第5章 物の管理
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プレミアムで見るQC7つ道具が数字を扱うのに対して、新QC7つ道具が扱うのは言葉です。数字にできない、絡み合った要因を、図にして整理する。7つのうちマトリックスデータ解析法だけが数値データを扱う、という例外も含めて、名前と役割をひとつずつ結びつけていきましょう。
簡単にいうと
起きてしまった不良の原因を追うのがQC7つ道具、これから起きそうなことを見越して整理するのが新QC7つ道具。解析のための道具と、設計のための道具、という違いがあります。
同じ「7つ道具」でも、2つは向いている方向が逆です。
QC7つ道具 が扱うのは、すでに起きてしまった不良 です。原因をたどって突き止め、取り除くことで工程を直していく ── 解析のための道具 だと言えます。
これに対し 新QC7つ道具 は、まだ起きていないこと を相手にします。入り組んだ要因をあらかじめ見通し、因果の筋道を整理しておく ── 設計のための道具 です。
| QC7つ道具 | 新QC7つ道具 | |
|---|---|---|
| 構え | 解析的 | 設計的 |
| 時間の向き | 起きたことの原因をさかのぼる | これから起きることを見越して組み立てる |
| 扱うもの | 主に 数値データ(量的データ) | 主に 言語データ(質的データ) |
最後の行に例外がひとつあります。新QC7つ道具は言葉を扱う道具立てですが、マトリックスデータ解析法だけは数値データ(量的データ)を扱います。ここが試験で狙われます。
ばらばらに散らばった情報から、言葉の意味合いをたぐって問題そのものを定める 手法です。
進め方は単純です。思いつくことを書き出し、似た匂いのするもの(親和傾向のあるもの)を寄せてグループにする。そのグループに名前を付け、今度はグループどうしを寄せて、より大きなまとまりへ上げていきます。
使いどころがはっきりしています。何が問題なのかすら見えていない、混沌とした段階 で持ち出す道具です。
原因を探り当てる 手法です。問題を引き起こしている要因が互いに絡み合っていて、ひと筋縄でいかないときに使います。
描き方は、解決したい問題を真ん中に据える(二重枠や二重丸で囲む)ところから始まります。そこへ、その問題を生んでいる要因を書き足し、さらにその要因を生んでいる要因を書き足す。線で結びながら因果をたどり、最も効いている要因 を突き止めます。
同じく原因を探る 特性要因図 との違いを押さえておきましょう。
| 特性要因図(QC7つ道具) | 連関図法(新QC7つ道具) | |
|---|---|---|
| 形 | 木の枝(階層に分かれる) | 網の目(要因どうしも結ぶ) |
| 向く場面 | 原因が階層で整理できるとき | 原因が複雑に絡み合っているとき |
目的と手段を段階的に展開していく 手法です。
ある目的を果たす手段を並べ、次にその手段を果たすための手段を並べる。こうして 手段をツリー状に枝分かれさせ、最も適した手段を筋道立てて選び取ります。
仕掛けは入れ子になっている点にあります。ある段階で「手段」だったものが、次の段階では「目的」になる。これを、実際に手を動かせる具体策に行き着くまで繰り返します。
アローダイアグラムは、PERTで使う表記法 そのものです。クリティカルパス上の工程を重点的に押さえながら進み具合を管理し、最適な日程を導きます。
第2章のスケジューリングで扱ったPERTが、新QC7つ道具のひとつにも数えられている、ということです。
PDPC法(Process Decision Program Chart)は 過程決定計画図 と訳されます。つまずいたときや不測の事態が起きたときの打ち手を、あらかじめ考えて図に落としておく ための道具です。
描く手順は次のようになります。
| 順 | やること |
|---|---|
| ① | テーマを決め、出発点とゴールを置く |
| ② | ゴールまで滞りなく進んだ場合の 楽観ルート を引く |
| ③ | 楽観ルートに対して まずい事態を予想 し、そこから楽観ルートへ 戻るための手 を書き込む |
| ④ | 手が思いつかないところは「?」を置き、進めるうちに浮かんだら書き足す |
④があるのが実務的です。分からないことを分からないまま図に残しておける 点が、この道具の懐の深さになります。
多くの目的・現象と、多くの手段・要因とを 行列の形に並べ、交わるところで両者の結びつきの強さを整理する手法です。
たとえば縦に不良原因(Y)、横に不良現象(X)を並べ、交点に◎○△といった記号で関連の度合いを書き込みます。素材と製品の品質展開なども、同じ形で扱えます。
こうして 現象と原因の結びつきを交点に表し、どこから手を付けるかの着眼点を得ます。◎が入った交点が、真っ先に調べるべき場所です。
入り組んだ問題の構造を解きほぐすために、特性値どうしの相関を手がかりとして少数の総合特性を取り出し、個体の違いをはっきりさせる手法です。
前述のとおり、新QC7つ道具のうちこれだけが数値データ(量的データ)を扱います。
やり方としては、行列にまとめた多くの数値を 2次元の平面(X−Y平面のようなもの)へ展開 し、主だった問題や原因を見定めます。
たとえば11社の企業について多数の指標を集め、「総合生産力」と「生産効率志向性」という2本の軸に集約して平面に置けば、どの企業がどの位置にいるかが一目で分かります。統計でいう主成分分析にあたる手法です。
具体例
「機械の故障が多い」という問題に、新QC7つ道具を順番に当てていきましょう。
中心に「機械の故障が多い」を二重丸で置き、周りに要因を書き出して線で結びます。
線を引いていくと、「保守・点検が不十分」に矢印がいちばん多く集まっていることが分かりました。これが最も影響の大きい要因です。
連関図法で特定した「保守・点検が不十分」を出発点にします。
このように目的と手段を多段階で展開させ、最終的に有効な実施策を選定していきます。「保守・点検を定期的に行う」だけでは動けませんが、「専門スタッフに教育を行う」まで降りてくれば、明日から手がつけられます。

新QC7つ道具
試験のポイント
動画・テキスト・過去問・AI添削まですべて網羅!
予備校代の1/10以下で、独学の不安をまるごと解決できます
「専門スタッフの選任」を進めるにあたって、「適任者がいない」「他業務との兼務で手が回らない」といった悲観的な事態を予想し、それぞれに戻る道を用意しておきます。思いつかないものは「?」のままにして、進めながら埋めていきます。
| 場面 | 使う手法 |
|---|---|
| 何が問題かも分からない | 親和図法 |
| 原因が複雑にからみ合っている | 連関図法 |
| 対策を具体的な実施策まで落としたい | 系統図法 |
| 日程を組みたい | アローダイアグラム法 |
| うまくいかない場合に備えたい | PDPC法 |
| 現象と原因の対応を一覧にしたい | マトリックス図法 |
| 多数の数値指標を2軸に集約したい | マトリックスデータ解析法 |
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