第2章 商品仕入・販売(マーチャンダイジング)
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プレミアムで見る什器とは、商品を並べるための棚やケースのことです。地味なテーマに見えますが、「どの什器を使うか」で顧客が商品に触れられるかどうかが決まり、補充のしやすさも、冷蔵の効率も変わります。名前と特徴の組み合わせで問われるので、1つずつ絵を思い浮かべながら押さえていきましょう。
簡単にいうと
棚が並んだゴンドラ、一段高いステージ、ガラスのショーケース。ショーケースはさらに4つに分かれ、どこまで顧客が商品に近づけるかで性格が変わります。
ここでの什器とは陳列用什器、つまり陳列棚やショーケースのことです。
棚を何段か重ねた陳列台の総称です。形は多岐にわたりますが、どこに置くか で大きく2つに分かれます。売場の中ほどに島のように据える 中置き用ゴンドラ と、壁に沿わせる 壁面用ゴンドラ です。
スーパーマーケット、コンビニエンスストア、衣料品店など、広く使われています。
セルフサービスの店で最も基本になる什器で、通路をはさんで向かい合わせに並べるのが一般的です。この並びの一番端が、後で出てくる「エンド」になります。
床から一段持ち上げた台の上に商品を置く ことで、これを見てほしいという意思表示 をする什器です。衣料品、家具、電気製品といった売場でよく見かけます。
高さは固定ではありません。載せる商品の大きさに合わせて変えます。小さな商品を低い台に置いても目に入らず、大きな商品を高く上げすぎると圧迫感が出るからです。
床に直接置くのに比べ、一段上げるだけで「特別なもの」という印象が生まれます。家具売場でソファやテーブルをまとめてステージに載せると、実際の部屋に置いた姿を想像しやすくなる、という効果もあります。
多くは ガラス張りのケース です。背の低いものなら、商品を見せながら 接客のカウンターとしても兼用
| リーチインケース | ウォークインケース | |
|---|---|---|
| 顧客から見た姿 | ガラス扉の冷蔵・冷凍庫 | ほぼ同じ |
| 補充の方法 | 前面の扉を開けて売場側から | ケース内に入り裏側から |
| 先入れ先出し | しにくい | 容易 |
| スペース効率 | 高い | 低い |
| エネルギー効率 | 高い | 低い |
ウォークインは、補充のしやすさと先入れ先出しのために、面積と電気代を犠牲にしているという構図です。コンビニで飲料が常に補充されているのは、この裏側の部屋があるおかげです。
具体例
同じ店の中でも、売る商品によって什器を使い分けます。コンビニエンスストアの店内を一周してみましょう。
| 売場 | 使う什器 | 理由 |
|---|---|---|
| 菓子・日用品 | ゴンドラ | 多品種を効率よく並べ、顧客が自由に手に取れる |
| 飲料 | ウォークインケース | 補充量が多く回転も速いので、裏から箱ごと補充したい |
| 冷凍食品・アイス | リーチインケース | 補充頻度はそれほど高くなく、面積を節約したい |
| おでん・中華まん | クローズドケース | 保温と衛生のため、店員が取り出す |

店舗什器の種類と特徴
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そして冷蔵・冷凍のケースには、もうひとつ役目があります。見せると同時に 在庫を保管する器 にもなっている、という点です。
主なショーケースの名称と特徴は次のとおりです。
前面までガラスで塞がれた タイプです。客は中の商品に 手を触れられません。
一見すると不便ですが、それが狙いでもあります。触れないことで格が上がり、同時に 商品を傷みや盗難から守れます。
宝飾品や高級時計の売場を思い浮かべてください。触れないことがかえって価値を高め、盗難も防げる、という組み合わせです。
前面が開いていて、ガラスで仕切られていない タイプです。客は そのまま手を伸ばして取れます。
スーパーの精肉・鮮魚売場の冷蔵ケースがこれにあたります。手に取りやすい反面、冷気が逃げるのでエネルギー効率は落ちます。
前面にガラスの扉が付いた冷蔵・冷凍庫 です。客も店員も、同じ扉を開けて中にアクセスします。つまり 補充も売場側から行う ことになります。
コンビニエンスストアの冷凍食品の棚がこれにあたります。リーチインクーラー とも呼ばれます。
「リーチイン(reach in)」は「手を伸ばして中に入れる」という意味です。扉があるぶん冷気は逃げませんが、補充のたびに扉を開けるので売場側の作業になります。
売場に立つ客から見れば、リーチインケースと見分けがつきません。違いは裏側にあります。ケースの背面がそのまま大きな冷蔵室につながっている のです。
そのため、清涼飲料やビールを 箱のまま、ケースのまま冷やしておけます。
補充のやり方も変わります。店員が冷蔵室の中へ入り込み(ウォークイン)、後ろから商品を押し込む。すると古いものが前へ押し出されるので、先入れ先出しが自然に成り立ちます。
代償もあります。裏に部屋を抱えるぶん 場所を食い、冷やす電気も余計にかかります。
「ウォークイン(walk in)」は「歩いて中に入る」。名前がそのまま構造を表しています。
この2つの違いが、この節でいちばん問われるところです。
| レジ横の新商品 |
| ステージ |
| 一段高くして重点商品をアピールする |
なぜ飲料だけウォークインなのか
コンビニで最も売れて、最も重いのが飲料です。1日に何度も補充が必要で、しかも1本ずつ運ぶのは大変です。
ウォークインなら、納品されたケースをそのまま裏の冷蔵室に入れ、店員が中から棚に押し込むだけで補充が終わります。しかも古い商品を前に押し出す形になるので、先入れ先出しが自然に実現します。
その代わり、店の裏側に大きな冷蔵室のスペースが要り、電気代もかさみます。それでも飲料の売上と作業量を考えれば元が取れる、という判断です。
アイスがリーチインである理由
冷凍食品やアイスは、飲料ほど1日の補充回数が多くありません。そのためにわざわざ裏に冷凍室をつくるのは割に合わないので、前面から補充するリーチインで十分、ということになります。
什器の選択は「見栄え」だけでなく、補充作業の量と、面積・エネルギーのコストの釣り合いで決まっている、という視点をもっておくと、事例問題でも使える知識になります。
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