統計解析
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プレミアムで見る検定にはさまざまなものがありますが、試験対策上は代表的なものを押さえれば十分です。z検定・t検定・ウェルチ検定・F検定・χ²検定・分散分析——この6つです。判別の鍵は「何を検定するか(平均・分散・関連性)」と「標本の数はいくつか」の2点。令和3年度第24問では6つがまとめて問われました。選択のフローチャートを頭に入れておけば、確実に得点できる分野です。
簡単にいうと
平均値の検定は3つ! z検定・t検定・ウェルチ検定。「母分散が既知ならz検定」「未知だが等しいならt検定」「等しくないならウェルチ検定」——この3段階が判別の順序だよ。
① z検定
母集団の平均値と標本の平均値に違いがあるかどうかの検定などに用いられます。
母集団の分散が既知の場合に用いられます。母集団の分散が未知の場合は、t検定を用います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 何を検定するか | 母集団の平均値と標本の平均値に違いがあるかどうか |
| 前提 | 母集団の分散が既知 |
| 分散が未知なら | t検定 |
分析の例
| 例 |
|---|
| 現在の日本人の平均身長は、20年前と比較して伸びているか、標本を抽出して調べる |
具体例
設例 平均値の検定
> 次の記述の正誤を判定せよ。(令和3年度第24問 改題)
> a z検定は、母集団の平均値と標本の平均値に違いがあるかどうかの検定などに用いられ、母集団の分散が既知の場合に用いられる。
> b t検定は、2つの標本の母分散が等しくない場合に用いる。
> c ウェルチ検定は、2つの母集団の平均値に違いがあるかどうかの検定などに用いられる。
解答 a:○ b:× c:○
t検定とウェルチ検定の判別
| 母分散 | 検定 |
|---|---|
| 未知だが等しい | t検定 |
| 等しくない |

平均値の検定(1/2)

平均値の検定(2/2)
試験のポイント
簡単にいうと
F検定は「分散が等しいか」、χ²検定は「関連性があるか」!そしてχ²検定には独立性の検定と適合度の検定の2つがあるよ。クロス集計表が出てきたらχ²検定、と覚えよう。
① F検定
2つの母集団の分散が等しいかどうかの検定などに用いられます(等分散性の検定)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 何を検定するか | 2つの母集団の分散が等しいかどうか |
| 別名 | 等分散性の検定 |
簡単にいうと
分散分析は「3つ以上の標本の平均に違いがあるか」!そして一元配置・二元配置・多元配置は要因の数で決まるよ。最後に検定の選択方法を一本の流れで整理しよう。
① 分散分析
3つ以上の標本の平均に違いがあるかどうかの検定などに用いられます。
分散分析には、一元配置の分散分析、二元配置の分散分析、多元配置の分散分析があり、F分布を用いて検定(F検定)を行います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 何を検定するか | 3つ以上の標本の平均に違いがあるかどうか |
| 種類 |
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2つの母集団の平均値に違いがあるかどうかの検定などに用いられます。
一般的に、2つの標本の母分散が未知であるが、等しいことがわかっている場合に用います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 何を検定するか | 2つの母集団の平均値に違いがあるかどうか |
| 前提 | 2つの標本の母分散が未知であるが、等しいことがわかっている |
分析の例
| 例 |
|---|
| 2人の営業社員について、営業成績の平均値に違いがあるかを調べる(2人の営業成績の分散が等しい場合) |
③ ウェルチ検定
2つの母集団の平均値に違いがあるかどうかの検定などに用いられます。
一般的に、2つの標本の母分散が等しくない場合に用います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 何を検定するか | 2つの母集団の平均値に違いがあるかどうか |
| 前提 | 2つの標本の母分散が等しくない |
分析の例
| 例 |
|---|
| 2人の営業社員について、営業成績の平均値に違いがあるかを調べる(2人の営業成績の分散が等しくない) |
④ 3つの検定の比較
| 検定 | 標本の数 | 母分散 |
|---|---|---|
| z検定 | 1つ(母集団と標本の比較) | 既知 |
| t検定 | 2つ | 未知だが等しい |
| ウェルチ検定 | 2つ | 等しくない |
⑤ 判別の順序
| 順 | 問い | 答え |
|---|---|---|
| ① | 母集団の分散は既知か | 既知 → z検定 |
| ② | 未知なら、2つの標本の母分散は等しいか | 等しい → t検定 |
| ③ | 等しくないか | 等しくない → ウェルチ検定 |
⑥ 母分散が等しいかどうかは、どう判断するのか
F検定を用います。
| 順 | 内容 |
|---|---|
| ① | F検定で2つの母集団の分散が等しいかを調べる |
| ② | 等しければ t検定 |
| ③ | 等しくなければ ウェルチ検定 |
「先にF検定、次にt検定またはウェルチ検定」——この2段階が実務の流れです。
⑦ 標本数が1つの場合
標本数が1つの場合は、「t検定」になります。
| 状況 | 検定 |
|---|---|
| 標本数が1つ、母分散が既知 | z検定 |
| 標本数が1つ、母分散が未知 | t検定 |
⑧ 判別のキーワード
| 選択肢の語 | 対応する検定 |
|---|---|
| 母集団の分散が既知 | z検定 |
| 母分散が未知であるが、等しいことがわかっている | t検定 |
| 母分散が等しくない | ウェルチ検定 |
「分散が既知か未知か」「等しいか等しくないか」——この2点で決まります。
⑨ なぜ母分散で使い分けるのか
| 状況 | 内容 |
|---|---|
| 母分散が既知 | より正確な検定ができる(z検定) |
| 母分散が未知 | 標本から推定する必要がある(t検定) |
母分散が既知であることは現実には少ない
| 状況 | 実態 |
|---|---|
| 母分散が既知 | 過去の大規模調査などがある場合に限られる |
| 母分散が未知 | ほとんどの実務の場面 |
実務ではt検定とウェルチ検定が中心——z検定は教科書的な位置づけです。
⑩ 近年の傾向
| 考え方 | 内容 |
|---|---|
| 従来 | F検定で等分散を確認してから t検定 or ウェルチ検定 |
| 近年 | 最初からウェルチ検定を使えばよいという考え方もある |
理由
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 等分散でもウェルチ検定の精度は落ちない | 常に使える |
| 2段階の検定は誤りを重ねる | F検定自体にも過誤がある |
ただし試験では上の分類どおりに押さえる——区別を問う出題がされます。
「等しい」か「等しくない」か——この一語で決まります。
実務での場面:2店舗の売上比較
状況:A店とB店の日商に差があるか調べたい
| 項目 | A店 | B店 |
|---|---|---|
| 日商の平均 | 52万円 | 58万円 |
| 標準偏差 | 8万円 | 9万円 |
| データ数 | 30日 | 30日 |
手順① どの検定を使うか判断する
| 問い | 答え |
|---|---|
| 何を検定するか | 平均値 |
| 標本の数 | 2つ(A店、B店) |
| 母分散は既知か | 未知 |
| 母分散は等しいか | F検定で確認する |
手順② F検定で等分散を確認する
| 結果 | 判断 |
|---|---|
| p値 0.65(>0.05) | 分散が等しくないとはいえない |
| したがって | 等分散とみなす → t検定 |
手順③ t検定を行う
| 仮説 | 内容 |
|---|---|
| 帰無仮説 | 2店舗の日商の平均に差はない |
| 対立仮説 | 2店舗の日商の平均に差がある(両側検定) |
| 結果 | 判断 |
|---|---|
| p値 0.012(<0.05) | 帰無仮説を棄却 |
| 結論 | 2店舗の日商には差がある |
もし分散が等しくなかったら
| 結果 | 判断 |
|---|---|
| F検定のp値 0.01(<0.05) | 分散が等しくない |
| したがって | ウェルチ検定を使う |
「分散が等しいかどうか」が実務でも重要な理由
| 店舗 | 平均 | 標準偏差 | 性格 |
|---|---|---|---|
| A | 52万円 | 4万円 | 安定している |
| B | 58万円 | 20万円 | 変動が大きい |
平均はBのほうが高いが
| 観点 | 判断 |
|---|---|
| 平均売上 | Bが高い |
| 安定性 | Aが高い |
| 経営上の評価 | 一概には言えない |
Bの変動が大きい理由を調べる必要がある
| 可能性 | 内容 |
|---|---|
| 立地による(オフィス街など) | 曜日変動が大きい |
| イベント依存 | 不安定 |
| 特定の大口客に依存 | リスクがある |
「平均の比較」だけでは経営判断ができない——分散も見る必要があります。
もう1つの場面:研修の効果測定
状況:研修前後で成績が変わったか
| 検定の選択 | 内容 |
|---|---|
| 同じ人の前後比較 | 対応のあるt検定 |
| 別の人の比較 | 対応のないt検定またはウェルチ検定 |
対応のあるデータとないデータ
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 対応のあるデータ | 同じ対象の前後(同一人物の研修前と研修後) |
| 対応のないデータ | 別の対象の比較(受講者群と非受講者群) |
前節のダイエット食品の例は対応のあるデータ
| 被験者 | 摂取前 | 摂取後 |
|---|---|---|
| 1 | 68.4 | 66.9 |
同じ人の前後を比較している
対応のあるデータの利点
| 利点 | 内容 |
|---|---|
| 個人差の影響を除ける | その人の中での変化を見る |
| 少ないデータで検出できる | ばらつきが小さくなる |
中小企業での実務的な使い方
| 場面 | 検定 |
|---|---|
| 改善前後の不良率 | 対応のあるt検定 |
| 2つの生産方式の比較 | t検定またはウェルチ検定 |
| 2店舗の客単価の比較 | 同上 |
| 新旧設備の加工時間 | 同上 |
表計算ソフトで実行できる
| ソフト | 機能 |
|---|---|
| Excel | 分析ツール(データ分析) |
Excelの分析ツールにある項目
| 項目 | 対応する検定 |
|---|---|
| z検定:2標本による平均の検定 | z検定 |
| t検定:等分散を仮定した2標本による検定 | t検定 |
| t検定:分散が等しくないと仮定した2標本による検定 | ウェルチ検定 |
| t検定:一対の標本による平均の検定 | 対応のあるt検定 |
| F検定:2標本を使った分散の検定 | F検定 |
| 分散分析:一元配置 | 分散分析 |
Excelの項目名と検定の対応を知っておくと、実務で使える
「分散が等しくないと仮定した」=ウェルチ検定——名前が違うので注意が必要です。
確認してみましょう
> 次の記述の正誤を判定せよ。
> a z検定は、母集団の分散が既知の場合に用いられ、母集団の分散が未知の場合はt検定を用いる。
> b t検定は、一般的に2つの標本の母分散が未知であるが、等しいことがわかっている場合に用いる。
> c ウェルチ検定は、2つの母集団の分散が等しいかどうかの検定に用いられる。
解答 a:○ b:○ c:×
| 例 |
|---|
| 2人の営業社員について、営業成績の分散(ばらつき)が等しいかを調べる |
② F検定の位置づけ
| 用途 | 内容 |
|---|---|
| 単独で使う | 分散が等しいかを知りたいとき |
| 前段階として使う | t検定かウェルチ検定かを決めるため |
| 分散分析で使う | F分布を用いて検定を行う |
③ χ²検定(カイ二乗検定)
母分散についての仮説が正しいか否かを検定するために用いられます。
他にも、2つの変数について、実際の観測値と期待値のずれを調べ、2つの変数に関連性があるかどうかを検定する独立性の検定や適合度の検定があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本来の用途 | 母分散についての仮説が正しいか否かを検定する |
| 他の用途 | 独立性の検定、適合度の検定 |
④ 独立性の検定
2つの変数について、実際の観測値と期待値のずれを調べ、2つの変数に関連性があるかどうかを検定します。
分析の例
| 例 |
|---|
| 2つの店舗による商品の売れ行きに違いがあるかを調べる |
⑤ 適合度の検定
分析の例
| 例 |
|---|
| ランダムに選んだ100人の血液型が日本人の血液型の割合と同じであるかを調べる |
⑥ 独立性の検定と適合度の検定の違い
| 独立性の検定 | 適合度の検定 | |
|---|---|---|
| 調べること | 2つの変数に関連性があるか | 観測された分布が想定した分布に従うか |
| 例 | 店舗と商品の売れ行きの関連 | 血液型の割合が日本人全体と同じか |
| 比較の対象 | 2つの変数の組み合わせ | 理論値・既知の分布 |
⑦ クロス集計表と独立性の検定
独立性の検定は、クロス集計表で表されたデータに対して行います。
| 商品A | 商品B | 商品C | |
|---|---|---|---|
| 店舗1 | 観測値 | 観測値 | 観測値 |
| 店舗2 | 観測値 | 観測値 | 観測値 |
「クロス集計表」という語が出たらχ²検定——判別のキーワードです。
⑧ 「実際の観測値と期待値のずれ」
| 用語 | 内容 |
|---|---|
| 観測値 | 実際に観測されたデータ |
| 期待値 | 2つの変数が独立だとしたときに期待される値 |
ずれが大きいほど、関連性があると判断されます。
⑨ 令和3年度で問われた誤り
| 誤った記述 | 正しくは |
|---|---|
| クロス集計表において、変数(分類基準)間に関連性があるかどうか、つまり、変数間は独立であるという帰無仮説を棄却できるかどうかをウェルチ検定で行う | カイ二乗検定で行う |
判別のキーワード
| 選択肢の語 | 対応する検定 |
|---|---|
| クロス集計表、変数間の関連性、独立 | χ²検定(カイ二乗検定) |
| 2つの母集団の分散が等しいか | F検定 |
| 2つの母集団の平均値に違いがあるか | t検定、ウェルチ検定 |
⑩ 2つの検定の対比
| F検定 | χ²検定 | |
|---|---|---|
| 何を検定するか | 分散が等しいか | 母分散についての仮説/関連性・適合度 |
| 対象 | 2つの母集団 | 2つの変数、または1つの分布 |
| キーワード | 等分散性 | クロス集計表、独立性、適合度 |
⑪ χ²検定が使える場面
| 場面 | 検定の種類 |
|---|---|
| 性別と商品選好に関連があるか | 独立性の検定 |
| 年代と来店頻度に関連があるか | 同上 |
| 店舗と購入商品に関連があるか | 同上 |
| サイコロの目が均等に出るか | 適合度の検定 |
| 顧客の年代構成が国勢調査と同じか | 同上 |
⑫ 「関連性」と「因果関係」は別
| 関連性 | 因果関係 | |
|---|---|---|
| χ²検定で分かること | 関連があるか | 分からない |
例
| 関連 | 因果の解釈 |
|---|---|
| アイスの売上と水難事故に関連がある | アイスが事故を起こすわけではない |
| 共通の原因(気温)がある | 疑似相関 |
「関連がある」ことと「原因である」ことは別——実務での解釈で最も重要な注意点です。
具体例
設例 検定の種類
> 次の記述の正誤を判定せよ。(令和3年度第24問 改題)
> b クロス集計表において、変数(分類基準)間に関連性があるかどうか、つまり、変数間は独立であるという帰無仮説を棄却できるかどうかをウェルチ検定で行う。
解答 ×
カイ二乗検定で行います。
判別のキーワード
| 語 | 対応 |
|---|---|
| クロス集計表 | χ²検定 |
| 変数間の関連性 | χ²検定 |
| 独立であるという帰無仮説 | χ²検定 |
「独立」という語がχ²検定の目印
独立性の検定を実際に行う
状況:2店舗で商品の売れ行きに違いがあるか
クロス集計表(観測値)
| 商品A | 商品B | 商品C | 合計 | |
|---|---|---|---|---|
| 店舗1 | 120 | 80 | 50 | 250 |
| 店舗2 | 90 | 110 | 50 | 250 |
| 合計 | 210 |
期待値の計算
2つの変数が独立なら、各セルの期待値は次のようになります。
| 商品A | 商品B | 商品C | |
|---|---|---|---|
| 店舗1 | 250×210÷500=105 | 250×190÷500=95 | 250×100÷500=50 |
| 店舗2 | 105 | 95 | 50 |
観測値と期待値のずれ
| 商品A | 商品B | 商品C | |
|---|---|---|---|
| 店舗1 | 120 − 105 = +15 | 80 − 95 = −15 | 50 − 50 = 0 |
| 店舗2 | 90 − 105 = −15 | 110 − 95 = +15 | 0 |
読み取れること
| 発見 | 内容 |
|---|---|
| 店舗1は商品Aが多い | 期待より15多い |
| 店舗2は商品Bが多い | 期待より15多い |
| 商品Cは差がない | ちょうど期待値 |
検定の結果
| 仮説 | 内容 |
|---|---|
| 帰無仮説 | 店舗と商品の売れ行きは独立である(関連性はない) |
| 対立仮説 | 店舗と商品の売れ行きに関連性がある |
| 結果 | 判断 |
|---|---|
| p値 0.01(<0.05) | 帰無仮説を棄却 |
| 結論 | 店舗によって商品の売れ行きに違いがある |
経営上の解釈
| 発見 | 対応 |
|---|---|
| 店舗1は商品Aが売れる | 商品Aの品揃えを厚くする |
| 店舗2は商品Bが売れる | 商品Bの品揃えを厚くする |
| 商品Cは差がない | 共通の対応でよい |
なぜ違いが出るのかを調べる
| 可能性 | 内容 |
|---|---|
| 客層が違う | 年代、性別、所得 |
| 陳列が違う | 目立つ位置にあるか |
| 接客が違う | 推奨の仕方 |
| 競合環境が違う | 近隣に同種の店があるか |
「統計は違いを見つけ、原因は現場で探る」——役割分担があります。
適合度の検定の例
状況:自社の顧客の年代構成が、商圏の人口構成と同じか
| 年代 | 顧客(観測値) | 商圏人口比率 | 期待値 |
|---|---|---|---|
| 20代 | 45 | 18% | 54 |
| 30代 | 78 | 22% | 66 |
| 40代 | 85 | 25% | 75 |
ずれ
| 年代 | ずれ |
|---|---|
| 20代 | −9(少ない) |
| 30代 | +12(多い) |
| 40代 | +10(多い) |
| 50代 | +2 |
| 60代以上 | −15(少ない) |
読み取れること
| 発見 | 内容 |
|---|---|
| 30〜40代が多い | 主力の客層 |
| 20代と60代以上が少ない | 取り込めていない |
経営判断
| 判断 | 内容 |
|---|---|
| 主力層を深耕する | 30〜40代向けの強化 |
| 未開拓層を狙う | 20代・60代以上への施策 |
| どちらを選ぶか | 成長性と競合状況で判断 |
「商圏人口と比べる」ことの価値
| 顧客データだけ | 商圏人口と比較 | |
|---|---|---|
| 分かること | どの層が多いか | どの層を取れていないか |
「取れていない層」は機会——この発見が、施策の出発点になります。
F検定の実務的な用途
状況:2台の機械の加工精度を比較する
| 機械 | 平均寸法 | 標準偏差 |
|---|---|---|
| A | 50.02mm | 0.03mm |
| B | 50.01mm | 0.08mm |
平均はほぼ同じだが、ばらつきが違う
| 検定 | 内容 |
|---|---|
| F検定 | 2台の分散が等しいか |
| 結果 | 判断 |
|---|---|
| p値 0.001(<0.05) | 分散は等しくない |
| 結論 | 機械Bのばらつきが大きい |
経営上の意味
| 観点 | 判断 |
|---|---|
| 平均だけ見れば同等 | どちらでもよい |
| ばらつきを見ると | 機械Aのほうが優れている |
| 精度が求められる製品 | 機械Aを使う |
品質管理では「ばらつき」が中心
| 考え方 | 内容 |
|---|---|
| 平均を合わせるのは調整で可能 | 比較的容易 |
| ばらつきを小さくするのは難しい | 機械の性能、保守の状態 |
「ばらつきが小さい機械」が価値のある設備——F検定はこの判断に使えます。
確認してみましょう
> 次の記述の正誤を判定せよ。
> a F検定は、2つの母集団の分散が等しいかどうかの検定などに用いられる(等分散性の検定)。
> b χ²検定には、2つの変数に関連性があるかどうかを検定する独立性の検定や適合度の検定がある。
> c 2つの店舗による商品の売れ行きに違いがあるかを調べるには、F検定を用いる。
解答 a:○ b:○ c:×

分散・関連性の検定(1/2)

分散・関連性の検定(2/2)
試験のポイント
| 用いる分布 | F分布(F検定) |
② 3つの分散分析
| 分散分析 | 要因の数 | 分析の例 |
|---|---|---|
| 一元配置の分散分析 | 1つ | 10の店舗について、月の平均売上高に違いがあるかを調べる |
| 二元配置の分散分析 | 2つ | 10の店舗と店舗商圏の人口によって、月の平均売上高に違いがあるかを調べる |
| 多元配置の分散分析 | 3つ以上 | 10の店舗、店舗商圏の人口、店舗周辺の世帯年収によって、月の平均売上高に違いがあるかを調べる |
③ 「要因の数」で決まる
| 要因の数 | 分散分析 |
|---|---|
| 1つ(例:店舗) | 一元配置 |
| 2つ(例:店舗、人口) | 二元配置 |
| 3つ以上(例:店舗、人口、世帯年収) | 多元配置 |
④ なぜ3つ以上の比較にt検定を使えないのか
| 方法 | 問題 |
|---|---|
| 3つの標本を2つずつ3回比較する | 検定を3回行うことになる |
| 各検定で5%の過誤がある | 全体では約14%の過誤になる |
多重検定の問題
| 検定の回数 | 少なくとも1回誤る確率(α=5%) |
|---|---|
| 1回 | 5% |
| 3回 | 約14% |
| 10回 | 約40% |
分散分析なら1回の検定で済む——これが3つ以上のとき分散分析を使う理由です。
⑤ 令和3年度で問われた誤り
| 誤った記述 | 正しくは |
|---|---|
| 一元配置の分散分析において、群ごとに差が見られるかどうか、つまり、各群の平均が等しいという帰無仮説を棄却できるかどうかをt検定で行う | F検定で行う |
分散分析はF検定を用いる——この対応を押さえます。
⑥ 令和2年度で問われた誤り
| 誤った記述 | 正しくは |
|---|---|
| ある企業には3つの事業部がある。事業部ごとの売上高利益率の日次データが与えられている。この3つの事業部で売上高利益率に差異が見られるかを検討するには、t検定を用いる | 3つの事業部(3つの標本)の平均売上高利益率に差異があるかを検討するので、分散分析(一元配置の分散分析)を用いる |
「3つ以上ならt検定ではなく分散分析」——この判断が頻出です。
⑦ 検定の選択方法(全体像)
Q. 何を検定する?
| A. | 次の判断 |
|---|---|
| 比率の検定 | z検定 |
| 分散の検定 | Q. 標本の数は? |
| 平均の検定 | Q. 標本の数は? |
| 関連性・適合度の検定 | χ²検定 |
⑧ 分散の検定の場合
| Q. 標本の数は? | 検定 |
|---|---|
| A. 1つ | χ²検定 |
| A. 2つ | F検定 |
⑨ 平均の検定の場合
| Q. 標本の数は? | 次の判断 |
|---|---|
| A. 2つ以下 | Q. 母集団の分散は既知であるか? |
| A. 3つ以上 | 分散分析(Q. 要因の数は?) |
⑩ 平均の検定:標本が2つ以下の場合
| Q. 母集団の分散は既知であるか? | 検定 |
|---|---|
| A. はい | z検定 |
| A. いいえ | Q. 標本の母分散は等しいか? |
| Q. 標本の母分散は等しいか? | 検定 |
|---|---|
| A. はい | t検定 |
| A. いいえ | ウェルチ検定 |
| A. 不明 | F検定を行ってから判断 |
※標本数が1つの場合は、「t検定」になります。
⑪ F検定の結果による分岐
| F検定の結果 | 次の検定 |
|---|---|
| 分散が等しい | t検定 |
| 分散が等しくない | ウェルチ検定 |
⑫ 平均の検定:標本が3つ以上の場合
| Q. 要因の数は? | 分散分析 |
|---|---|
| A. 1つ(例:「10の店舗」で比較) | 一元配置の分散分析 |
| A. 2つ(例:「10の店舗」「人口」で比較) | 二元配置の分散分析 |
| A. 3つ以上(例:「10の店舗」「人口」「世帯年収」で比較) | 多元配置の分散分析 |
いずれもF検定を用いる
⑬ 関連性・適合度の検定
| 検定 | 例 |
|---|---|
| 独立性の検定 | 2つの店舗による商品の売れ行きに違いがあるか |
| 適合度の検定 | ランダムに選んだ100人の血液型が日本人の血液型の割合と同じであるか |
いずれもχ²検定を用いる
⑭ 判断の順序をまとめる
| 順 | 問い |
|---|---|
| ① | 何を検定するか(比率/分散/平均/関連性・適合度) |
| ② | 標本の数はいくつか |
| ③ | 母分散は既知か |
| ④ | 母分散は等しいか |
| ⑤ | (3つ以上の場合)要因の数はいくつか |
この5つの問いで、すべての検定が決まります。
具体例
設例1 分散分析
> 次の記述の正誤を判定せよ。(令和3年度第24問 改題)
> 一元配置の分散分析において、群ごとに差が見られるかどうか、つまり、各群の平均が等しいという帰無仮説を棄却できるかどうかをt検定で行う。
解答 ×
F検定で行います。
設例2 3つの事業部の比較
> 次の記述の正誤を判定せよ。(令和2年度第24問 改題)
> ある企業には3つの事業部がある。事業部ごとの売上高利益率の日次データが与えられている。この3つの事業部で売上高利益率に差異が見られるかを検討するには、t検定を用いる。
解答 ×
3つの事業部(3つの標本)の平均売上高利益率に差異があるかを検討するので、分散分析(一元配置の分散分析)を用います。
判断の手順を追う
| 順 | 問い | 答え |
|---|---|---|
| ① | 何を検定するか | 平均 |
| ② | 標本の数は | 3つ |
| ③ | 3つ以上なので | 分散分析 |
| ④ | 要因の数は | 1つ(事業部) |
| ⑤ | したがって | 一元配置の分散分析 |
選択のフローチャートを実際に使う
場面1:2つの生産ラインの不良率を比較する
| 順 | 問い | 答え |
|---|---|---|
| ① | 何を検定するか | 比率(不良率) |
| ② | したがって | z検定 |
場面2:2人の作業者の加工時間のばらつきを比較する
| 順 | 問い | 答え |
|---|---|---|
| ① | 何を検定するか | 分散 |
| ② | 標本の数は | 2つ |
| ③ | したがって | F検定 |
場面3:2つの店舗の客単価を比較する(母分散は未知、等しいと分かっている)
| 順 | 問い | 答え |
|---|---|---|
| ① | 何を検定するか | 平均 |
| ② | 標本の数は | 2つ |
| ③ | 母分散は既知か | いいえ |
| ④ | 母分散は等しいか | はい |
| ⑤ | したがって |
場面4:5つの店舗の月平均売上高を比較する
| 順 | 問い | 答え |
|---|---|---|
| ① | 何を検定するか | 平均 |
| ② | 標本の数は | 5つ |
| ③ | 3つ以上なので | 分散分析 |
| ④ | 要因の数は | 1つ(店舗) |
| ⑤ | したがって |
場面5:店舗と季節によって売上に違いがあるか
| 順 | 問い | 答え |
|---|---|---|
| ① | 何を検定するか | 平均 |
| ② | 標本の数は | 3つ以上 |
| ③ | 要因の数は | 2つ(店舗、季節) |
| ④ | したがって | 二元配置の分散分析 |
場面6:性別と購入商品に関連があるか
| 順 | 問い | 答え |
|---|---|---|
| ① | 何を検定するか | 関連性 |
| ② | したがって | χ²検定(独立性の検定) |
二元配置の分散分析が持つ価値
一元配置では分からないこと
| 状況 | 内容 |
|---|---|
| 店舗だけで見る | A店が高い、B店が低い |
| しかし | 季節の影響かもしれない |
二元配置で分かること
| 効果 | 内容 |
|---|---|
| 店舗の主効果 | 店舗による違い |
| 季節の主効果 | 季節による違い |
| 交互作用 | 店舗と季節の組み合わせによる違い |
交互作用の例
| 店舗 | 夏 | 冬 |
|---|---|---|
| A店(海沿い) | 高い | 低い |
| B店(スキー場近く) | 低い | 高い |
この場合
| 分析 | 結果 |
|---|---|
| 店舗の主効果 | 年間では差がない |
| 季節の主効果 | 年間では差がない |
| 交互作用 | 大きい |
一元配置では「差がない」と結論してしまう——二元配置で初めて実態が見える例です。
経営上の意味
| 発見 | 対応 |
|---|---|
| 店舗によって繁忙期が違う | 人員を相互に融通する |
| 在庫を移動する | 需要のある店舗へ |
| 商品構成を変える | 季節に合わせる |
「交互作用」を見つけることが、実務的な価値につながる
表計算ソフトでの実行
| Excelの機能 | 対応する検定 |
|---|---|
| 分散分析:一元配置 | 一元配置の分散分析 |
| 分散分析:繰り返しのない二元配置 | 二元配置の分散分析 |
| 分散分析:繰り返しのある二元配置 | 交互作用も分析できる |
「繰り返しのある」二元配置
| 内容 |
|---|
| 各組み合わせについて複数のデータがある |
| 交互作用を分析できる |
データの取り方が分析の可能性を決める——設計段階で考える必要があります。
診断士としての活用
| 場面 | 検定 |
|---|---|
| 複数店舗の業績比較 | 一元配置の分散分析 |
| 施策の効果測定(前後比較) | 対応のあるt検定 |
| 2つの方式の比較 | t検定/ウェルチ検定 |
| 客層と購買の関連 | χ²検定 |
| 品質のばらつき比較 | F検定 |
「どの検定を使うか」が分かれば、実行はソフトに任せられる
| 必要な知識 | 内容 |
|---|---|
| 検定の選択 | 人が判断する |
| 計算 | ソフトが行う |
| 結果の解釈 | 人が行う |
試験でこの分野を学ぶ意味は、選択と解釈ができるようになること——計算式そのものは求められていません。
確認してみましょう
> 次の記述の正誤を判定せよ。
> a 分散分析は、3つ以上の標本の平均に違いがあるかどうかの検定などに用いられ、F分布を用いて検定を行う。
> b 二元配置の分散分析は、10の店舗と店舗商圏の人口によって、月の平均売上高に違いがあるかを調べるような場合に用いる。
> c 標本の数が3つ以上の場合は、ウェルチ検定を用いる。
解答 a:○ b:○ c:×

検定の選び方
試験のポイント
プレミアムプラン
¥9,800〜/ 買い切り・自動更新なし(税込)
決済はStripe(世界最高水準・PCI-DSS準拠)で安全に処理されます。カード情報は当サービスに保存されません。
| 100 |
| 500 |
| 62 |
| 20% |
| 60 |
| 60代以上 | 30 | 15% | 45 |
| 合計 | 300 | 100% | 300 |