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条件・期限

民法に関する基礎知識

法律行為には、一定の条件や期限をつけることができます。条件は将来の不確実な事実、期限は将来確実に到来する事実に関わるもので、いずれも法律行為の効力の発生や消滅を制御する仕組みです。

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条件と期限

簡単にいうと

簡単にいうと、条件は『もし〇〇が起きたら…』という不確実な事柄に効力を結びつけるもの、期限は『〇月〇日になったら…』のように確実に来る時点に効力を結びつけるものです。

❶ 条件(民法第127~134条)

法律行為の効力の発生または消滅を、将来の成否不確定な事実(現在では実現するかどうかわからない事実)にかからせることです。

  • 停止条件:条件が成就するまで効力が発生しないもの(条件成就で効力が発生)

例)『試験に合格したら100万円をあげる(もらう)』

  • 解除条件:条件が成就すると効力が消滅するもの(条件成就で効力が失われる)

例)『試験に合格するまでは毎月10万円を仕送りする』→合格すると仕送りの義務が消滅

❷ 期限(民法第135~137条)

法律行為の効力の発生や消滅を、将来到来することが確実な事実(現在、実現することが確実だとわかっている事実)に結びつけることです。

  • 確定期限:将来到来することが確実で、その具体的な時期も確定しているもの(例:来年の正月)
  • 不確定期限:将来到来することは確実だが、その具体的な時期は不確定なもの(例:雨が降ったら)

❸ 期限の利益

期限がつけられた法律行為では、その効力の発生や消滅が期限到来まで猶予(行わなくてもよいと許容)されることがあります。これを期限の利益といいます。

たとえば月末までに代金を支払う契約なら、月の途中では支払わなくても債務不履行になりません。これは債務者が期限の利益を享受しているからです。

ただし一定の場合には期限の利益を主張できなくなります(期限の利益の喪失)。①破産手続開始の決定を受けたとき、②担保を滅失・損傷・減少させたとき、③担保を提供する義務を負う場合に提供しないとき、などが該当します。

具体例

たとえば『子どもが大学に合格したら自動車をプレゼントする』という約束は、合格するかどうかわからないので停止条件付きの法律行為です。一方、『来月末までに代金を支払う』という約束は期限付きの法律行為で、買主は期限まで支払いを猶予される利益(期限の利益)を得ています。

停止条件(条件成就で効力発生)と解除条件(条件成就で効力消滅)の違いをタイムラインで図解。

停止条件と解除条件

区分
定義
効力への影響
停止条件
将来不確定な事実に効力発生をかける
条件成就→効力発生
解除条件
将来不確定な事実に効力消滅をかける
条件成就→効力消滅
確定期限
到来時期が確定した将来の事実
期限到来→効力発生/消滅
不確定期限
到来は確実だが時期は未定
期限到来→効力発生/消滅

試験のポイント

  • ・停止条件(成就→効力発生)と解除条件(成就→効力消滅)の違いは頻出です
  • ・条件は『将来不確定な事実』、期限は『将来確実な事実』という違いを正確に覚えましょう
  • ・期限の利益の喪失事由(①破産手続開始決定、②担保の滅失・損傷・減少、③担保提供義務の不履行)も出題されます
  • ・確定期限と不確定期限の区別も押さえましょう

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