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テキスト/運営管理/ライン編成

ライン編成

第2章 生産の管理

ライン編成は、生産ラインの各作業ステーションに割り付ける作業量を均等化(ラインバランシング)し、効率的な生産の流れを設計する手法です。ここではサイクルタイム、ピッチダイアグラム、編成効率、バランスロス率、ラインの形態について学びます。

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ライン生産方式とラインバランシング

簡単にいうと

簡単にいうと、ライン生産方式は「流れ作業」のことで、製品がラインを移動しながら順に作業が行われます。各工程の作業時間のバラツキを整えることをラインバランシングと呼びます。

ライン生産方式は、製品がラインを移動しながら各作業ステーションで順に作業が行われる生産方式です。製品別レイアウトが使われ、需要が安定し長く売れ続ける製品に適しています。

ライン生産方式のメリットは、①作業の単純化で単能工・専門工で対応可能、②間接作業が少なく生産性が高い、③物の流れが単純で工程管理が容易、④運搬の機械化が容易です。

デメリットは、①製品仕様や生産量の変化への融通性が低い、②レイアウト上の制約が多い、③単能工化で欠勤対応が困難、④作業の単調化で労務面の問題が発生しうる点です。

ラインバランシングとは、「生産ラインの各作業ステーションに割り付ける作業量を均等化する方法」です(JIS Z 8141-3403)。各工程の所要時間を揃えてスムーズな流れを設計し、人・機械の稼働率向上サイクルタイムの短縮生産リードタイムの短縮につなげます。

具体例

PC組立ラインで、工程1(40秒)・工程2(50秒)・工程3(35秒)・工程4(40秒)・工程5(40秒)とバラツキがある場合、最も遅い工程2がボトルネックとなりサイクルタイムは50秒です。工程2の一部作業を工程3に移すことで全工程を45秒以内に収め、サイクルタイムを短縮できます。

試験のポイント

  • ライン生産方式のメリット(生産性高い)とデメリット(融通性低い)を対で覚えましょう
  • ラインバランシング=各工程の作業量均等化が定義です
  • ボトルネック工程がサイクルタイムを決定する点を理解しましょう
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ラインバランシングの実施手順

簡単にいうと

ラインバランシングって、具体的にどうやるの? 実は決まった手順があるんだ。時間を測って、図を描いて、効率を計算して、作業を再配分する...6つのステップで改善していくよ。

ラインバランシングを実施する際の標準的な手順は以下の6ステップです。

ステップ1: 単位作業への分解と時間測定

各工程の作業を細かい単位作業に分解し、それぞれの所要時間を測定します。

ステップ2: ピッチダイアグラムの作成

各工程の作業時間を棒グラフで並べたピッチダイアグラムを作成します。横軸に工程、縦軸に作業時間をとり、各工程の負荷を視覚的に把握します。サイクルタイム(最も時間のかかる工程の時間)を横線で示します。

ステップ3: 編成効率・バランスロス率の計算

編成効率=各工程の作業時間の合計工程数×サイクルタイム×100%編成効率 = \frac{各工程の作業時間の合計}{工程数 \times サイクルタイム} \times 100\%

バランスロス率=100%編成効率バランスロス率 = 100\% - 編成効率

ステップ4: ボトルネック工程の作業再分配(山崩し)

ボトルネック工程(サイクルタイムを決めている最も時間の長い工程)に注目し、その工程の単位作業の一部を、作業時間に余裕のある隣接工程へ移し替えます。この作業再分配を山崩しと呼びます。

ステップ5: 改善後ピッチダイアグラムの作成

山崩し後の各工程の作業時間で、新たなピッチダイアグラムを作成します。

ステップ6: 改善後の編成効率計算

改善後の編成効率を再計算し、改善効果を定量的に確認します。

重要用語

  • ボトルネック工程: ライン全体の生産速度を制約している、最も作業時間が長い工程のこと
  • 山崩し: ボトルネック工程の作業を他の工程に移して、工程間の作業時間のばらつきを平準化する改善手法

試験のポイント

  • 6ステップの手順(分解→ピッチダイアグラム→効率計算→山崩し→再作成→再計算)の流れを理解する
  • 編成効率バランスロス率の計算式は必須
  • ボトルネック工程の特定と山崩しによる改善の考え方が頻出
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サイクルタイムと編成効率

簡単にいうと

簡単にいうと、サイクルタイムは「製品が1個できあがる時間間隔」のことです。編成効率はラインの作業時間がどれだけ有効活用されているかを示す指標です。

サイクルタイムとは、「生産ラインに資材を投入する時間間隔であり、通常、製品が産出される時間間隔に等しい」ものです(JIS Z 8141-3409)。サイクルタイムは要素作業時間の最長時間(ボトルネック工程)に合わせて決まります。

サイクルタイム=生産期間その期間中の生産量サイクルタイム = \frac{生産期間}{その期間中の生産量}

例えば、1日の稼働時間が480分で必要生産量が80個の場合、サイクルタイム=480÷80=6分/個です。

各工程の所要時間を棒グラフにしたものをピッチダイアグラムと呼び、ラインのバランス状態を可視化できます。

編成効率は、ラインの効率を測る指標です。

編成効率(%=各工程の所要時間の合計サイクルタイム×作業ステーション数×100編成効率(\%)= \frac{各工程の所要時間の合計}{サイクルタイム \times 作業ステーション数} \times 100

バランスロス率(%=100編成効率(%バランスロス率(\%)= 100 - 編成効率(\%)

編成効率が100%に近いほど各工程の作業時間が均等で、ムダが少ないことを意味します。

具体例

サイクルタイム50秒、5工程のラインで各工程の所要時間が40・50・35・40・40秒の場合、編成効率=(40+50+35+40+40)÷(50×5)×100=205÷250×100=82%、バランスロス率=18%です。ラインバランシング改善後にサイクルタイムを45秒に短縮し、編成効率が91.1%に向上した例があります。

試験のポイント

  • サイクルタイムの計算公式(生産期間÷生産量)を覚えましょう
  • 編成効率の計算公式は頻出です。計算問題として出題されます
  • バランスロス率=100−編成効率の関係も押さえましょう
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ラインの形態と混合品種ライン

簡単にいうと

簡単にいうと、ラインには「1種類だけ作る」単一品種ラインと「複数種類を作る」多品種ラインがあります。多品種ラインにはさらに「切替方式」と「混合品種ライン」があります。

ライン生産方式は、生産する品種数によって分類されます。

単一品種ラインは、1品種のみを生産するラインです。

多品種ラインは、複数品種を生産するラインで、ライン切替方式混合品種ラインに分かれます。

ライン切替方式は、ある期間中に1品種を生産し、終了後に次の品種に切り替える方式です。さらに固定サイクル投入方式可変サイクル投入方式に分かれます。

混合品種ラインは、1つのラインに複数の品種を混合して連続的に生産する方式です。要素作業の内容に類似性が高く、品種切替時に段取りがない(または短い)ことが前提です。

混合品種ラインの編成効率は以下で計算します。

混合品種ラインの編成効率=(各製品の生産量×総作業時間)ステーション数×サイクルタイム×各製品の生産量混合品種ラインの編成効率 = \frac{\sum(各製品の生産量 \times 総作業時間)}{ステーション数 \times サイクルタイム \times \sum各製品の生産量}

具体例

サイクルタイム150秒、10ステーションの混合品種ラインで、製品A(総作業時間1,400秒、月2,000個)・製品B(1,450秒、月1,000個)・製品C(1,450秒、月1,000個)を混合生産する場合、編成効率=(1,400×2,000+1,450×1,000+1,450×1,000)÷(10×150×4,000)×100=95%です。

試験のポイント

  • 混合品種ラインの編成効率の計算問題は出題頻度が高いです
  • 混合品種ラインは「段取替えなし(または短い)」が前提条件です
  • ライン切替方式との違い(切替vs混合)を押さえましょう

まとめ

テーマ
ポイント
注意点
ライン生産方式
流れ作業で高い生産性を実現しますが融通性は低いです
セル生産方式との対比も出題されます
サイクルタイム
製品1個あたりの生産間隔でボトルネックが決定します
サイクルタイム=生産期間÷生産量の計算を覚えましょう
編成効率
各工程の時間合計÷(CT×ステーション数)で算出します
計算問題として頻出です
ラインの形態
単一品種・ライン切替・混合品種の3種類です
混合品種ラインの編成効率計算が重要です

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