独占的競争市場
不完全競争
この節では、独占的競争市場の仕組みを学びます。多数の企業が差別化された製品を供給する市場構造を理解し、短期均衡と長期均衡の違い、そして完全競争との本質的な差を押さえます。
製品差別化と独占的競争
簡単にいうと
ブランドやデザインで少しずつ違う商品を出す市場が独占的競争!自社製品には価格支配力があるけど、似た商品がたくさんあるんだよ!
独占的競争市場の特徴:
1) 企業は多数存在し、各企業のシェアは小さい
2) 各企業の製品は差別化されている(完全な代替財ではなく近い代替財)
3) 各企業は自社製品に対してある程度の価格支配力をもつ
4) 市場への参入・退出が自由
製品差別化とは、同じような性質・用途をもつ製品が、機能・デザイン・販売方法・ブランドイメージ等の違いにより、消費者に異なるものと認識される状態。各企業は自社製品について右下がりの需要曲線に直面し、独占企業と同じ利潤最大化条件(MR=MC)で行動する。
具体例
コーヒーチェーン市場: スターバックス・ドトール・タリーズなど多数の企業が参入。各社はメニュー、内装、立地で差別化。スターバックスが値上げしても客がゼロにはならない(完全競争と異なる)が、大幅な値上げは客離れを招く。
試験のポイント
- ・要は「たくさんの企業が少しずつ違う商品で競争する市場」で、各企業は独占と同じMR=MCで行動するが参入自由
- ・独占的競争の4つの特徴(多数の企業、差別化、価格支配力、参入自由)を正確に列挙できるようにする
- ・寡占との違い: 独占的競争は企業数が多く参入自由、寡占は少数で参入障壁あり
短期均衡と長期均衡
簡単にいうと
短期では独占と同じく利潤が出るけど、長期では新規参入が起きて利潤がゼロになる!需要曲線が左にシフトするんだよ!
短期均衡: 各企業はMR=MCで利潤最大化。価格P>AC(平均費用)なら正の利潤を得る。この点では独占企業と同じ行動。
長期均衡: 短期で正の利潤が存在すると、同種の差別化財を供給する新企業が参入。参入により既存企業の需要曲線が左にシフト(1社当たりの需要が減少)。利潤がゼロ(P=AC)になるまで参入が続く。長期均衡では: ①MR=MC(利潤最大化)かつ②P=AC(超過利潤ゼロ)。需要曲線とAC曲線が接する点が長期均衡。
完全競争の長期均衡との違い: 完全競争ではP=MC=ACmin(最小費用点)、独占的競争ではP=AC>MC(ACの最小点ではない)→過剰能力(ACmin未満の生産量で操業)が生じる。
具体例
短期: あるラーメン店がMR=MCで価格800円、AC=600円 → 利潤200円/杯。長期: 周辺に類似店が参入→1店あたりの客数減少(需要曲線が左シフト)→価格700円まで低下、AC=700円 → 利潤ゼロ。需要曲線がAC曲線に接する点で均衡。

独占的競争の長期均衡
試験のポイント
- ・要は「短期はMR=MCで利潤あり、長期は参入で需要曲線が左シフトしてP=AC(利潤ゼロ)になる」の2段構え
- ・長期均衡ではP=AC(接する)かつMR=MC
- ・完全競争との違い: 独占的競争はACmin(最小費用点)で生産しない→過剰能力が存在
- ・長期均衡のグラフ(D曲線とAC曲線が接する点)が頻出
まとめ
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