令和5年度 第18問 設問2 解説
問題文
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 わが国の中小企業金融において、公的信用保証制度は大きな役割を果たしてい る。全国信用保証協会連合会の調べによれば、中小企業者数に占める信用保証利用 企業者数の割合は、2021 年度末時点で約 A 割となっている。 また、2012 年度から2021 年度の期間について、全国の信用保証協会の保証債務 残高(金額)の推移を見た場合、2019 年度までは B 傾向にあり、2020 年度 には大きく増加している。 2021 年度の保証承諾実績を見ると、資金使途別では C が多い。 なお、資金使途は、運転資金と設備資金で比較する。また、中小企業者数は、総 務省・経済産業省「平成28 年経済センサス-活動調査」に基づく。 文中の空欄B とC に入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
解説
正解はアです。信用保証協会の保証債務残高は、2012年度から2019年度にかけては中小企業の資金需要の低迷や既往債務の返済進行、金融機関のプロパー融資移行などを背景に減少傾向が続きました。しかし2020年度には新型コロナウイルス感染症の影響で資金繰りが急激に悪化した中小企業を支援するため、実質無利子・無担保のいわゆるゼロゼロ融資が大規模に実施され、保証債務残高は急増しました。また資金使途別では、コロナ禍において当座の資金繰りを維持するための運転資金の需要が圧倒的に高まったため、運転資金が設備資金を上回りました。よって空欄Bは「減少」、Cは「運転資金」となります。 イは資金使途を設備資金としている点、ウとエ・オはBの傾向を誤って捉えている点でそれぞれ誤りです。特にBについて「増加」や「横ばい」とする選択肢は、コロナ前の趨勢とコロナ後の急変を混同しています。 覚え方としては、「平時は保証残高減少、有事(コロナ)は急増」「有事の資金需要は運転資金優先」という原則を押さえておくと、類似の年度別推移問題にも対応しやすくなります。
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