組織再編等
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プレミアムで見るここまで見てきた手法を、一枚に並べ直します。試験で問われるところはだいたい決まっていて、書面の備置き、株主総会の特別決議、株式買取請求権、債権者保護手続き、労働契約の承継、効力が生じる時期、この6つです。手法ごとに縦に読むのではなく、6項目を横に読むと違いが浮かび上がります。
簡単にいうと
ざっくりいうと、事業譲渡だけが浮いています。書面の備置きもなく、債権者保護手続きもなく、労働契約も当然には移りません。
比べるときの軸は次のとおりです。
1. 事前・事後の書面の備置き…事業譲渡だけが要りません
2. 株主総会の特別決議…すべてで要ります(事業譲渡では「事業の全部または重要な一部の譲渡」「他の会社の事業の全部の譲受け」などの場合)
3. 株式買取請求権…すべてにあります。ただし、事業の重要でない一部を譲渡する場合の譲渡会社や、簡易組織再編の対象会社のように、そもそも株主総会の決議が要らない場面の株主には認められません
4. 新株予約権買取請求権…事業譲渡だけがありません。ほかは消滅会社・完全子会社・分割会社に認められます(行使条件が変わるなど、新株予約権者に不利が及ぶ場面で効いてきます)
5. 債権者保護手続き…合併と会社分割にあり、事業譲渡と株式交換・株式移転にはありません。会社分割では、分割後も分割会社に債権をもつ残存債権者について手続きは要りません
6. 労働契約の承継…合併は当然に承継、会社分割は労働契約承継法の定めによる、事業譲渡と株式交換・株式移転はなし(事業譲渡では働く本人の個別の同意が要ります)
7. 効力が生じる時期…吸収型は契約で定めた日、新設型は会社が成立した日(株式移転なら親会社が成立した日)です
持分会社が関わる場合
持分会社は株式を出していない代わりに持分があります。ですから株式ではなく持分を交付します。
具体例
従業員を確実に引き継ぎたいなら合併か会社分割、特定の事業だけを現金で売りたいなら事業譲渡、資本の関係だけ整えたいなら株式交換。このように、目的のほうから手法を選ぶことになります。診断士として助言に立つときは、この6項目の違いがそのまま判断の材料になります。

組織再編の全体像

組織再編等のまとめ
試験のポイント
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持分会社では、定款に別段の定めがあるときを除き、総社員の同意が要ります(事業譲渡を除きます)。事業譲渡については、定款に別段の定めがあるときを除き、原則として業務執行社員の過半数で決めます。
対価はお金でもよくなった
もともと組織再編(合併、株式交換・株式移転、会社分割)の対価として渡せる財産は、原則として存続会社などの株式だけでした。しかし実務からの要望を受けて、会社法は金銭等を対価とすることも認めました。
これが認められるのは、吸収合併・株式交換・吸収分割の3つ、つまり吸収型だけです。渡せるのは「株式または持分に代わる金銭等」とされ、金銭、社債、新株予約権、新株予約権付社債、現物のほか、親会社・子会社・関連会社の株式なども考えられます。親会社の株式を使う合併を三角合併といいます。
なお子会社が親会社の株式を取得することは原則として禁じられていますが、この対価に充てる目的であれば取得でき、効力発生日まで持っていられます(第800条)。
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