第5章 物の管理
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プレミアムで見る環境保全に関する法規は、大気・水質・土壌などの環境を保全し、公害を防止するために定められた法律群です。中小企業診断士試験では、主要な環境関連法規の名称と対象を把握しておくことが重要です。
簡単にいうと
簡単にいうと、環境に関する法律は「空気を汚すな」「水を汚すな」「ゴミはちゃんとリサイクルしなさい」という3つの方向で整備されています。
環境基本法は、日本の環境政策の基本理念を定めた法律です。すべての環境関連法規の基礎となります。
大気汚染防止法は、工場・事業場からのばい煙(硫黄酸化物SOx、窒素酸化物NOx、ばいじん等)や揮発性有機化合物(VOC)の排出を規制する法律です。
水質汚濁防止法は、工場・事業場からの排水に含まれる有害物質や汚濁負荷量を規制する法律です。排水基準の遵守と水質の監視が求められます。
容器包装リサイクル法(容リ法)は、家庭から排出される容器包装(ガラスびん・PETボトル・紙製容器・プラスチック製容器)のリサイクルを義務づける法律です。容器包装を利用する事業者(特定事業者)に再商品化義務を課しています。
家電リサイクル法は、テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンの4品目について、消費者・小売業者・製造業者のそれぞれにリサイクルの役割を分担させる法律です。
PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)は、事業者が化学物質の排出量・移動量を把握して国に届け出る制度を定めた法律です。
具体例
工場が塗装工程でVOC(揮発性有機化合物)を大量に使用している場合、大気汚染防止法に基づく排出基準を遵守し、必要に応じて排ガス処理装置を設置する義務があります。また、使用する化学物質がPRTR法の対象であれば、排出量を把握して届け出る必要があります。

環境保全に関する主要な法規
試験のポイント
簡単にいうと
簡単にいうと、食品リサイクル法は「食品廃棄物をできるだけ減らし、出たものは飼料や肥料にリサイクルしましょう」という法律です。業種ごとにリサイクル目標が決められています。
食品の売れ残りや食べ残し、あるいは製造の過程で、食品廃棄物は大量に生まれています。
この法律のねらいは2つあります。発生抑制と減量化によって、最終的に処分される量を減らすこと。そして 飼料や肥料などの原材料として再生利用すること です。
対象となるのは 食品関連事業者、つまり製造・流通・外食などに携わる事業者です。
おおむね5年ごとに策定・改定 され、食品循環資源の再生利用や発生抑制を総合的・計画的に進める方向性と、関係者それぞれの役割や目標を定めます。以下は 令和7年3月改定 を踏まえた中身です。
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| 順位 | 区分 | 中身 |
|---|---|---|
| 1 | 発生抑制 | 食品廃棄物等が 出ること自体を少なくする |
| 2 | 再生利用 | 飼料化、肥料化、きのこ菌床、メタンガスなどの 資源として再び使う |
| 3 | 熱回収 | 焼却して得られる熱を エネルギーとして使う |
| 4 | 減量 | 脱水、乾燥、発酵、炭化などで 重量を減らす |
順序の理屈は明快です。そもそも出さないのが最善(発生抑制)、出たなら 資源として使い直す(再生利用)、それも無理なら せめて熱だけでも取り出す(熱回収)、最後に かさを減らして処分する(減量)。
3Rの「リデュース・リユース・リサイクル」と同じ並び方をしています。
従来の目標は サプライチェーン全体で2000年度比・2030年度までに半減 でしたが、これは 2022年度に達成 されました。
そこで新たに、2030年度までに60%削減(2000年度比) という目標が設定されています。
削減のために、次のような努力が求められます。
| 取組 | |
|---|---|
| ① | まだ食べられる食品を、十分に入手できない人へ提供する よう努める |
| ② | 賞味期限の表示方法について、年月表示 などの工夫を行うよう努める |
| ③ | 食品の特性に応じて、製造・加工の日から 賞味期限までの期間を延長 するよう努める |
| ④ | 販売を行う事業者は、納品期限の緩和 や 発注の早期化 に努める |
②の年月表示は、「年月日」で管理していたものを「年月」に切り替えるという意味です。日単位で古い順に弾いていた運用が緩み、そのぶん廃棄が減ります。
業種によって目標値が違います。
| 業種 | 2029年度目標 |
|---|---|
| 食品製造業 | 95% |
| 食品卸売業 | 75% |
| 食品小売業 | 65% |
| 外食産業 | 50% |
食品製造業がいちばん高く、外食産業がいちばん低い という並びになっています。
理由は廃棄物の性質にあります。製造業で出るのは ほぼ単一の素材で、量もまとまっている ので飼料や肥料に回しやすい。一方、外食産業で出るのは 客の食べ残しで、何が混ざっているか分からず、量も散らばっています。
なお 食品小売業は、直近の実績が前回の目標を達成していたため、60%から65%へ引き上げ られました。その他の業種は据え置きです。
具体例
スーパーマーケットチェーン(食品小売業)では、売れ残り惣菜を養豚場の飼料として提供(再生利用)し、食品廃棄物全体の70%をリサイクルすることで目標の65%を上回る実施率を達成しています。

食品リサイクル法
試験のポイント
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