第4章 設備の管理
下の動画はこの節の解説ではありません。 解説動画の雰囲気を知っていただくための見本として、「JITシステム」の動画を再生します。
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プレミアムで見る工場の運搬のムダを1枚のグラフで見つけたい。そんなときに使うのがDI分析です。横軸に距離、縦軸に運ぶ量や回数をとって点を打つだけ。右上に離れて打たれた点が、まっさきに手を打つべき運搬です。作り方も読み方も単純ですが、そのぶん試験では「どの点を選ぶか」の判断を正確に問われます。
簡単にいうと
遠くまで、何度も、重いものを運んでいる。それがいちばんもったいない運搬です。距離と強度の2軸にプロットすれば、それが右上に浮かび上がります。
DI分析は、工場内の運搬をD(Distance:距離)とI(Intensity:強度)の2つの軸で整理し、レイアウトの良否を判断してレイアウト改善の対象を見つける手法です。
| 軸 | 記号 | 中身 |
|---|---|---|
| 横軸 | D(Distance) | 各設備間の運搬距離 |
| 縦軸 | I(Intensity) | 運搬の強度。運搬頻度(回数)や物流量(重量)など |
強度(Intensity)という言い方をするのは、運搬回数でも、運んだ重量でも、どちらでも軸に取れるからです。「どれだけ激しく運ばれているか」を表す量だと考えてください。
1. 現状のレイアウトで発生しているすべての運搬について、「運搬距離」と「運搬の強度(重量や回数など)」を調査する
2. 横軸に運搬距離、縦軸に運搬の強度をとったグラフに、各運搬工程をプロットする
3. 右上に位置するもの(=長い距離を、高頻度あるいは大量に運んでいるもの)を特定する
4. それらをレイアウト改善の優先対象とする
現状のレイアウトを漏れなく調べるのがポイントです。一部の運搬だけを取り上げても、それが本当に重い問題なのか判断できません。
グラフ上には等仕事量曲線(距離×強度が一定になる曲線)を引くことがあります。この曲線は原点に向かって凸の反比例のような形をしており、曲線より右上にある点ほど運搬の仕事量が大きいことを意味します。
| 位置 | 意味 | 打つ手 |
|---|---|---|
| 右上(距離が長く強度も高い) | 運搬負荷が大きく、最も問題がある | レイアウトの改善。距離を短くするか、頻度を減らす |
| 左上(距離は短いが強度が高い) | 近くで何度も運んでいる。負荷は限定的 | 運搬の自動化(コンベヤなど)を検討 |
| 右下(距離は長いが強度は低い) | たまに遠くへ運ぶだけ | 巡回経路を決めた定期運搬など |
| 左下(距離も強度も小さい) | 問題は小さい | 当面は放置してよい |
全体として、点が左下に集まっているレイアウトほど良いということになります。運搬の距離が短く、その回数も少なく済んでいるからです。すべての設備の運搬距離と物流量の総和によって、レイアウト全体の良否を評価することもできます。
どちらも運搬を距離と量で見る手法なので混同しやすいところです。
| DI分析 | フロムツーチャート | |
|---|---|---|
| 表し方 | 散布図(2次元のグラフ) | 行列の表 |
| 分かること | どの運搬が重いか(優先順位) | どの工程間にどれだけの流れがあるか、逆流の有無 |
| 得意なこと | 改善対象を1つ選び出す | 工程の並び順そのものを見直す |
DI分析は優先順位をつける道具、フロムツーチャートは流れの構造を見る道具、と整理しておくと混ざりません。
具体例
ある職場でDI分析を行い、5つの運搬工程A〜Eをプロットしたところ、次のような位置になりました。
| 運搬工程 | 距離(D) | 運搬頻度(I) | グラフ上の位置 |
|---|---|---|---|
| A | 1 | 5 | 左上 |
| B | 4 | 4 | 右上 |
| C | 0.5 | 1 | 左下 |

DI分析の見方
試験のポイント
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| D | 2 | 2.5 | 中央 |
| E | 5 | 1.2 | 右下 |
優先的に改善すべきはどれでしょうか。
答えはBです。右上にプロットされた運搬工程は、運搬頻度が多く、運搬距離も長いので、優先的に改善すべき対象になります。打つ手は、運搬頻度を少なくするか、運搬距離が短くなるようにレイアウトを改善することです。
他の選択肢はなぜ違うのか
見るべきは「距離×強度」の大きさです。距離だけ、あるいは頻度だけが大きい点に飛びつくと外します。選択肢に「距離が最も長いEを改善する」「頻度が最も多いAを改善する」といったもっともらしい記述が並ぶので、必ず掛け算で確かめてください。
なお、Aのように距離が短く頻度が高いものは、レイアウト改善よりもコンベヤなどで結ぶ直接運搬システムの導入が向きます。Eのように距離が長く頻度が低いものは、巡回経路を決めて定期的に運搬する間接運搬システムが向きます。どの点かによって処方箋が変わる、というところまで押さえておくと万全です。
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