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テキスト/企業経営理論/ブランドの種類

ブランドの種類

製品戦略

ブランドにはナショナルブランド(NB)とプライベートブランド(PB)のほか、ファミリーブランド・個別ブランドなどの使い分けがあります。

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ブランドの種類

簡単にいうと

ブランドは「誰がつけるか」と「どう冠するか」で分類できます。NB vs PBの違い、5つの採用戦略を整理しましょう!

ブランドとは、企業および企業の製品・サービスを他の企業(製品・サービス)と識別し差別化するために企業が独自に使用する名称やマークのことです。

ブランド使用者による分類として、メーカーが自社の製品に使用するナショナルブランド(製造業者ブランド)と、卸売業者もしくは小売業者が自ら企画・開発した製品について使用するプライベートブランド(販売業者ブランド、ストアブランド)があります。

具体例

マクドナルドはファミリーブランド、キリンビール(キリンラガー、キリン一番搾り)はダブルブランド、BMW(7シリーズ、5シリーズ、3シリーズ)はブランド・プラス・グレードの典型例です。

ブランド種別
使用者
特徴
具体例
ナショナルブランド(NB)
製造業者(メーカー)
メーカーが自社製品に付与
コカ・コーラ、トヨタ
プライベートブランド(PB)
販売業者(小売・卸)
流通業者が企画・開発した製品に付与
セブンプレミアム、トップバリュ

試験のポイント

  • NB vs PBの定義の違い、5つのブランド採用戦略の区別は頻出です
  • ダブルブランドとダブルチョップ(コ・ブランディング)の違いも重要です
  • ダブルチョップは2つの異なる企業のブランドを併記するもので、ダブルブランドは同一企業内の統一ブランドと個別ブランドの組み合わせです
  • 過去問(H30-37)では両者の混同を狙った出題があります
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5つのブランド採用戦略

簡単にいうと

ブランドの「冠し方」は、ターゲット市場と製品イメージの2軸で5パターンに分かれます。マトリクスごと覚えましょう!

ブランドの採用戦略(冠し方)は、「標的市場の類似性」と「製品ライン間のイメージや競争地位の類似性」という2つの軸で5つに分類されます。

1. ファミリーブランド(統一ブランド)

標的市場が同質的で、かつ製品ライン間のイメージ・競争地位も同質的な場合に採用します。個々の製品ラインを別々に広告・販促するより、統一的なイメージで訴求したほうが新製品導入時に消費者に受け入れられやすいため、すべての製品ラインに同一のブランドを付けます。社名や社名の一部を利用することが多く、「コーポレートブランド」とも呼ばれます。

2. ダブルブランド

標的市場は同質的だが、製品ライン間の競争地位やイメージが異質的な場合に採用します。統一的なブランドと個々の製品ラインに固有のブランドを組み合わせます。統一ブランドの認知度を活かしつつ、個々の製品ラインの特徴をもう一つのブランドで表現できる利点があります。

3. ブランド・プラス・グレード

標的市場は異質的だが、製品ライン間のイメージ・競争地位が同質的な場合に採用します。統一的なブランドを使いつつ、各製品ラインにグレード(等級)の違いを打ち出します。消費者は製品から受けるイメージに共通部分があると感じつつ、標的市場が異なるため違いをグレードによって表現します。

4. 個別ブランド

標的市場に加えて、製品ライン間のイメージや競争地位も異質的な場合に採用します。製品ライン別に異なったブランドを付けます。統一的なプロモーションを展開する根拠がないため、個々のブランドごとに特色を訴求します。ある製品の評判悪化が他の製品群に波及することを防止でき、企業内の複数ブランド間の競争が全体の業績向上につながる効果もあります。

5. 分割ファミリーブランド

2つの軸がいずれも中程度の場合に採用します。製品ライン群を何らかの共通性に応じていくつかのグループに分け、それぞれ異なったブランドを付けます。

具体例

ファミリーブランドの代表例はマクドナルドやキッコーマンです。ダブルブランドではキリンビール(「キリン」+「ラガー」「一番搾り」)が典型です。ブランド・プラス・グレードはBMW(7シリーズ、5シリーズ、3シリーズ)、個別ブランドはマース社(ペディグリーチャム、カルカン、スニッカーズ)、分割ファミリーブランドは旧松下電器産業(ナショナル、パナソニック、テクニクス)が知られています。

戦略名
標的市場の類似性
製品ライン間イメージの類似性
ブランドの冠し方
具体例
ファミリーブランド(統一ブランド)
同質
同質
全製品ラインに同一ブランド
マクドナルド、キッコーマン
ダブルブランド
同質
異質
統一ブランド+個別ブランド
キリンビール(キリン+ラガー)
ブランド・プラス・グレード
異質
同質
統一ブランド+グレード表示
BMW(7/5/3シリーズ)
個別ブランド
異質
異質
製品ライン別に異なるブランド
マース社(ペディグリーチャム等)
分割ファミリーブランド
中程度
中程度
グループごとに異なるブランド
旧松下電器(ナショナル、パナソニック、テクニクス)

試験のポイント

  • 2軸(標的市場の類似性 × 製品ラインのイメージ類似性)のマトリクスから正しい戦略名を選ばせる問題が頻出です
  • 特にファミリーブランドとダブルブランドの違い、個別ブランドのメリット(リスク遮断効果)が問われます
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ダブルチョップとコ・ブランディング

簡単にいうと

試験でよく出るひっかけポイントです。ダブルチョップは同じ会社の中のブランドの話、コ・ブランディングは別の会社同士のブランドの話。この違いをしっかり押さえましょう!

ダブルチョップとは、共通のブランド(多くは社名)と個々のブランド名を組み合わせたブランドの付け方です。これは同一企業内で行われるもので、ダブルブランドと実質的に同じ意味で使われます。

コ・ブランディング(共同ブランド戦略)とは、1つの商品に対して2つの異なる企業のブランドを併記することをいいます。多くの場合、ナショナルブランドとプライベートブランドの両方を併記する形式をとります。2つの異なる企業のブランドを併記するという点がダブルチョップとの本質的な違いです。

両者の決定的な違いは以下のとおりです。

  • ダブルチョップ(=ダブルブランド):同一企業内の統一ブランドと個別ブランドの組み合わせ(例:キリン+一番搾り)
  • コ・ブランディング:異なる企業のブランドを1つの製品に併記すること(例:NB名+PB名の併記)

具体例

例えば、ターゲット層の年代・性別や価格帯・イメージが異なる複数の製品ラインを展開する場合、メーカー名などの統一ブランドと個々の製品固有のブランド名を組み合わせた「ダブルチョップ戦略」が適切です。一方、セブン-イレブンの「セブンプレミアム ゴールド」にメーカー名も併記するケースは、2つの異なる企業のブランドを併記するコ・ブランディングに該当します。

概念
ブランド所有者
組み合わせ方
具体例
ダブルチョップ(ダブルブランド)
同一企業
統一ブランド+個別ブランド
キリン+一番搾り、ソニー+ウォークマン
コ・ブランディング
異なる企業
企業Aのブランド+企業Bのブランド
NB名+PB名の併記

試験のポイント

  • ダブルチョップとコ・ブランディングを混同させる出題パターンが頻出です(H30-37)
  • ダブルチョップは同一企業内の統一ブランドと個別ブランドの組み合わせであり、2つの異なる企業のブランド併記(=コ・ブランディング)とは異なります
  • 「2つの異なる企業のブランドを併記するもの」がダブルチョップだとする選択肢は誤りです

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