---|---|
| 通信を減らせる | 部門内で完結する処理は、全社サーバに行かない |
| 全社サーバの負荷を減らせる | 各部門がふるい落としてから上げる |
| 部門ごとの事情に対応できる | 部門固有の処理を部門サーバで行う |
第4章で学んだWANはLANより遅く費用も高いという性質を思い出してください。拠点をまたぐ通信を減らすために、拠点内にサーバを置く——これが階層を作る実務上の理由です。
サーバを立てるか、クラウドを使うか
中小企業でファイル共有の仕組みを検討する場面を考えます。
| 選択肢 | 利点 | 課題 |
|---|---|---|
| 社内にファイルサーバを置く | 速い、費用が読める | 管理・バックアップ・故障対応が自社の責任 |
| NASを置く(第1章) | 安価、設置が簡単 | 同上(規模は小さい) |
| クラウドを使う(第12章) | 管理不要、どこからでも使える | 月額費用、通信環境に依存 |
「サーバ=機械を買うこと」ではない
クラウドのファイル共有サービスも、構造としてはクライアントサーバシステムです。サーバが自社の中にあるか、事業者のデータセンタにあるかの違いにすぎません。
役割の分担という構造は変わらず、その置き場所だけが変わった——これが第12章で学ぶクラウドの本質です。
確認してみましょう
> 次の記述の正誤を判定せよ。
> a クライアントサーバシステムは、分散処理の代表的な処理形態である。
> b サーバとは、クライアントコンピュータに対し、自身の持っているサービスを提供するコンピュータあるいはソフトウェアである。
> c 1台のコンピュータがクライアントとサーバの両方の役割を果たすことはない。
解答 a:○ b:○ c:×

クライアントサーバシステム(1/2)

クライアントサーバシステム(2/2)
試験のポイント
プレミアムプラン
¥9,800〜/ 買い切り・自動更新なし(税込)
決済はStripe(世界最高水準・PCI-DSS準拠)で安全に処理されます。カード情報は当サービスに保存されません。