事業の開始等に関する基礎知識
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プレミアムで見る商号は、事業を営むうえでの名前です。会社は必ず定めて登記しなければならず、個人事業者にその義務はありません。この食い違いと、名前を貸したときに背負う責任(名板貸し)が、出題の中心になります。
簡単にいうと
ざっくりいうと、会社は名前を必ず決めて登記しなければならず、個人事業者は任意です。会社の種類を名前に入れる義務もあります。
商号とは
商号は、個人事業者や会社が事業を行うための名称です。ただの図や記号ではだめで、文字で書けて、発音できることが必要です(ローマ字、数字、一定の符号も使えます)。
会社の商号(会社法第6条2項、911条3項ほか)
会社は必ず商号を定め、必ず登記しなければなりません。さらに商号には、会社の種類(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社)を表す文字を必ず入れる必要があります。取引相手が名前を見ただけで責任の形を見分けられるようにするためです。
個人事業者の商号(会社法第7条、商法第11条2項)
個人事業者は、会社だと誤解されるおそれのある文字を使ってはいけません。「○○会社」と名乗ることはできない、ということです。いっぽうで登記するかどうかは任意です。
商号はいくつ持てるか
1つの営業につき1個が原則です(商号単一の原則)。会社はいくつ事業を営んでいても商号は1個だけですが、個人の場合は営業ごとに商号を持てます(商業登記法第43条1項3号)。
人材派遣と人材教育を同時に行うA株式会社の商号は1個です。これに対し、学習塾を営む個人事業者が新しく料理教室を始めたなら、商号を2個持つこともできます。
具体例
「○○商事株式会社」のように会社の種類を名前の中に入れるのは義務です。いっぽう個人でパン屋を営む人が「○○ベーカリー」という屋号を使う場合、登記するかどうかは自由ですが、「○○ベーカリー株式会社」と名乗ることはできません。責任の形を偽ることになるからです。

商号
試験のポイント
簡単にいうと
ざっくりいうと、自分の看板を他人に貸すと、その他人がこしらえた借金まで一緒に背負うことがあります。
名板貸し(会社法第9条、商法第14条)
自分の商号や氏名を他人に使わせた者は、その他人を自分だと信じて取引した相手方に対して、連帯して債務を弁済する責任を負います。
流れはこうです。AがBに「A」という商号を使うことを許し、BがAだと誤解した第三者と取引をしたとします。その誤解について第三者に善意かつ重過失がないのであれば、AはBと連帯して、その取引から生まれた債務を弁済しなければなりません。看板を貸した以上、それを信じた人に対する責任も引き受けなさい、という考え方です。
不正な目的での商号使用の禁止(会社法第8条、商法第12条)
不正な目的で、他人の商号と誤解されるおそれのある商号を使うことはできません。自分の商号と誤解されるおそれのある商号を他人に使われて営業上の利益を侵された者、または侵されるおそれのある者は、その他人に対して使用の差止めを請求できます。
ここで押さえたいのが登記との関係です。登記が禁じられているのは、住所も名称も同一の商号だけです(商業登記法第27条)。住所が違えば、同じ名前でも登記自体は通ってしまいます。それでも不正な目的で紛らわしい商号を使えば、会社法・商法に加えて不正競争防止法でも規制を受けます。登記が通ったことと、使ってよいことは別の話です。
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具体例
廃業した会社が屋号を知り合いに貸したところ、その知り合いが取引先から仕入れて代金を払わなかった、という場面を考えます。取引先が「あの会社と取引している」と信じていて、そう信じたことに落ち度がなければ、名前を貸した側も連帯して代金を支払う責任を負います。貸すだけなら気楽、とはいきません。

名板貸し責任
試験のポイント
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