経営とIT
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プレミアムで見るITにいくらかけるべき?どう評価する?TCOとBSCの2つのフレームワークを覚えよう!
簡単にいうと
ITにいくらかけるべき?どう評価する?TCOとBSCの2つのフレームワークを覚えよう!
① TCO(Total Cost of Ownership)
TCOとは、情報システムの導入から運用・維持・廃棄までにかかる費用の総額のことです。従来、IT投資のコストはハードウェアやソフトウェアの購入費用(導入コスト)で評価されることが多かったのですが、実際にはシステムのライフサイクル全体で見ると、運用・保守にかかるコストが全体の7〜8割を占めるといわれています。
| コスト区分 | 具体例 |
|---|---|
| 導入コスト(目に見えやすい) | ハードウェア購入、ソフトウェアライセンス、初期構築費用 |
| 運用コスト(全体の大部分) | ユーザーサポート、教育・研修、障害対応、セキュリティ対策、通信費、ソフト更新、データバックアップ |
たとえるなら、自動車の購入と同じです。車両本体価格(導入コスト)よりも、燃料費・保険料・車検・修理費など(運用コスト)のほうがトータルでは大きな金額になります。
システム投資の意思決定では、導入時の見積もりだけでなく、TCO全体を考慮して判断することが重要です。
② BSC(バランスト・スコアカード)の4つの視点
BSC(Balanced Score Card)は、IT投資を含む経営戦略の有効性を財務指標だけに頼らず、多面的に評価する手法です。もともとはハーバード・ビジネス・スクールのキャプランとノートンが提唱したフレームワークで、投資効果が数値化しにくい案件や、新規事業のためのシステム基盤構築の評価に適しています。
BSCは以下の4つの視点から業績を測定します。
| 視点 | 評価の観点 | KPI例 |
|---|---|---|
| 財務 | 売上の拡大やコストの低減といった財務的な成果 | 売上高成長率、利益率、コスト削減額 |
| 顧客 | 顧客満足度やクレーム件数など、顧客からの評価 | 顧客満足度スコア、リピート率、NPS |
| 業務プロセス | 目標達成に必要な業務プロセスの改善度合い | 処理時間短縮率、不良率、自動化率 |
| 学習と成長 | 従業員のスキルアップや組織の学習能力 | 研修受講率、資格取得者数、特許出願数 |
③ BSCの因果関係(4つの視点のつながり)
BSCの4つの視点は独立しているのではなく、下から上へと因果関係でつながっています。
学習と成長 → 業務プロセス → 顧客 → 財務
具体的には、従業員のスキル向上(学習と成長)が業務の質を高め(業務プロセス)、その結果として顧客満足度が向上し(顧客)、最終的に売上や利益の増加(財務)につながるというロジックです。
この因果連鎖を戦略マップとして可視化し、各視点に具体的なKPIとターゲット値を設定することで、戦略の進捗を定量的にモニタリングできるようになります。
具体例
ある中小企業がECサイトを新規構築するケースで、TCOとBSCを使ってみましょう。
TCOの観点: システム構築費は300万円ですが、年間の保守運用費(サーバ代・決済手数料・セキュリティ更新・問い合わせ対応の人件費)が年150万円かかるとします。5年間で見ると、TCOは300万+150万×5=1,050万円です。導入コストは全体のわずか29%にすぎません。
BSCの観点: このECサイト投資を4視点で評価します。
このように、財務数値だけでは見えない効果をBSCで可視化できます。
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