第5章 物の管理
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プレミアムで見る廃棄物の適正な処理と管理は、企業の社会的責任として非常に重要です。廃棄物処理法に基づく処理責任や、産業廃棄物と一般廃棄物の区分を正しく理解することが求められます。
簡単にいうと
簡単にいうと、廃棄物処理法は「ゴミの出し方・処理の仕方を定めた法律」で、特に工場から出る産業廃棄物には厳しいルールがあります。
廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律) は、廃棄物の 排出を抑えること と 適正に処理すること を定めた法律です。
廃棄物は大きく2つに分かれ、誰が処理の責任を負うか がそれぞれ違います。ここが最大の論点です。
| 区分 | 何を指すか | 処理責任を負うのは |
|---|---|---|
| 産業廃棄物 | 事業活動に伴って出る廃棄物のうち、法律で定められた20種類(燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類、金属くずなど) | 排出事業者 |
| 一般廃棄物 | 産業廃棄物以外の廃棄物。家庭から出る生活系廃棄物と、事業所から出る事業系一般廃棄物に分かれる | 市町村 |
産業廃棄物を出した事業者は、自ら処理する か、許可を受けた業者へ委託する かのどちらかを選びます。
マニフェスト制度(産業廃棄物管理票) は、排出事業者が処理を委託するときに マニフェスト(管理票)を交付し、廃棄物がどこへ行ったかを追いかける 仕組みです。ねらいは 不法投棄の防止 にあります。
ここで押さえておきたいのは、委託したからといって責任が消えるわけではない という点です。排出事業者の責任は 最終処分が終わるまで続きます。だからこそ、票を回して確かめる必要があるのです。
廃棄物や環境への向き合い方は、国際規格としても整えられています。
ISO(International Organization for Standardization:国際標準化機構) は、製品やサービスの国際的な取引をしやすくし、知識・科学・技術・経済の各分野で国際協力を進め、規格の標準化を促すために設けられた組織です。
ISO14001 は、組織の活動や製品・サービスが直接または間接に環境へ及ぼす影響やリスクを減らし、その発生を未然に防ぐための 環境マネジメントシステムの要求事項 を定めた国際規格です。
PDCAサイクル を回すことで、環境マネジメントそのものを継続的に改善していく枠組みになっています。
認証を取ることで期待される効果は、次のように整理されます。
| 期待効果 | 性格 | |
|---|---|---|
| ① | 廃棄物の管理コストを削減できる | コスト削減 |
| ② | エネルギーや資源の消費を節約できる | コスト削減 |
| ③ | 物流コストを削減できる | コスト削減 |
| ④ | 企業イメージが向上する | 対外的な評価 |
| ⑤ | 環境パフォーマンスを継続的に改善する仕組みができる | 体制の整備 |
①から③までが費用に直結する効果だ、という並びになっています。環境への配慮は持ち出しばかりではなく、無駄を減らすことがそのまま費用の削減になる という見方がここに表れています。
同じISOでも、見ている対象が違います。
| 規格 | 対象 |
|---|---|
| ISO9001 | 品質 マネジメントシステム |
| ISO14001 | 環境 マネジメントシステム |
| ISO22000 | 食品安全 マネジメントシステム |
ISO9001について、よく問われる注意点があります。認証を取ったからといって、その時点の品質が保証されるわけではありません。意味するのは、品質の維持・向上を継続して図れる仕組みができている ということです。保証の対象は製品ではなく、仕組みのほうです。
エコアクション21 は、環境省が、中小事業者でも取り組みやすいように策定した日本独自の環境マネジメントシステム です。
特徴は2つあります。
ひとつは、環境マネジメントシステム、環境パフォーマンス評価、環境報告の3つを1つに統合 していること。そのうえで、結果を 「環境経営レポート」としてまとめ、公表すること を要件にしています。
もうひとつは軽さです。ISO14001と同じくPDCAサイクルに基づく活動を求めますが、中小企業に配慮して要求事項を14に絞る など、ISOより簡易な仕組み になっています。
大企業向けの重い規格をそのまま持ち込んでも中小企業は動けない ── その現実に合わせて作られたもの、と捉えておけば位置づけを取り違えません。
具体例
製造工場で金属の切削加工を行うと、金属くず・廃油(切削油)・汚泥(研磨スラッジ)などの産業廃棄物が発生します。これらの処理責任は工場(排出事業者)にあり、許可を持つ産業廃棄物処理業者に委託してマニフェストで管理します。

廃棄物の処理責任とリサイクル関連法規
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