第1章 店舗・商業集積
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プレミアムで見る人口が減っていく時代に、広がりきった街をそのまま維持するのは難しい。ならば、住む場所と、病院や店のような都市機能を、いくつかの拠点にゆるやかに寄せていこう。そうやってコンパクトシティをつくろうとするのが立地適正化計画です。誰が定めるのか、どの区域とどの区域が入れ子になっているのかが出題の的です。
簡単にいうと
居住誘導区域の中に都市機能誘導区域を置く。住む人を集めた場所の、さらに真ん中に、病院や店を集める。この入れ子の関係が図の読みどころです。
立地適正化計画 は、2014年(平成26年)の都市再生特別措置法の改正 によって設けられた制度です。従来の土地利用の計画に重ねる形で、居住機能と都市機能を誘導し、コンパクトシティの形成を進めよう とするもので、市町村が必要に応じて策定 します。
最初に押さえるべき点が2つあります。
| 根拠法 | 都市計画法ではなく 都市再生特別措置法 |
| 策定する主体 | 市町村。しかも 必要に応じて(=義務ではない) |
もうひとつ、性格の違いも意識しておくと理解が早くなります。都市計画法が「ここには建ててはいけない」と 禁じる 仕組みであるのに対し、立地適正化計画は「できればここに来てほしい」と 誘う 仕組みです。強制ではなく、税制の優遇などで緩やかに寄せていきます。
計画の対象は、都市計画法で定める 都市計画区域の全体 です。そのうえで、その中に 居住誘導区域 と
具体例
人口8万人の地方都市が立地適正化計画を策定する場面を想像してみましょう。この市は平成の大合併で3つの町が1つになった経緯があります。
区域の設定
誘導施設の設定
都市機能誘導区域ごとに、誘導したい施設を決めます。
| 区域 | 誘導施設 |
|---|---|
| 中央駅周辺 | 総合病院、大規模小売店舗、市役所本庁、図書館 |
| 旧A町役場周辺 | 診療所、スーパーマーケット、地域包括支援センター |
| 旧B町役場周辺 | 診療所、スーパーマーケット、支所 |

立地適正化計画の2つの誘導区域
試験のポイント
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そして 原則として、居住誘導区域の内側に都市機能誘導区域を置きます。
```
立地適正化計画区域(=都市計画区域)
└ 市街化区域等
└ 居住誘導区域
└ 都市機能誘導区域
```
なぜ入れ子にするのか。人が住む範囲の真ん中に、病院や店を集めるため です。そうすれば住民は歩くか短い移動でサービスにたどり着けます。順序が逆だと、せっかく集めた施設の周りに誰も住んでいない、ということになりかねません。
| 用語 | 中身 |
|---|---|
| 居住誘導区域 | 人口が減る中でも一定の範囲で人口密度を保ち、生活サービスやコミュニティを持続させるため、居住を誘導すべき区域 |
| 都市機能誘導区域 | 医療・福祉・商業などの都市機能を中心拠点や生活拠点へ誘導・集約し、サービスを効率よく提供するための区域。誘導施設が無ければ設定できない |
| 誘導施設 | 都市機能誘導区域ごとに立地を誘導すべき都市機能増進施設。住民の共同の福祉や利便の向上に必要で、都市機能の増進に著しく寄与するもの |
| 居住調整地域 | 住宅地化を抑えるために定める地域地区。市街化調整区域には定められない |
細かい規定が2つ、そのまま問われます。
誘導施設が無ければ都市機能誘導区域は設定できない。 何を呼び込むかも決めずに、区域の線だけ先に引くことはできない、という話です。区域は手段であって目的ではありません。
居住調整地域は市街化調整区域に定められない。 理由は考えれば自然です。市街化調整区域はもともと市街化を抑える区域なので、そこへさらに住宅地化を抑える地域を重ねても、意味がありません。
立地適正化計画が目指すのは、中心的な拠点だけでなく、旧町村の役場周辺のような生活拠点も残す 形です。これを 多極ネットワーク型コンパクトシティ といいます。
中心市街地1か所にすべてを集めるのではありません。複数の拠点(極)を認めたうえで、それらを公共交通で結ぶ、という設計です。
背景には合併の事情があります。市町村合併を経た自治体では、旧町村ごとに生活の中心が残っています。そこに住む人を無視して1か所へ集めるのは現実的でない ── この事情が「多極」という言葉に表れています。
ネットワークで結ぶ
3つの拠点をバス路線で結び、拠点間を移動しやすくします。これが多極ネットワーク型の意味です。
誘導のしかた
この計画に強制力はありません。居住誘導区域の外に家を建ててはいけない、というわけではないのです。代わりに、区域内に住宅を建てる人への補助、誘導施設を区域内に立地させる事業者への税制優遇といった「誘導」の手段が用意されています。
規制ではなく誘導。ここが都市計画法との性格の違いです。ゆるやかに、しかし数十年かけて街の形を変えていく、というしくみになっています。
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