令和5年度 第36問 設問2 解説
問題文
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 持続可能な社会実現への要請が強まるなか、企業には、利益と社会的責任を両立 させるマーケティングを検討するだけでなく、消費者にサステイナブルな消費行動 を促す努力も求められている。 ① ② 文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説
正解はアである。サステイナブルな消費行動に関する研究では、消費者が環境や社会に配慮すべきだという意識や、そうした主張をする企業への好意的態度を持ちながらも、実際の購買行動では価格や利便性を優先し、サステイナブルな選択をしないという「態度と行動のギャップ」がしばしば指摘される。これは環境配慮型消費研究における基本的な論点であり、アはこれを正確に説明しているため適切である。 イは誤りで、サステイナブル消費を促すには、モノを所有すること自体の価値よりも、使うことによって得られる便益(使用価値)を重視させる方向、例えばシェアリングやサブスクリプションのような発想が有効とされる。ウは、地球環境に配慮した製品選択の考え方は一般に「グリーン・コンシューマリズム」または「エシカル消費」などと呼ばれ、「ソーシャリズム(社会主義)」という用語は誤用である。エは、レジ袋有料化のように社会的課題の解決コストを個人に転嫁する施策は、しばしば消費者の反発や不満を招くことが知られており、支持されやすいとは言えない。 覚え方としては、「消費者は良い顔はするが、財布は動かない」という態度行動ギャップのフレーズを軸に、用語の言い換え(グリーン・コンシューマー、エシカル消費)や、価値の種類(所有価値と使用価値の違い)を対で整理しておくと選択肢の誤りを見抜きやすい。
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