ファイナンスⅡ(証券投資論)
下の動画はこの節の解説ではありません。 解説動画の雰囲気を知っていただくための見本として、「正味現在価値法と内部収益率法の対比」の動画を再生します。
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プレミアムで見るファイナンスでいうリスクは、日常語の「危ない」とは別物です。指しているのは収益率の散らばりであり、上へ外れることも下へ外れることも、同じようにリスクとして数えます。
測る道具は分散と標準偏差。どちらも「期待収益率からどれだけ離れているか」を数字にしたもので、値が大きいほどリスクが高いと読みます。
計算は手順が決まっています。表を1枚作って埋めていけば、必ず答えにたどり着きます。この節では、その表の書き方を身につけましょう。
簡単にいうと
期待収益率からのズレを2乗して、確率で重みづけして足す。それが分散。そのルートが標準偏差!
危険資産のリスクとは、その収益率がどれだけ振れるかのことです。言い換えれば、実際の収益率が期待収益率からどれくらい離れうるか。この離れ具合を数字にするために分散と標準偏差を使い、大きいほどリスクが高いと判断します。
分散は、場面ごとに「収益率から期待収益率を引いた値」を2乗し、それぞれの起こりやすさを掛けて足し上げたものです。そのルートを取れば標準偏差になります。
具体例
計算例
A証券の期待収益率は、前節のとおり13%でした。とはいえ13%ちょうどが返ってくる場面はなく、実際には上は20%、下は5%まで散らばっています。この散らばり具合を数字にするのが分散と標準偏差です。
手順どおりに埋めていきます。
| 為替相場 | 確率 | 収益率 | 期待収益率 | 偏差※ | 偏差² | 偏差²×確率 | 分散 | 標準偏差 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 円高 | 0.4 | 20% | 13% |

分散と標準偏差の計算表
試験のポイント
簡単にいうと
リターンは平均、リスクは分散。この2つだけで投資を判断するのが平均・分散アプローチだよ!
将来のお金を確率変数として扱えば、危険資産のもうけは期待収益率として、危なさは分散や標準偏差として、それぞれ数字で出せます。そして、危なさが増せばもうけの見込みも増すという関係が成り立ちます。
この2つだけを手がかりに投資を決める考え方を平均・分散アプローチとよびます。将来のお金の確率分布から平均(期待収益率)と分散を求め、平均をもうけの物差し、分散(または標準偏差)を危なさの物差しとして使う。投資家はこの2つの目盛りを見て判断している、という見立てです。
なお、ここで想定している確率分布は正規分布、つまり平均を真ん中にして左右が釣り合った形の分布です。
左右が釣り合っているということは、上へ外れる見込みと下へ外れる見込みが同じだけあるということです。だからこそ、散らばりの大きさ(標準偏差)ひとつでリスクを測ることができます。

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なぜわざわざ2乗するのか。差をそのまま足すと、プラスとマイナスが打ち消し合ってゼロになってしまうからです。2乗して符号を消してしまえば、離れている大きさだけを測れます。
| 49 |
| 19.6 |
| 不変 | 0.4 | 10% | 13% | −3% | 9 | 3.6 | 36 | 6% |
| 円安 | 0.2 | 5% | 13% | −8% | 64 | 12.8 |
※偏差 = 収益率 − 期待収益率
分散 = 19.6 + 3.6 + 12.8 = 36
標準偏差 = √36 = 6%
この6%がA証券の散らばり具合、すなわちリスクです。この先の話では、標準偏差のほうをリスクの物差しとして使っていきます。
表の埋め方を手順で覚えましょう。①偏差を出す → ②2乗する → ③確率を掛ける → ④足して分散 → ⑤ルートを取って標準偏差。この5段です。
リスク(分散と標準偏差)
試験のポイント
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