消費者保護法制
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プレミアムで見る消費者保護法制は、ひとつの法律ではなく法律のまとまりを指す呼び名です。考え方の土台を示す消費者基本法の上に、過大なおまけと嘘の表示を止める景品表示法、契約の取消しと無効を定める消費者契約法、訪問販売などに頭を冷やす期間を置く特定商取引法が並びます。数字がたくさん出てくる分野なので、表と行き来しながら押さえるのが近道です。
簡単にいうと
ざっくりいうと、おまけが大きすぎるのと、広告が嘘なのを止める法律です。おまけの上限は取引の額との比で決まります。
消費者保護法制は、消費者の利益を守ることを目的とした法律のまとまりを指す言葉です。
消費者基本法
「消費者の権利の尊重」と「消費者の自立支援」を考え方の土台に据え、消費者政策の基本となる事項を定めた法律です。消費者保護法制の一般法にあたります。
景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)
商品やサービスについて、行きすぎたおまけと嘘や大げさな表示を取り締まる法律です。目的は、不当な景品や表示で客を引き寄せることを防ぎ、一般消費者が自分の判断で合理的に選べるようにして、一般消費者の利益を守ることです。
行きすぎたおまけの規制(第4条)
内閣総理大臣(消費者庁長官)は、不当に客を引き寄せることを防ぎ、消費者が自分の判断で選べるようにするために必要と認めるときは、景品の最高額や総額を制限したり、提供そのものを禁じたりできます。おまけの豪華さで選ばせるのは、商品そのもので競い合うことから目をそらさせるからです。
公正競争規約(第31条)
具体例
3,000円の商品を買った人を対象に抽選でプレゼントを出すなら、一般懸賞なので景品の最高額は取引の額の20倍、つまり6万円までです。また口頭でのセールストークも「表示」に含まれるので、店員が口で嘘をつけば不当表示になり得ます。広告を作っていないから関係ない、とはいきません。

消費者保護法制
試験のポイント
簡単にいうと
ざっくりいうと、だまされたり困らされたりして結んだ契約は取り消せて、消費者に一方的に不利な条項は無効になる、という法律です。
なぜこの法律が要るのか
取引には契約自由の原則があります。消費者と事業者の間でも本来は自由であり、自分の判断には自分で責任を負うのが筋です。しかし両者の間には持っている情報の量にも、交渉する力にも大きな開きがあります。その状態で「自己責任だ」と言い切るのは酷な場面が出てきます。
そこで消費者契約について、取消しや無効を主張できる場面を定めたのが消費者契約法です。民法と商法の特別法という位置づけになります。
どこまで届くか
消費者(個人)が事業者(法人その他の団体)と結んだ契約(B to C)のすべてが対象です。ですから事業者どうしの契約(B to B)には使えません。力の差を埋めるための法律なので、対等な者どうしには出番がない、という理屈です。
取り消せる場合(第4条、7条)
簡単にいうと
ざっくりいうと、揉めごとになりやすい7つの取引を名指しして、頭を冷やす期間を置いた法律です。
この法律が相手にしているのは、特定商取引とネガティブオプション(送りつけ商法)です。
事業者に課される縛り
書面を交付する義務、表示の規制、広告の規制、嘘を言ってはならないこと、威迫して困らせてはならないことなどが課されます。そして一定の場合に、消費者が理由を問われず申込みを撤回したり契約を解除したりできる仕組みが置かれています。これがクーリングオフです。
不意打ちで勧められた場面では、落ち着いて考える時間がありません。だから後から頭を冷やす時間を法律のほうで与える。これがクーリングオフの考え方です。通知は書面にかぎらず、電子メールなど電磁的な方法でも認められます(第9条1項・2項ほか)。なお消費者契約法と同じ取消しの仕組みも置かれており、使える期間も同じです。
ネガティブオプション(送りつけ商法)
注文していないのに商品を勝手に送りつけ、「返送も、買わないという連絡もなければ買ったものとみなす」として代金を請求するやり方です。
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不当表示(第5条)
消費者に誤解させて不当に客を引き寄せ、自分の判断で合理的に選ぶことを妨げるおそれのある表示を取り締まっています。
優良誤認表示と有利誤認表示は、一定の場合に課徴金納付命令の対象になります(第8条)。
ここで押さえたいのが責任の重さです。不当表示については、事業者に故意も過失もなかったとしても措置命令が出されます。さらに内閣総理大臣(消費者庁長官)は、優良誤認表示にあたるかを判断するために必要と認めるときは、表示の裏づけとなる合理的な根拠を示す資料を出すよう求められます。出てこなければ不当表示とみなされます。言った以上は根拠を示せ、ということです。
そして表示の範囲も広くとられています。客を引き寄せる手段として、自分が供給する商品やサービスの品質、規格、中身、価格などの取引条件を消費者に知らせるもの全般が入ります。チラシ、パンフレット、カタログ、容器、パッケージ、ラベル、ダイレクトメール、ファクシミリ広告、陳列、実演広告、新聞、雑誌、出版物、テレビやラジオのCM、ポスター、看板、店頭や電話でのセールストーク、インターネット上の広告やメールなどです。紙に刷ったものだけではありません。
措置命令(第7条)
違反した者に対して、内閣総理大臣(消費者庁長官等)はその行為の差止めなど必要な措置を命じられます。
1. 大事な事実について嘘を言われた(例:輸入の牛肉を国産だと偽って勧める)
2. 先のことを断定して言われた(例:これは必ず値上がりします)
3. 不利になる事実を黙っていられた(例:隣に高層マンションが建つと知りながら、それを伝えずに「日当たり良好」と説明して売る)
4. 困らされた(例:帰ってほしいと言っているのに、事業者が帰らない)
5. 必要を超える量を売りつけられた(例:ひとり暮らしでめったに外出しない高齢者に、着物を何十着も売る)
取消権を使える期間は、原則として追認できるようになった時(誤解に気づいた時、あるいは困らされた状態から抜けた時)から1年間、または契約を結んだ時から5年間です。例外として、霊感などを持ち出した勧誘による取消しは、追認できるようになった時から3年間、契約の時から10年間と長めに取られています。被害に気づくまで時間がかかるためです。
無効になる条項(第8条〜10条)
消費者の利益を不当に損なう条項は、その全部または一部が無効になります。事業者の賠償責任を免れさせる条項、消費者が払う賠償額をあらかじめ決めておく条項、消費者の解除権を放棄させる条項、事業者が消費者の解除権の有無を自分で決められるとする条項などです。
さらに、故意または重大な過失による債務不履行や不法行為の賠償責任について、一部だけ免れさせる条項も無効です。正確にいうと、一部免責の条項は、軽い過失の場合にだけ適用されると明らかにしていなければ無効になります(第8条3項)。
わざと起こした損害まで1万円で済ませられては、歯止めにならないからです。
具体例
「法令に反しない限り1万円まで賠償します」という規約は、重い過失の場合まで含んでしまうので無効です。「軽過失の場合は1万円まで」と書いてあれば有効になります。ひと言添えてあるかどうかで結論が入れ替わるところで、自社の規約を点検するときの着眼点にもなります。

消費者契約法
試験のポイント
しかし消費者は承諾していないのですから、そもそも売買契約は成り立っていません(ですから特定商取引にもあたりません)。したがって代金を払う義務はなく、送り返す必要もありません。
そのうえで特定商取引法は、送りつけられた商品を直ちに処分してよいと定めています。保管する手間まで押しつけられる筋合いはない、ということです。
具体例
エステの3か月コースを契約した翌日に気が変わったら、特定継続的役務提供にあたるので8日以内ならクーリングオフできます。ところがネット通販で買ったものは通信販売にあたり、クーリングオフの仕組みがありません(広告に返品の定めがなければ、受け取った日から8日以内は返品できます)。自分で探して注文した取引には不意打ちがないからです。

特定商取引法
試験のポイント
プレミアムプラン
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