ファイナンスⅡ(証券投資論)
下の動画はこの節の解説ではありません。 解説動画の雰囲気を知っていただくための見本として、「正味現在価値法と内部収益率法の対比」の動画を再生します。
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プレミアムで見るポートフォリオの期待収益率は、A証券とB証券の期待収益率を持ち分で重みづけして足すだけで出せました。
ところが標準偏差は、同じやり方で足しても答えが合いませんでした。
なぜ合わないのか。その鍵を握るのが共分散です。
簡単にいうと
2つの証券が同じ方向に動くか、逆方向に動くか。それを数字にしたのが共分散だよ!
共分散は、為替や景気といった外の条件が動いたとき、2つの証券が同じ向きに動くのか逆向きに動くのか、そしてその連れ立ち方がどれくらい強いのかを、ひとつの数字で表したものです。
計算に使うのは、それぞれの証券の偏差(実際の収益率と期待収益率の差)です。
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つまり2つの偏差を掛け合わせたものの期待値、と言い換えられます。
なぜ符号でそれが分かるのか。偏差の符号を並べてみると見えてきます。同じ場面で両方の偏差がそろってプラス、あるいはそろってマイナスになるなら、掛け算の答えはプラスです。これは2つが同じ向きに振れていることを意味します。逆に、片方がプラスでもう片方がマイナスなら、掛け算の答えはマイナス。向きが食い違っている、ということです。それを確率で重みづけして足したものが共分散なので、符号がそのまま「そろうか、逆らうか」を教えてくれます。
具体例
計算例
A証券とB証券の偏差を並べると次のようになります。
| A証券 | B証券 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 為替相場 | 確率 | 収益率 | 期待収益率 | 偏差 | 収益率 | 期待収益率 | 偏差 |
| 円高 | 0.4 | 20% | 13% | 7% | 3% | 6% | −3% |
| 不変 | 0.4 | 10% | 13% | −3% | 7% | 6% | 1% |
| 円安 | 0.2 | 5% | 13% | −8% | 10% | 6% | 4% |
掛けて足していきます。
| 為替相場 | 偏差A × 偏差B × 確率 | 計算結果 |
|---|---|---|
| 円高 | 7% ×(−3%)× 0.4 | −8.4 |
| 不変 | −3% × 1% × 0.4 | −1.2 |
| 円安 | −8% × 4% × 0.2 | −6.4 |
| 合計(共分散) | −16 |
偏差の欄を縦に見てください。どの場面でもAとBの符号が食い違っています。ということは、この2つはたがいに逆へ振れる組み合わせです。計算した共分散も−16とマイナスになり、見立てと一致しました。
円高になればAは伸びてBは沈み、円安になれば立場が入れ替わる。どちらへ転んでも片方の落ち込みをもう片方が埋めてくれます。ポートフォリオの標準偏差が加重平均より小さくなったのは、これが効いていたからです。

共分散
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