ファイナンスⅠ(企業財務論)
下の動画はこの節の解説ではありません。 解説動画の雰囲気を知っていただくための見本として、「正味現在価値法と内部収益率法の対比」の動画を再生します。
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プレミアムで見る自己株式取得とは、会社が自社の株式を株主から買い戻すことです。買い戻す代金が株主の手に渡るので、これも株主へお金を返す一手にあたります。
さきほどの配当無関連説と同じく、摩擦のない市場を置けば、自己株式取得についても同じ結論にたどり着きます。株主が持っている値打ちは動かない、というものです。
ただし配当とは株価の動き方が違います。配当では株価が下がりましたが、こちらは下がりません。なぜそうなるのかを、数字で確かめましょう。
簡単にいうと
現金は減るけど株式数も減る。だから1株あたりの価値は変わらないんだ!
配当との違いは一点、株式の数が減るかどうかです。
| 項目 | 配当 | 自己株式取得 |
|---|---|---|
| 現金 | 減る | 減る |
| 企業価値 | 減る | 減る |
| 株式数 | 変わらない | 減る |
| 株価 | 下がる | 変わらない |
| 株主が受け取るもの |
具体例
時価ベースの貸借対照表で確かめる
〈取得前〉(単位:円)
| 資産 | 金額 | 負債・資本 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 500 | 負債 | 0 |
| その他の資産 | 700 | 資本 | 1,200 |

自己株式の取得
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| 株式の売却代金 |
株価は「企業価値 ÷ 株式数」です。配当では上だけが小さくなるので株価は下がります。自己株式取得では上も下も同じ割合で小さくなるので、割り算の答えは変わりません。
どちらであっても、株主の手にある値打ちは動かないという結論は同じです。
| 資産 | 金額 | 負債・資本 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 200 | 負債 | 0 |
| その他の資産 | 700 | 資本 | 900 |
買い戻す値段は取得前の株価12円です。出ていく現金300円 ÷ 12円 = 25株を買い取った計算になります。
現金が300円出ていき、企業価値は900円に落ちます。ところが株式の数も100株から75株へ減るので、
となり、株価は12円のまま動きません。
買い取りに応じた株主は、1株あたり12円を現金で受け取っています。ですからこちらも、手元の値打ちは変わっていません。
| 株主 | 取得前 | 取得後 |
|---|---|---|
| 応じなかった株主 | 株式12円 | 株式12円(変わらず) |
| 応じた株主 | 株式12円 | 現金12円 |
どちらの株主も、手にしているものは12円ぶん。配当であれ自己株式取得であれ、摩擦のない市場では株主の富は動かない。これがMM理論の通した筋です。
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