第3章 物流・輸配送管理
下の動画はこの節の解説ではありません。 解説動画の雰囲気を知っていただくための見本として、「JITシステム」の動画を再生します。
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プレミアムで見る荷物をばらばらに扱うのではなく、一定の単位にまとめてしまう。そうすればフォークリフトで一度に動かせるようになり、積み降ろしの時間も人手も大きく減ります。この考え方がユニットロードです。パレットの種類と、一貫パレチゼーションを成り立たせるしくみを押さえましょう。
簡単にいうと
段ボールを1箱ずつ運ぶか、パレットに積んでフォークリフトで一度に運ぶか。後者にすれば、作業時間も人数も劇的に減ります。ただし、パレット自体の重さと回収の手間という代償もあります。
ユニットロードとは、ばら荷のまま扱わず、決まった一山にくくってから動かす、その一山のことをいいます。
ユニットロードシステムは、くくった形のまま輸送・保管・荷役を通す仕組みです。くくる器には、ボックス、パレット、コンテナなどがあります。
ねらいは2つです。ひとまとめの量を大きくすることと、その形を決まった型にそろえること。この2つがそろうと荷役機械が使えるようになり、積み降ろしの速さも便の効率も変わってきます。
ポイントは2つあります。
この2つがそろって初めて、フォークリフトや自動倉庫が使えるようになります。
パレットとは、荷物を載せる平らな面を持ち、人の手でもフォークリフトなどの車両でも、荷役・輸送・保管のすべてに通せる構造の台です。
その一部には以下のようなものがあります。
| 種類 | 定義 |
|---|---|
| 平パレット | 載せる面と差込口だけで、上に何も立っていないパレット |
| ロールボックスパレット | 側面の3方以上が囲われ(網目や格子でもよい)、足もとに車輪がついたパレット |
平パレットは、いわゆる「すのこ」のような形をした最も一般的なパレットです。上に何もついていないので上部構造物がないと表現されます。
ロールボックスパレットは、かご台車と呼ばれるものです。3面の側板と車輪が定義に含まれているのが特徴で、人手でも押して動かせます。前に見たカゴ車積みの「カゴ車」がこれにあたります。
パレタイジングとは、たくさんの品物をパレット1枚の上に積み上げ、どれも同じ寸法・同じ形の荷姿に整えることです。
メリット
デメリット
デメリットの1つ目は、トラックの積載効率に効いてきます。パレットが場所と重さを食うぶん、積める商品の量は減ります。前に見たカゴ車積みは積載効率が悪くなるという話と同じ構図です。
2つ目の
具体例
飲料メーカーの出荷作業を、パレットを使う前後で比べてみましょう。
パレットを使わない場合(バラ積み)
10トントラック1台に、2リットル飲料のケースを約800箱積みます。作業者が1箱ずつ手で積み込むので、2人がかりで約90分かかります。降ろすときも同じだけかかります。
パレットを使う場合
1パレットに40箱を積み付け(パレタイジング)、19パレットをフォークリフトで積み込みます。1人で約20分で完了します。降ろすときも20分。
| バラ積み | パレット | |
|---|---|---|
| 積込時間 | 90分(2人) | 20分(1人) |
| 荷役人員 | 2人 | 1人 |
| 積める箱数 |

ユニットロード(パレットとコンテナ)
試験のポイント
簡単にいうと
出発地から到着地まで、同じパレットに載せたまま運ぶ。積み替えがないので荷傷みが減ります。ただしパレットは戻ってこない。その悩みを解いたのがパレットプールシステムです。
一貫パレチゼーションとは、出発地で載せたパレットを途中で降ろさず、到着地まで同じ1枚に載せ続けて運び、保管することです。
輸送中の荷傷みが少ないというメリットがあります。途中で積み替えないので、荷物に触る回数そのものが減るからです。
困るのは帰りです。パレットは荷物と一緒に最終目的地まで行ってしまうので、持ち主のもとへ戻すのが難しくなります。
工場から出たパレットが、卸の倉庫を経て小売店まで行ってしまう。そこから工場まで戻すには、回収のためのトラックを走らせなければなりません。これでは、せっかく削減したコストが回収費用に消えてしまいます。
この問題を解決できるのがパレットプールシステムです。
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| 760箱(パレットの分だけ減る) |
積める量は減るのに、それでもパレットを使うのはなぜか。作業時間が4分の1以下、人員が半分になる効果のほうが、40箱ぶんの積載量より大きいからです。
しかも運転手が荷役を待つ時間(手待ち時間)も短くなり、そのぶん次の配送に回れます。
空パレットの問題
ところが、届け先で降ろした19枚のパレットは、そのまま残ります。これを回収しなければ、メーカーの手元からパレットが消えていきます。
空パレットを積んで帰れば、帰り便は「空パレットを運ぶだけ」になります。実車率の観点からは、これも空荷に近い状態です。保管場所も要りますし、数の管理も必要になります。
この回収問題をどう解くかが、次のテーマになります。
パレットプールシステムとは、パレットを1社で抱え込まず、出し合った共有の持ち物として複数の荷主で使い回す仕組みです。
この仕組みの下では、着荷主のところで空いたパレットを、その近くにいる別の会社がそのまま発送用に使えるようになります。
ここが発想の転換です。自分のパレットを取り返すのではなく、そこにいる誰かに使ってもらう。パレットが全国を巡回し続ければ、誰も回収に走らなくて済みます。
運用の形は2つあります。業界の中で持ち合う共同運用方式と、これを商売として組み立てたレンタル(リース)方式です。
| 方式 | 内容 |
|---|---|
| 共同運用方式 | 業界内の企業が共同でパレットを保有し、融通し合う |
| レンタル(リース)方式 | 専門企業がパレットを保有し、利用者に貸し出す |
レンタル方式では、利用者は使った分だけ料金を払えばよく、パレットの所有・保管・管理から解放されます。実際、この方式を事業として展開している企業があり、日本でも広く普及しています。
パレットプールシステムが成り立つには、パレットの寸法が統一されている必要があります。
A社のパレットとB社のパレットで大きさが違えば、融通し合うことができません。トラックの荷台やラックの寸法も、パレットに合わせて設計されているからです。
ユニットロードのところで見た「一山を大きくして、形をそろえる」という2本立てが、ここで効いてきます。標準化は、1社の中の効率化のためだけでなく、企業をまたいだ共同利用を可能にするためにも必要なのです。
具体例
パレットの流れを、3つの方式で追いかけてみましょう。
① 一貫パレチゼーションをしない場合
1. 工場でパレットに積む
2. 物流センターでパレットから降ろして、センターのパレットに積み替える
3. 店舗の手前でまた降ろして、かご台車に積み替える
工場のパレットは物流センターで折り返せるので回収は簡単ですが、2回の積み替えが発生し、そのたびに荷傷みのリスクと作業コストが生じます。
② 一貫パレチゼーション(自社パレット)
1. 工場でパレットに積む
2. 物流センターはパレットごと通過
3. 店舗まで同じパレットで到着
積み替えゼロで荷傷みもありません。しかし、パレットは全国の店舗に散らばってしまいます。回収のために専用のトラックを走らせることになり、空パレットを運ぶだけの輸送が発生します。
③ パレットプールシステム
1. 工場がレンタル会社からパレットを借りて積む
2. 物流センターをパレットごと通過
3. 店舗に到着し、荷物を降ろす
4. 空いたパレットは、その地域の別の荷主が次の出荷に使う
パレットは元の工場に戻りません。戻る必要がないのです。その地域で次の荷物を積んで、また別の場所へ旅立っていきます。
これで何が解決したか
| 課題 | ①積み替えあり | ②自社パレット | ③プールシステム |
|---|---|---|---|
| 荷傷み | 多い | 少ない | 少ない |
| 積み替え作業 | 2回 | なし | なし |
| 回収の手間 | 少ない | 大きい | なし |
| 空パレット輸送 | 少ない |
③がすべての面で優れています。ただしこれは、パレットの寸法が業界で統一されていること、そして多くの企業が参加していることが前提です。
1社だけがプールシステムに参加しても意味がありません。近くに次の利用者がいなければ、結局パレットは滞留してしまうからです。共同のしくみは、参加者が増えるほど価値が高まる、という性質をもっています。

一貫パレチゼーションとパレットプールシステム(1)

一貫パレチゼーションとパレットプールシステム(2)
試験のポイント
プレミアムプラン
¥9,800〜/ 買い切り・自動更新なし(税込)
決済はStripe(世界最高水準・PCI-DSS準拠)で安全に処理されます。カード情報は当サービスに保存されません。
| 発生しない |