株式会社
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プレミアムで見る役員が会社に損害を与えたとき、その責任をどこまで軽くできるのか。そして、会社が身内をかばって責任を追及しないとき、株主は何ができるのか。この2つを扱います。6年・4年・2年、60日、6か月といった数字がそのまま問われるところです。
簡単にいうと
ざっくりいうと、全部をなかったことにするには株主全員の同意が要ります。一部を軽くするだけなら特別決議などで足りますが、下限が決まっています。
役員等(取締役、会計参与、監査役、執行役、会計監査人)が職務を怠って会社に損害を与えれば、その損害を賠償する責任を負います(任務懈怠責任。第423条1項)。
全部を免除する場合
この責任の全部(または一部)を免除するには、総株主の同意が要ります(第424条)。ひとりでも反対すれば通りません。会社の財産は株主みんなのものだから、という理屈です。
一部を軽くする場合
ただし、その役員等が職務を行うにあたって善意であり、かつ重過失もなかったときは、株主総会の特別決議によって責任額を軽くできます(定款の定めに基づく取締役会の決議や取締役の過半数の決定、定款の定めに基づく責任限定契約による道もあります)。軽くできるのは、賠償額から年間報酬などに一定の数を掛けた額を差し引いた分です(第425条1項、309条2項8号)。
これはあくまで一部を軽くする話で、全部を消すことはできません。軽くしたあとに必ず残る額を最低責任限度額といい、立場によって段が分かれています。
なお、取締役(または執行役)が自分のために行った直接取引で会社に与えた損害の賠償責任は無過失責任なので、特別決議などによる軽減は認められません。この場合でも総株主の同意による免除はできます。
具体例
年間3,000万円の報酬を得ている代表取締役であれば、最低責任限度額は6年分の1億8,000万円です。5億円の損害を与えたとして、特別決議で軽くできるのは差額の3億2,000万円までで、1億8,000万円は必ず残ります。これをゼロにしたいのであれば、株主全員の同意を取り付けるほかありません。

役員等の責任免除
試験のポイント
簡単にいうと
ざっくりいうと、会社が身内の役員を訴えないときに、株主が会社の代わりに訴える仕組みです。まず会社に請求して60日待つ、という順序があります。
株主代表訴訟制度は、役員等、発起人、設立時の取締役や監査役、清算人といった人たちが職務を怠って会社に損害を与えたのに、会社がその責任を追及しないときに、会社に代わって株主が損害賠償を求める仕組みです。
身内どうしでかばい合えば責任が問われないままになってしまう。そこに外から手を入れる道を開いたのがこの制度です。
順序
1. まず会社に対して、その役員等の責任を追及する訴えを起こすよう請求します
2. 請求の日から60日以内に会社が訴えを起こさなければ、その株主は、会社のために自分で訴えを起こせます
いきなり訴えられるわけではなく、まず会社に機会を与えるのが筋だ、という組み立てです。
訴えられる株主
簡単にいうと
ざっくりいうと、会社の外の人に迷惑をかけた役員は、悪意か重過失があればその人に直接賠償します。株主が有限責任である分の穴埋めです。
役員等が職務を行うにあたって悪意または重過失があり、それによって第三者に損害を与えたときは、その第三者に対して直接、損害賠償責任を負います。
この仕組みが要る理由を押さえておきましょう。株式会社の株主は間接有限責任なので、会社が多額の負債を抱えて倒れても、債権者は株主に取り立てられません。ところがその倒産が、取締役の計画倒産や放漫経営によるものだったとしたらどうでしょう。それでも債権者が誰にも請求できないのでは、あまりに釣り合いが取れません。
そこで、こうした場合(計画倒産が悪意、放漫経営が重過失にあたります)に、債権者が取締役本人に賠償を求められるようにした。これがこの制度の値打ちです。
また、複数の役員等が第三者に対して責任を負うときは、それぞれが連帯して責任を負います。
具体例
返す当てがないと分かっていながら仕入れを続け、会社を倒産させた取締役は、取引先に対して直接、賠償責任を負います。株主は責任を問われないのに経営していた役員は問われる。有限責任という仕組みの抜け道を塞ぐ役割を、この規定が担っています。
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2. 公開会社…6か月(定款で短縮可)前から引き続き株式をもつ株主
どちらも持株比率は問われません。1株しか持っていない株主でも起こせます。訴訟をちらつかせるために直前に買い集める、という使われ方を防ぐために、公開会社にだけ保有期間の縛りがかかっています。
具体例
上場企業の株主が、取締役のずさんな経営で会社が損をしたと考えたとします。まず会社に「その取締役を訴えてください」と求め、60日待っても会社が動かなければ、自分で訴えを起こせます。ただしその株を6か月前から持ち続けていることが前提です。

株主代表訴訟の流れ

株主代表訴訟制度
試験のポイント

役員等の第三者に対する損害賠償責任
試験のポイント
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