ファイナンスⅡ(証券投資論)
下の動画はこの節の解説ではありません。 解説動画の雰囲気を知っていただくための見本として、「正味現在価値法と内部収益率法の対比」の動画を再生します。
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プレミアムで見る前の節では、A証券とB証券というリスクのある2つを混ぜ、相関係数が1より小さければリスクが小さくなることを見ました。
ここにリスクのない資産を1つ加えます。たったそれだけで、投資家が悩む余地が一気に減ります。リスク資産どうしの混ぜ方が1点に決まってしまうのです。
この結論が、次の節のCAPMへつながります。
簡単にいうと
安全資産を混ぜられるなら、リスク資産の中身はみんな同じ。あとは安全資産との配分を決めるだけ!
安全資産は、値動きがなくリターンだけが得られる資産で、短期の国債などが当たります。
安全資産がなければ、投資家は効率的フロンティアという曲線の上で、A証券とB証券をどう混ぜるか好きに選べます。ところが安全資産を持ち込むと、選べる場所が曲線から1本の直線へ移ります。安全資産の点Fから引いた直線が効率的フロンティアに接する点をTとすると、リスク資産の中身はこのT点にくぎ付けになります。
この直線FF′が資本市場線です。縦軸と交わる点Fがリスクフリーレート、曲線に触れる点がTです。
なぜ曲線の上が選ばれなくなるのか。同じリスクの高さで並べてみると分かります。直線上の点P′と曲線上の点P″は、抱えるリスクが等しいのに、直線のほうが上にあります。リターンが高いほうを選ぶなら、答えはP′です。どのリスク水準で比べても同じことが起きるので、投資家は直線の上しか選びません。
結局、誰もが持つのはT点の組み合わせと安全資産の2つだけになります。人によって違うのはその2つをどんな割合で持つかであって、T点の中身はみな同じです。
こうして全員が同じリスク資産の組み合わせを持つとき、そのTを市場ポートフォリオとよびます。
具体例
くぎ付けになるもの、ならないもの
安全資産を考えに入れないうちは、リスク資産の内訳を投資家が好きに決められます。安全資産を持ち込むと、その内訳を選ぶ余地がなくなり、T点に決まります。
決まるのはリスク資産の内訳であって、リスク資産にいくら振り向けるかではありません。ここを取り違えないようにしましょう。
たとえばT点の中身が「A証券70%、B証券30%」、手元資金が100万円だとします。リスク資産へ10万円だけ回すのも、30万円回すのも、その人の自由です。
| 投資家 | 無リスク資産 | A証券 | B証券 |
|---|---|---|---|
| リスクを取りたくない人(10万円) | 90万円 | 7万円 | 3万円 |
| リスクを取れる人(30万円) | 70万円 | 21万円 |

効率的フロンティアと資本市場線
試験のポイント
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A証券とB証券が7対3である点は、どちらも変わりません。動いているのは安全資産との配分だけです。
この2つの相関係数はゼロになります。安全資産の収益率はリスクフリーレートのまま動かないので、平均からのずれ(偏差)がつねにゼロです。相手のリスク資産がどれだけ揺れようと、片方の偏差がゼロである以上、かけ合わせた共分散もゼロになり、相関係数もゼロに落ち着きます。
平成26年度第17問でもそのまま問われました。答えはρ=0です。
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