第2章 生産の管理
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プレミアムで見るVE(Value Engineering:価値工学)は、製品やサービスの「価値」を「機能」と「コスト」の関係でとらえ、体系的な手順で価値の向上を図る手法です。ここではVEにおける価値の考え方、機能の分類、コストの概念、VEの実施手順を学びます。
簡単にいうと
簡単にいうと、VEでは「価値=機能÷コスト」と考えます。同じコストなら機能が高いほど、同じ機能ならコストが安いほど「価値が高い」と判断します。
日本バリューエンジニアリング協会は、VEを次のように説明しています。製品やサービスの 「価値」 を、それが果たすべき 「機能」 と、そのためにかける 「コスト」 との関係でとらえ、体系立てた手順によって価値を高めていく手法 だ、というものです。
VEでは、価値を次のように考えます。
| 機能 | コスト | 考え方 | |
|---|---|---|---|
| ① | 一定に保つ | 小さくする | 同じ働きを、より安く |
| ② | 拡大する | 一定に保つ | 同じ費用で、より多くの働きを |
| ③ | もっと大きくする | 大きくする | 費用は増やすが、それ以上に機能を増やす |
| ④ | 拡大する |
③に注目してください。コストを増やしてもよい のです。増やす以上に機能が増えるなら、価値は上がります。「VE=コストダウン」と思い込んでいると、この型を見落とします。
そして、VEでは機能を落としてコストを下げる、という考え方はしません。分子を削って価値を上げることはできないからです。ここは出題でも問われます。
具体例
ボールペンの例で考えると、「文字を書く」機能を維持しつつ材料を安い樹脂に変更(パターン1)、同じ価格でグリップを改善して書きやすくする(パターン2)、多少高くなっても4色切替機能をつける(パターン3)、新素材の採用で軽量化と低コストを同時実現(パターン4)といった方法があります。

VEの価値向上4パターン
試験のポイント
簡単にいうと
簡単にいうと、VEでは機能を「性質」「重要度」「必要性」の3つの視点で分類します。基本機能と二次機能、使用機能と貴重機能の違いを押さえましょう。
VEでは、複数の視点から機能をとらえて分類 します。見方が2つあることを押さえてください。
製品やサービスが どういう性質の働きをしているか で分けます。
| 区分 | 中身 | 例 |
|---|---|---|
| 使用機能 |
簡単にいうと
簡単にいうと、VEではコストを「製品の一生涯にかかるすべての費用」でとらえます。そして「機能定義→機能評価→代替案作成」の3段階で改善を進めます。
VEにおけるコストは、製品の開発から利用・廃棄まで全てのライフサイクル・コストです。製造コストだけでなく、運転コスト・操作コスト・保守費用・部品交換コスト・物流コスト・廃棄コストなど、製品のライフサイクルのあらゆる場面で発生するすべての費用を含みます。
1. 機能定義:VE対象の情報収集→機能の定義→機能の整理→機能別コスト分析
2. 機能評価:機能の評価→対象分野の選定
3. 代替案作成:アイデア発想→概略評価→具体化→詳細評価
手順の各段階に応じた7つの問いかけ(VE質問)を行います。「それは何か?」「その働きは何か?」「そのコストはいくらか?」「その価値はどうか?」「他に同じ働きをするものはないか?」「そのコストはいくらか?」「それは必要な機能を確実に果たすか?」
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分数の形をしているので、価値を上げる道筋は分子と分母の動かし方で決まります。
| 機能を増やし、しかも安くする |
| 電気製品の機能部分、時計の「時刻を表示する」 |
| 貴重機能 | 外観・デザイン・色彩 などによって感覚的な満足を与える機能 | 製品の形や色、ネクタイのデザイン |
「貴重」という言葉が分かりにくいところですが、なくても用は足りるが、あると満足が高まる 部分だと捉えてください。
同じ機能を、欠かせるか欠かせないか で分けます。
| 区分 | 中身 |
|---|---|
| 基本機能 | 欠けると存在価値がなくなる 中心的な機能 |
| 二次機能 | 基本機能を補ったり、付加価値を高めたりする機能 |
時計でいえば「時刻を示す」が基本機能、カレンダー表示や防水は二次機能にあたります。
試験でねらわれるのは、この2つを混ぜた記述 です。
正しくは、性質で分けると使用機能と貴重機能、重要度で分けると基本機能と二次機能。別々の物差しで、それぞれ2つに割れる という関係です。片方がもう片方の下位区分になっているわけではありません。
もうひとつの見方として、その機能が 本当に要るのか という区分があります。使用機能にも貴重機能にも、必要なものと不必要なもの が混じり得ます。
VEの作業は、この 不必要な機能を見つけて取り除く ところから始まります。
VEでは、機能を 名詞と動詞で表現 するという約束があります。時計であれば「時刻を示す」と書きます。
一見すると些細な作法に見えますが、これには理由があります。「時計である」と書いてしまうと、答えは時計以外にあり得なくなります。ところが「時刻を示す」と書けば、腕時計でも、壁掛けでも、スマートフォンでもよい ことになる。
物の名前から離れ、果たすべき働きで考え直す。この言い換えが、代替案を広げる入口になります。
具体例
腕時計の場合、「時刻を表示する」が基本機能かつ使用機能です。「アラーム機能」や「ストップウォッチ機能」は二次機能です。高級ブランド時計では「所有する喜びを与える」デザイン性(貴重機能)が基本機能に近い位置づけになります。

VEにおける機能の分類
試験のポイント
具体例
オフィスチェアのVEでは、まず「体を支える」「姿勢を調整する」などの機能を定義し、各機能にかかっているコストを分析します。「肘掛けの調整機構」に対してコストが過大であることが判明し、より簡素な機構の代替案を検討して価値向上を図りました。

VEにおけるコストと実施手順
試験のポイント
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