ファイナンスⅡ(証券投資論)
下の動画はこの節の解説ではありません。 解説動画の雰囲気を知っていただくための見本として、「正味現在価値法と内部収益率法の対比」の動画を再生します。
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プレミアムで見る為替先物予約とは、この先いくらの外貨を、どのレートで売り買いするかを、あらかじめ金融機関と決めておくことです。相場が振れても手取りが狂わないようにする、いわば保険です。
取引の相手は銀行で、形としては先渡取引の一種にあたります(先渡なのですが、慣わしとして為替先物予約とよばれています)。
この節のかなめは、輸入ならドル買い、輸出ならドル売りという対応です。ここさえ押さえれば、あとの計算は引き算だけです。
簡単にいうと
1ドル=100円が80円になれば円高。数字が小さくなるのに「高」なのがややこしいところ!
為替換算とは、外貨で書かれた金額を自国の通貨に置き換えることです。

為替換算の基本と円高・円安
試験のポイント
簡単にいうと
輸入はドルを払うからドル買い予約。輸出はドルをもらうからドル売り予約だよ!
海外から仕入れる側は、払う義務を抱えます。相場に振り回されないよう、あらかじめ決めたレートでドルを買う約束をしておきます。
輸入側にとっては、円安になると苦しく(払う円が増える)、円高になると楽(払う円が減る)になります。
計算例(輸入の場合)
D社は米国のA社から製品を仕入れています。今回は50万ドルぶんを輸入し、支払いは3か月後。決済の日には50万ドルを用意しなければなりません(ドルで払う取り決めを「ドル建て」といいます)。いまのレートは110円/ドルとします。
| 取引時点のレート | 3か月後のレート |
|---|
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ここが引っかかるところなのですが、このレートが80円に動いたときは「円高」といいます。1ドルを手に入れるのに必要な円が減った、つまり円のほうが強くなったからです。逆に120円へ動けば、同じ1ドルに多くの円が要るようになったので「円安」です。
| 為替相場の変化 | 呼び方 | 円の値打ち |
|---|---|---|
| 100円 → 80円 | 円高 | 上がった |
| 100円 → 120円 | 円安 | 下がった |
数字が小さくなるほど円高。感覚と逆なので、慣れるまでは一拍置いて確かめましょう。
| 110円/ドル | 115円/ドル | 250万円の負担増(為替差損) |
| 110円/ドル | 110円/ドル | なし |
| 110円/ドル | 105円/ドル | 250万円の負担減(為替差益) |
この振れを避けるため、D社は銀行と3か月先のドル買いの約束を結びます。これが為替先物予約です。予約レートが111円/ドルなら、3か月後には何があっても111円で1ドルを手に入れられます。いまのレートより1円高いので50万円ぶん負担は増えますが、115円まで動いたときに比べれば200万円も軽く済みます。
海外へ売る側は、決済日に50万ドルを受け取ります。それを国内で使うには円に替えなければなりません。
計算例(輸出の場合)
D社が米国のA社へ50万ドルぶんを輸出し、受け取りは3か月後とします。
| 取引時点のレート | 3か月後のレート | 影響額 |
|---|---|---|
| 110円/ドル | 115円/ドル | 250万円の受取増(為替差益) |
| 110円/ドル | 110円/ドル | なし |
| 110円/ドル | 105円/ドル | 250万円の受取減(為替差損) |
輸入のときとちょうど裏返しになっているのが分かります。予約レートが109円/ドルなら、3か月後に1ドルを109円で売れます。いまより1円安いので50万円ぶん目減りしますが、105円まで落ちたときに比べれば200万円多く受け取れます。
なお、いったん予約した以上、自分に有利でも不利でも、そのレートで売買しなければなりません。
具体例
計算例(令和5年度第23問)
次の文章の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを選びましょう。手数料や金利は考えません。
> 現在の為替相場(直物)は1ドル130円である。3か月後にドル建てで商品の仕入代金1万ドルを支払う予定の企業が、1ドル131円で1万ドルを買う為替予約(3か月後の受け渡し)を行うとする。このとき、3か月後の為替相場(直物)が134円になると、為替予約をしなかった場合に比べて円支出は【A】。他方、3か月後の為替相場(直物)が125円になると、為替予約をしなかった場合に比べて円支出は【B】。
〔解答群〕
正解はイです。
まず立場を確かめる
ドル建てで仕入代金を払う側なので、これは輸入です。輸入側は円安で苦しく、円高で楽になります。ここでは1ドル131円で買う約束をした、という前提です。
空欄A(134円になった=円安に振れた)
予約がなければ、1ドルを134円出して調達しなければなりません。予約があれば131円で済みます。差を出すと、
となり、3万円少なくて済みます。狙いどおり、振れから守られた形です。
空欄B(125円になった=円高に振れた)
予約がなければ125円で調達できたところ、予約があるので131円で買わなければなりません。
で、6万円多く払うことになります。市場のレートで決済できれば安く済んだのに、約束がある以上そちらを選べません。
為替予約は保険と同じです。悪いほうへ振れたときには救われますが、良いほうへ振れたときの取り分は手放すことになります。それでも先に金額を固めておきたいというのが、ヘッジという考え方です。

輸入と輸出でどちらの為替予約をするか
試験のポイント
プレミアムプラン
¥9,800〜/ 買い切り・自動更新なし(税込)
決済はStripe(世界最高水準・PCI-DSS準拠)で安全に処理されます。カード情報は当サービスに保存されません。