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組織文化

組織行動論

組織文化とは、組織のメンバーが共有する価値観や信念・行動規範のことです。組織文化の機能や逆機能を学びます。

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組織文化の概要

簡単にいうと

組織文化って何?ひとことで言えば「うちの会社ではこうするのが当たり前だよね」というメンバー共通の価値観や行動パターンのことです。いい面もあれば、思考が硬くなるという悪い面もあります。

組織文化とは、組織のメンバー間で広く共有されている価値観・信念・行動規範の総体を指します。組織文化は、メンバーの判断基準やコミュニケーションの土台として機能し、組織全体の方向性に対する一体感を生み出す役割を持ちます。

強い組織文化が形成される要因としては、次のようなものが知られています。

  • メンバー同士が物理的に近い場所にいること
  • メンバーの同質性が高いこと(年齢・学歴・職能などの共通点)
  • 組織内のタスクが相互依存的で、協力し合う必要があること
  • 情報が組織内に偏りなく行き渡り、コミュニケーション・ネットワークが充実していること
  • 研修・社内行事・社是の徹底など、帰属意識を醸成する仕組みがあること

ただし、強固な組織文化は一体感を生む一方で、画一性への圧力(同調圧力)を生み、メンバーの思考が均質化したり、組織が硬直化したりする逆機能も持っています。

具体例

社員旅行や朝礼、社是の唱和など、日本企業に多い帰属意識を高める仕組みは、強い組織文化を形成する要因の一つです。

試験のポイント

  • 組織文化の「順機能」(一体感の醸成・判断基準の提供)と「逆機能」(同調圧力・硬直化)の両面を問う出題が多いです
  • 強い文化の形成要因5つも整理しておきましょう
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戦略と組織の関係性:チャンドラーとアンゾフ

簡単にいうと

戦略が先か、組織が先か?チャンドラーは「まず戦略を決めれば組織は後からついてくる」と言い、アンゾフは「いやいや、組織の文化や風土が戦略を決めるんだ」と主張しました。どちらも一理あるところがポイントです。

戦略と組織構造は互いに深く結びついています。この関係をめぐっては、2人の著名な経営学者が対照的な命題を提唱しました。

チャンドラー(A.D. Chandler Jr.)の命題:「組織構造は戦略に従う」

チャンドラーはアメリカの大企業(GM、デュポン、スタンダード・オイルなど)が多角化によって成長する過程で、事業部制組織へ移行した歴史的事実を実証的に分析しました。その結論として、企業がまず戦略(多角化・拡大など)を決定し、それに適合する組織構造へと変革が進むという因果関係を示しました。つまり、戦略が先にあり、それに合わせて組織が変わるという考え方です。

アンゾフ(H.I. Ansoff)の命題:「戦略は組織に従う」

アンゾフは、どのような戦略を採るかは、その組織に根づいた文化や風土の影響を強く受けると主張しました。つまり、既存の組織文化が戦略の選択肢を制約し、方向づけるという見方です。保守的な組織文化を持つ企業では革新的な戦略を取りにくく、反対に挑戦を好む文化のある組織では積極的な戦略が選ばれやすいということです。

学者命題要点
チャンドラー組織構造は戦略に従う戦略が先で、それに合わせて組織が再編される
アンゾフ戦略は組織に従う組織の文化・風土が戦略の方向性を左右する

具体例

事業部制を導入したGMやデュポンの事例をもとに、チャンドラーは多角化戦略が組織構造の変革を促したと結論づけました。一方、アンゾフは企業の文化や風土が新しい戦略の採用を左右すると考えました。

試験のポイント

  • チャンドラーとアンゾフの命題は頻出論点です
  • 「組織は戦略に従う」のがチャンドラー、「戦略は組織に従う」のがアンゾフ、と逆の関係を正確に覚えることが重要です
  • チャンドラーは実証研究(歴史的分析)、アンゾフは組織文化の影響に着目した点も押さえましょう
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組織文化の4類型マトリクス

簡単にいうと

組織文化には4つのタイプがあります。「うちは自由に挑戦する会社だ」ならアドホクラシー、「ルール通りにやるのが一番」ならハイアラーキー。2つの軸で整理するマトリクスで覚えると、どんな組織文化の問題が出ても対応できます。

デニソンとミシュラの研究などに基づき、組織文化は「環境のニーズ」と「戦略的な焦点」の2つの軸を組み合わせた4類型に整理されます。

2つの分類軸

  • 横軸:環境のニーズ(柔軟性を重視 ←→ 安定性を重視)
  • 縦軸:戦略的集中(外部志向 ←→ 内部志向)

4つの類型

柔軟性(変化対応)安定性(秩序維持)
外部志向適応能力/起業家的文化(アドホクラシー文化)ミッション重視文化(マーケット文化)
内部志向仲間的文化(クラン文化)官僚主義的文化(ハイアラーキー文化)

各類型の特徴

1. 適応能力/起業家的文化(アドホクラシー文化):外部志向×柔軟性。顧客ニーズへの柔軟な対応や変革を重んじ、外部環境への適応に戦略の重点を置く文化です。環境変化への素早い対応力があり、イノベーション・創造性・リスクテイキングが高く評価されます。

2. ミッション重視文化(マーケット文化):外部志向×安定性。明確なビジョンと戦略的目標を重視し、組織の使命を達成することに集中する文化です。目的意識の共有と計画的な目標達成が特徴です。

3. 仲間的文化(クラン文化):内部志向×柔軟性。メンバー間の参画意識や協働を大切にし、従業員の関与とコミットメントを高めることに注力する文化です。家族的な雰囲気と相互信頼が特徴です。

4. 官僚主義的文化(ハイアラーキー文化):内部志向×安定性。内部の一貫性と統合を重視し、規則・手続き・階層的な秩序によって安定的な運営を目指す文化です。効率性と予測可能性が重んじられます。

具体例

スタートアップ企業は「アドホクラシー文化」、伝統的な官公庁は「ハイアラーキー文化」、営業成績重視の会社は「マーケット文化」、家族経営的な企業は「クラン文化」の傾向があります。

試験のポイント

  • 4類型マトリクスは、2軸(柔軟性vs安定性、外部志向vs内部志向)と各象限の名称・特徴をセットで暗記しましょう
  • 特にアドホクラシー文化(外部×柔軟=革新志向)とハイアラーキー文化(内部×安定=官僚的)は対照的な組み合わせとして頻出です

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