第4章 販売流通情報システム
下の動画はこの節の解説ではありません。 解説動画の雰囲気を知っていただくための見本として、「JITシステム」の動画を再生します。
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プレミアムで見る商品に貼られたバーコードの13桁の数字。あの数字は誰が決めていて、何を意味しているのか。この節では、GS1という国際団体が定める識別コードの体系を、JANコードを軸にたどっていきます。暗記項目が多く見えますが、「事業者コード+アイテムコード+チェックデジット」という骨格さえつかめば、枝葉は自然に収まります。
簡単にいうと
世界中で重複しない番号を、どうやって割り振るのか。答えは「事業者に番号を貸して、その先は各社に任せる」です。この仕組みが分かれば、13桁の構成も納得できます。
GS1識別コードは、GS1が定めている国際標準の識別コードです。
識別する対象は商品だけではありません。商品やサービスに振る JANコード(GTIN) を筆頭に、企業そのもの、事業所、くり返し使う容器、資産 ── 用途ごとに別々のコードが用意されています。
重複しない仕組みは単純です。どのGS1識別コードも、土台に GS1事業者コード を置いて組み立てます。この事業者コードは重なりが出ないよう一元管理されたうえで各社へ貸し出されるので、そこから派生したコードも 世界のどこにも同じものが存在しない ことになります。
この仕組みを運営している GS1 は、流通システムの標準化を進める国際的な非営利団体 です。供給の連鎖を効率よく、かつ中身の見える状態にすることを目的に、バーコードや電子タグ、EDIといった仕組みの標準化と普及に取り組んでいます。
GS1識別コードは、次のような形で組み立てられます。
| GS1事業者コード + | 何を足すか | できあがるコード |
|---|---|---|
| GS1事業者コード | 商品アイテムコード | GTIN(ジーティン) |
具体例
実際のJANコード「4912345678904」を分解してみましょう。GS1事業者コードが9桁の場合です。
| 位置 | 数字 | 意味 |
|---|---|---|
| 1〜2桁目 | 49 | 国コード(日本) |
| 1〜9桁目 | 491234567 | GS1事業者コード(9桁) |
| 10〜12桁目 | 890 | 商品アイテムコード(3桁) |
| 13桁目 | 4 | チェックデジット(1桁) |

GS1識別コードとJANコード(1)

GS1識別コードとJANコード(2)
試験のポイント
簡単にいうと
バーコードを誰が付けるかで、ソースマーキングとインストアマーキングに分かれます。そして、バーコードに価格が入っているかどうかで、PLUとNonPLUに分かれます。この2つの区分は、対応する商品の性質とセットで覚えましょう。
その商品を作った側、あるいは売り出す側が、製造の段階でJANコードを包装や容器に刷り込んでおく やり方です。店に届く前から、すでにバーコードが付いている状態になります。
日本ではコンビニエンスストアの力が増すにつれて急速にソースマーキング率が上がりました。
ソースマーキングするためには、あらかじめGS1事業者コードを取得する必要があります。
「ソース(source)」は「源」。商品を作った側が、その源で付けるのでソースマーキングです。
小売店が自分でバーコードラベルを刷り、店内で商品に貼る やり方です。
生鮮食品は、店内でパッケージをしたり、重量などによって価格が異なっていたりするため、店内でバーコードを印刷した独自のラベルを作成し商品に貼っています。
簡単にいうと
段ボール箱に付けるコード、電波で読む電子タグ、場所を識別する番号。商品1点だけでなく、箱にも、場所にも、番号が振られています。この広がりを押さえると、サプライチェーン全体の情報の流れが見えてきます。
小売の店頭で売る単位ではなく、企業どうしがやりとりする単位 ── 段ボールなどの外装に振るコードです。国際標準では GTIN-14 と呼ばれます。
このコードには 中身が何個入りかといった包装の形の情報まで入っています。そのため 箱を開けずに外から中身が分かり、仕分け、ピッキング、検品、棚卸といった作業をまとめて軽くできます。
14桁のいちばん先頭の1桁を、インジケータと呼びます。同じ商品でも、箱の形が違う・入数が違う・販促用にまとめたものといった区別は、この1桁で付け分けます。
インジケータには、1〜8が使用されます。
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| ロケーションコード |
| GLN(ジーエルエヌ) |
事業者コードは共通で、後ろに何を足すかで用途が変わる。この構造が全体を貫いています。
コードはそれ自体では目に見えません。商品に載せるには、バーコードや電子タグ といった入れ物が要ります。この入れ物をまとめて データキャリア と呼び、印刷して表示したり、タグとして貼り付けたりして使います。
バーコード は、2つのものが組み合わさってできています。ひとつは数字・文字・記号からなる「コード」、つまり中身のデータ。もうひとつは、それを太さの違う暗い線と明るい隙間の並びに置き換えた「バーコードシンボル」です。
この縞模様に変換しておくことで、スキャナなどの機械が読み取れるようになります。
| 構成要素 | 内容 |
|---|---|
| バーコードシンボル | バーとスペースで構成される情報媒体 |
| コード | 数字、文字、記号などのデータ自体 |
縞模様がシンボル、数字がコード。この区別が問われることがあります。
GTIN は特定の1つのコードを指す名前ではありません。商品を識別するための国際標準コードをまとめて呼ぶときの総称 です。GS1が定める商品識別コードが、この傘の下に入ります。
誰が決めるかもはっきりしています。ブランドオーナー ── つまり発売元、製造元、輸入元といった、その商品を世に出す責任を負う企業です。企業間で取引される商品の単位ごとに、よそと重ならないよう割り当てていきます。
| コード | 内容 | 桁数 |
|---|---|---|
| GTIN-8 | JAN/EAN短縮コード | 8桁 |
| GTIN-12 | U.P.C.(主にアメリカ・カナダ) | 12桁 |
| GTIN-13 | JAN/EAN標準コード | 13桁 |
| GTIN-14 | 集合包装用商品コード | 14桁 |
数字が桁数をそのまま表しているので、覚えるのは「8=短縮、12=U.P.C.、13=標準、14=集合包装」の対応だけです。
JANコード が答えているのは 「どの事業者の、どの商品か」 という問いです。日本での呼び名がJANコードで、国際的には EAN(European Article Number)コード、あるいは GTIN-13/GTIN-8 と呼ばれます。呼び方は違っても中身は同じものです。
アメリカやカナダにおけるU.P.C.(Universal Product Code)と互換性があります。
桁数の違う2つの型があります。ふだん目にする 13桁の標準タイプ と、小さな商品のための 8桁の短縮タイプ です。どちらも JANシンボル という縞模様に置き換えて印刷します。
13桁の内訳は、3つのかたまりに分かれています。前から順に見ていきましょう。
7桁、9桁または10桁の数字(コード)で、GS1が事業者に貸与します。
GS1事業者コードの最初の2桁は国コードであり、現在「49」と「45」が日本の国コードとなっています。
ただし、この国コードは「原産国」を表しているわけではない点に注意が必要です。
JANコードは、商品のブランドオーナー/発売元/製造元等である供給責任者がどこの企業か、さらに、該当する企業の何の商品かを識別するためのものです。最初の2桁が「49」「45」だからといって、その製品の原産国が日本かどうかは無関係です。
ここは毎年のように問われる論点です。国コード=供給責任者の国であって、原産国ではない。
5桁、3桁または2桁の数字で、GS1事業者コードの貸与を受けた事業者の「どの商品か」を表すコードです。
事業者コードが7桁なら商品アイテムコードは5桁、9桁なら3桁、10桁なら2桁、というように合計が12桁になるよう組み合わせます。
チェックデジットはコードの読み誤りを防ぐ仕組みで、あらかじめ定められた計算式にしたがって算出します。
パッケージが小さく、13桁のシンボルを刷るだけの場所が取れない商品 のために用意された短い識別コードです。
JANコード標準タイプと異なり、1商品アイテムごとに8桁のワンオフキーを1コードずつ貸与する方式です。GTIN-8のワンオフキーは、事前に必要性などの審査を受ける必要があり、認められた場合に限り取得が可能となります。
標準タイプが「事業者コードを借りて、その先は自社で自由に振る」のに対し、短縮タイプは「1商品ごとに1つずつGS1から番号をもらう」という違いがあります。
| 守るべきこと | 補足 | |
|---|---|---|
| ① | 事業者コードは 1年ごとに更新手続き がいる | 取り切りではなく、使い続けるかぎり毎年手を動かす |
| ② | 対象は 消費者購入単位 | 段ボール入りの集合包装でも、店頭でその単位のまま買えるなら対象に入る(缶ビールのケース販売など) |
| ③ | 商品アイテムコードは 単品として見分けられる最小の単位 で振る | まとめて1つにせず、区別すべきところまで降りる |
| ④ | 仕様や容量が変わったら 新しい商品アイテムコードを振り直す | 中身が変われば別の商品として扱う |
| ⑤ | 一度使ったコードは、他の商品へ使い回せない | 廃番になっても、その番号は空かない |
②と⑤が特に問われます。②は「箱入りなら対象外」と思い込みやすいところ、⑤は「もう売っていないのだから再利用してよい」と考えたくなるところです。どちらも違います。
次のような場合は、別の商品アイテムコードを設定します。
| 項目 | 例 |
|---|---|
| 商品名が異なる | ○○シャンプー、××シャンプー |
| 素材(原材料)が異なる | コーヒー(ブラジル産、ジャワ産) |
| サイズが異なる | 大袋、中袋、小袋 |
| 重量/容量が異なる | 100g、200g/50cc、80cc |
| 包装形態が異なる | 袋物、缶詰、瓶詰 |
| 色が異なる | ピンク、ブルー、ホワイト |
| 味が異なる | カレー味、バーベキュー味 |
| 香りが異なる | ジャスミン、ブーケ |
| 販売単位が異なる | 3個入り、5個入り |
| セット商品で価格または中身が異なる | 調味料3個と食用油3本入りセット/調味料3個と食用油2本入りセット |
色違い・味違い・サイズ違いはすべて別コード。「同じシャンプーだから同じコードでよい」とはなりません。
もし事業者コードが7桁なら商品アイテムコードは5桁になり、100,000種類まで振れます。扱う商品数の多い大企業ほど、短い事業者コードが必要になるわけです。
誤解1:「49」で始まるから日本製だ
誤りです。国コードは供給責任者(ブランドオーナー)の国を表すだけで、原産国とは無関係です。
日本の企業が中国の工場で作らせた商品でも、その企業がブランドオーナーなら「49」で始まります。逆に、海外企業が日本の工場で作った商品は、その企業の国のコードになります。
誤解2:商品が変わっても同じコードを使い回せる
誤りです。一度使用した商品アイテムコードは、他の商品への再利用が認められていません。
廃番になった商品のコードを新商品に付け直すと、流通在庫や販売データが混ざってしまうためです。
誤解3:ケース販売の商品にはJANコードを付けない
誤りです。小売店頭で直接消費者が購入する単位であれば、JANコードによる識別の対象になります。
缶ビールの6缶パックがそのまま店頭で売られているなら、それも「消費者購入単位」なのでJANコードが必要です。
誤解4:色が違うだけなら同じコードでよい
誤りです。色が異なる場合は別の商品アイテムコードを設定します。在庫管理も販売分析も、色別にできなければ意味がないからです。
自社だけで通用すればいいのでGS1事業者コードを取得する必要はありません。またデータ構成を自由に設定できるため、バーコードに価格データを含めることができます。
つまり、インストアマーキングには、バーコードの中に価格情報が入っているNonPLUタイプと、バーコードの中に価格情報が入っていないPLUタイプがあります。
JANコードとの混同をさけるため、最初の2桁(JANコードの国コード部分)は20〜29を使用する取り決めになっています。
| ソースマーキング | インストアマーキング | |
|---|---|---|
| 誰が付けるか | 製造元・販売元が製造段階で | 小売店が店内で |
| GS1事業者コード | 必要 | 不要 |
| 価格データ | 含められない | 含められる |
| 先頭2桁 | 49、45など | 20〜29 |
PLU は、値段の入っていないバーコードを読み取り、店のコンピュータ側に持っている価格の一覧と突き合わせて値段を決める 仕組みです。バーコードが答えるのは「どの商品か」までで、「いくらか」は店側の台帳(商品マスタ)が答えます。
ストアコントローラとはPOSシステムが稼働しているコンピュータのことと理解しておけばよいでしょう。
JANコード等のバーコードは、印刷されるシンボルに「商品コード」をもたせることはできますが、価格情報はもたせていません。そのためレジでスキャンしたときに、読み込んだ商品コードを基に価格を照会する必要があります。
「Price」を「Look Up(調べに行く)」。名前がそのまま仕組みを表しています。
NonPLU はその逆で、台帳を見に行きません。バーコードそのものに値段を埋め込んでおき、読み取った内容をそのまま表示します。
バーコードの中に価格情報を組み込み、短命な商品に利用されることが多いです。
代表的なものは次のとおりです。
| 商品 | NonPLUになる理由 |
|---|---|
| 惣菜や生鮮食品 | 包装単位ごとに価格が異なるため |
| 書籍や雑誌 | プロダクトライフサイクルの短い商品であるため(書籍は定価販売でありNonPLUとなる) |
| アパレル製品 | 多品種であり一品一品の価格が異なるため、価格情報をストアコントローラに入力するのが困難 |
PLUとNonPLUのどちらを使うかは、商品マスタに価格を登録しておけるかどうかで決まります。
同じ精肉でも、100g298円の定番パックならPLUで運用できますが、量り売りで1パックごとに価格が違うならNonPLUにせざるを得ません。
マスタ管理の手間と、バーコード印刷の手間のどちらを取るかという選択でもあります。
具体例
スーパーマーケットの店内を回って、バーコードの種類を見分けてみましょう。
| 商品 | マーキング | PLU/NonPLU | 理由 |
|---|---|---|---|
| カップ麺 | ソースマーキング | PLU | メーカーが製造段階でJANコードを印刷。価格は店が決めるのでマスタ参照 |
| 牛乳 | ソースマーキング | PLU | 同上 |
| 量り売りの惣菜 | インストアマーキング | NonPLU | 1パックごとに重さと価格が違うので、その場でラベルを印刷 |
| 精肉のパック | インストアマーキング | NonPLU | 同上 |
| 店内で袋詰めした野菜 | インストアマーキング | PLUまたはNonPLU | 定額なら PLU、量り売りなら NonPLU |
| 書籍(併設の書店コーナー) | ソースマーキング | NonPLU | 定価販売で、点数が多く入れ替わりも激しい |
書籍が例外的なのに注目してください。ソースマーキング(出版社が印刷)でありながら、NonPLU(価格情報入り)です。
書籍は定価販売なので、出版社が価格を決めています。そして品目数が膨大で入れ替わりも激しいため、書店が全部の価格をマスタに登録するのは現実的ではありません。だからバーコードに価格を持たせてしまうわけです。
「インストアマーキング=NonPLU」と単純に覚えていると、この書籍の例で間違えます。
インストアマーキングのバーコードは、先頭2桁が20〜29です。スーパーの惣菜パックのラベルを見ると、たいてい「21」や「22」から始まっています。
一方、ソースマーキングされた商品は「49」や「45」で始まります。
この先頭2桁を見るだけで、店が貼ったラベルかメーカーが印刷したものか判別できるというのが、20〜29という取り決めの実務的な意味です。

ソース・インストアマーキングとPLU・NonPLU(1)

ソース・インストアマーキングとPLU・NonPLU(2)
試験のポイント
たとえば「インジケータ1は12個入り、2は24個入り」というように、その企業が自分で対応を決めるということです。「1だから1個入り」ではありません。ここが引っかけどころになります。
インジケータの後には集合包装に内包される個装(単品)のGTIN(JANコード)の先頭12桁が表記され、最後の1桁がチェックデジットで、合計14桁になります。
中の商品のJANコードがそのまま含まれているので、箱のコードを読めば中身の商品が分かるという仕組みです。
集合包装用商品コードを縞模様にして刷るときは、ITFシンボル を使います。
理由は材料にあります。集合包装の包材は段ボールが中心で、細かいバーをきれいに刷るのが難しい。そこで、JANシンボルほど印刷の精度を求めないITFシンボル が選ばれているわけです。
段ボールの表面はざらざらしていて、細かいバーを正確に印刷できません。そこで、多少にじんでも読めるシンボルが使われている、というわけです。
RFID は、電波を使って、触れずに読み取る 識別技術です。タグ(トランスポンダ)が持っている識別情報を、電波を介してリーダーが拾い上げ、つながったコンピュータへ送る ── という流れで動きます。
強みは2つです。中身をあとから書き換えたり書き足したりできること、そして積み上げたまま、一つずつ向きを変えなくても読めること。そのため食品から衣料、家電、書籍、宅配の荷物まで、どこを通ってきたかをたどる用途(トレーサビリティ)をはじめ、仕分けの自動化、在庫の把握、産地の裏づけ、偽物対策、持ち去り防止まで、使い道が広がると見られています。JR東日本の「Suica」などもRFIDの技術を利用しています。
ICタグ は、ものを見分けるために埋め込む ごく小さな無線ICチップ です。RFIDタグ、電子タグ と呼ばれることもあり、どれも同じものを指します。特徴は次のとおりです。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 1)小型・軽量 | 最小のものは米粒よりも小さい |
| 2)低コスト | さらなる低コスト化が期待されている |
| 3)商品履歴のトレースが可能 | 流通の各段階で情報の読み書きが可能。移動日や輸送先などの流通情報を追加記録できるため、トレーサビリティに活用できる |
| 4)離れていてもやり取りできる | 数メートル先でも読み書きでき、あいだに多少ものがあっても通る。ただし金属がそばにあると読めなくなることがある。バーコードと違い、表面が汚れていても読める |
| 5)まとめて読み書きできる | 何枚ものタグを一度に扱えるので、封をした段ボールの中身をそのまま一括で読み取れる |
金属に弱いという弱点は、そのまま出題されます。「あらゆる環境で読み取れる」という記述は誤りです。
EPC は、電子タグへ書き込むためにGS1が標準化した識別コードをまとめて呼ぶ名前 です。
土台には GTINをはじめとするGS1の標準識別コード が置かれています。ゼロから作り直したものではないので、いま使っているバーコードの仕組みと食い違わせずに、電子タグへ移っていけます。
EPCの一例としてSGTIN(Serialized Global Trade Item Number)があります。
SGTINは商品識別コードであるGTINにシリアル番号(連続番号)を付加したものであり、GTINが同じ商品でも、それぞれ1つ1つを個別に識別することが可能となります。
ここがバーコードとの決定的な違いです。
| JANコード(GTIN) | EPC(SGTIN) | |
|---|---|---|
| 識別の単位 | 同一商品には同一コード | シリアル化により1点ごとに個別識別 |
| 例 | 同じ飲料3本はすべて 4569951116179 | 4569951116179-101/-102/-103 |
1点ごとに番号が違えば、「この1本がいつどこを通ってきたか」という追跡ができます。これがトレーサビリティの土台になります。
GLN は、商品ではなく 組織や場所 に振るコードです。国内の取引でも国をまたぐ取引でも、世界でただ1つに特定できる ように定められたGS1識別コードになります。
次のようなものを識別するために設定され、13桁で表示されます。
| 対象 | 例 |
|---|---|
| 組織そのもの | 会社、各種団体、個人で営む事業者 |
| 組織の中の単位 | 経理部、人事部といった部門 |
| 実在する場所 | 本社や営業所、工場、物流センター、店舗 |
| 通信上の宛先 | システムの接続口など、画面の向こう側にある場所 |
GLNのコード体系(GS1事業者コード9桁を使用した場合)
JANコードと同じ13桁で、同じ事業者コードを使い、後ろが商品アイテムコードかロケーションコードかだけが違うという関係です。
GS1アプリケーション識別子とは、GS1が標準化した、さまざまな情報の種類を管理する2桁から4桁の数字のコードであり、AI(Application Identifier)ともよばれます。
AIを使うと、商品識別コードやさまざまな属性情報を、バーコード化して伝達することができます。
| AI | 内容 | フォーマット |
|---|---|---|
| 01 | GTIN(商品コード) | AI数字2桁+商品コード数字14桁 |
| 11 | 製造日(メーカーが定義する製品製造日) | AI数字2桁+製造日数字6桁(YYMMDD)※YYは西暦下2桁(和暦は不可) |
| 15 | 賞味期限 | AI数字2桁+数字6桁(YYMMDD) |
| 17 | 消費期限(有効期限/使用期限) | AI数字2桁+数字6桁(YYMMDD)※年月表示の商品の場合DDは00で表記 |
| 10 | ロット番号(メーカーが設定した記号番号) | AI数字2桁+ロット番号英数字最大20桁 |
GS1 JAPANが発行する「ケース単位への日付情報等のバーコード表示ガイドライン」では、一般消費財(加工食品、飲料、日用品、雑貨等)の集合包装に表すバーコードのデータ項目として、商品コード、製造日、期限情報(賞味期限、消費期限)、ロット番号の4項目、バーコードシンボルとして、GS1-128シンボルとGS1 QRコードを推奨しています。
バーコードが普及し、その利便性が世界的に認識される一方で、「多くの情報を含んだバーコードを小さな商品スペースに表示したい」「英数字、漢字、かな等の文字種を表現したい」というニーズが出てきました。これらのニーズに対応するのが2次元シンボルです。
| 区分 | 情報の方向 | 例 |
|---|---|---|
| 1次元シンボル | 横(水平)方向にのみ表示される | JANシンボル、ITFシンボル |
| 2次元シンボル | 水平と垂直方向、つまり2次元方向に情報を持つ | QRコード |
具体例
1本の飲料が工場から店頭に届くまで、どんなコードが使われているかを追いかけてみましょう。
① 1本のペットボトル
JANコード(GTIN-13)4569951116179 が印刷されています。同じ商品であれば、何百万本つくっても全部同じ番号です。
② 24本入りの段ボール箱
集合包装用商品コード(GTIN-14) がITFシンボルで印刷されています。
| 位置 | 数字 | 意味 |
|---|---|---|
| 1桁目 | 1 | インジケータ(この会社では「1=24本入り」と決めている) |
| 2〜13桁目 | 456995111617 | 中身のJANコードの先頭12桁 |
| 14桁目 | 9 | チェックデジット |
この箱を開けなくても、「24本入りのあの飲料だ」と分かります。だから仕分けも検品も棚卸も、箱のまま処理できます。
③ 箱に貼られたGS1-128シンボル
AIを使って、商品コードのほかに次の情報も持たせています。
製造日も賞味期限もバーコードから読めるので、物流センターで先入れ先出しを自動で管理できます。
④ 電子タグを付けた場合
EPC(SGTIN)を書き込むと、4569951116179-101、-102、-103 というように1本ごとに違う番号になります。
これができると、「この1本は何月何日にどの工場で作られ、どのセンターを経由して、どの店に届いたか」が追えます。リコールが発生したとき、該当するロットの商品だけを正確に回収できるわけです。
しかも段ボール箱に入ったままでも、複数のタグを一括で読み取れます。入荷検品が、トラックのゲートを通すだけで終わる、という運用も技術的には可能になります。
⑤ 場所を識別する GLN
「どこからどこへ」を記録するには、場所にも番号が要ります。工場、物流センター、店舗にそれぞれGLN(13桁)が振られており、EDIのデータではこのGLNで送受信先を指定します。
商品にはGTIN、場所にはGLN。

電子タグ(RFID)の仕組みとEPC
試験のポイント
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