経営法務令和6年度第21問
令和6年度 第21問 解説
問題文
売買契約における手付に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア手付が違約手付の趣旨で交付された場合、証約手付の性質はない。
イ手付が解約手付の効力を有する場合、売主は、買主に対し、口頭により手付の 倍額を償還する旨を告げその受領を催告することにより、売買契約を解除するこ とができる。
ウ手付が解約手付の効力を有する場合、買主はその手付を放棄し、契約の解除を することができるが、売主が契約の履行に着手した後は、この限りでない。正解
エ手付が損害賠償額の予定としての効力を有する場合、解約手付の効力を有する ことはない。
解説
解約手付の場合、買主はその手付を放棄し解除できるが、売主が「契約の履行に着手した後」は買主からの解除はできない(民法557条1項)。ア誤:違約手付も証約手付(契約成立の証拠)の性質を兼ねる(手付は原則として証約手付の性質を有する)。イ誤:解約手付による売主からの解除は、口頭での告知だけでは足りず「手付の倍額を現実に提供」することが必要(最判昭39年2月4日)。エ誤:同一の手付が損害賠償額の予定と解約手付の両方の性質を持つことは可能。よってウが正解。
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