生産性と設備投資
第2章 中小企業白書2024年版第1部 令和5年度(2023年度)の中小企業の動向
中小企業の労働生産性は大企業と比べて大きな差があります。日本の労働生産性は国際的にもOECD平均より低く、中小企業の生産性向上が日本経済の成長に不可欠であることを理解しましょう。
労働生産性の現状(企業規模別・業種別)
簡単にいうと
中小企業の労働生産性の中央値は大企業の中央値の約14%!でも中小企業の上位10%(90%タイル)は大企業の中央値を上回るよ。
企業規模別・業種別の労働生産性の現状は以下のとおりです。
① 労働生産性(企業規模別・%タイル)
中央値は、小規模事業者6万円・中規模企業77万円・大企業110万円と中小企業と大企業の間には大きな差がある。
一方で、中小企業の上位10%(90%タイル)は大企業の中央値を上回っている(677万円)。企業規模が小さくても労働生産性の高い企業が一定程度存在する。
② 労働生産性(企業規模別・業種別)
業種によって労働生産性が異なっており、「建設業」「情報通信業」「製造業」は中規模企業・小規模事業者が比較的高い労働生産性を示している。
業種が同じ場合、企業規模が大きくなるほど労働生産性が高くなるものの、「宿泊業・飲食サービス業」や「生活関連サービス業・娯楽業」では企業規模間の差が小さくなっている。
③ 労働生産性のばらつき(企業規模別・業種別)
いずれの業種においても大企業の労働生産性のばらつきは中規模企業・小規模事業者に比べて大きい。業種別では「宿泊業・飲食サービス業」「生活関連サービス業・娯楽業」はばらつきが小さく、企業規模間での労働生産性の分布が近いものとなっている。
試験のポイント
- ・労働生産性中央値:小規模6万円・中規模77万円・大企業110万円(大きな差)
- ・中小企業の上位10%(90%タイル)677万円は大企業の中央値605万円を上回る
- ・「建設業」「情報通信業」「製造業」は中規模・小規模が比較的高い労働生産性
- ・「宿泊業・飲食サービス業」「生活関連サービス業・娯楽業」は企業規模間のばらつきが小さい
日本の生産性の国際比較と設備投資
簡単にいうと
日本の一人当たり名目GDPの平均成長率は▲0.3%と主要国の中で非常に低い!OECD加盟国の中でも日本の労働生産性はOECD平均を下回る水準。中小企業の設備投資額は2012年から一貫して上昇。
日本の生産性の国際的な位置づけと設備投資の状況です。
① 一人当たり名目GDP平均成長率(2005〜2022年)
日本は▲0.3%と他の国々と比べて非常に低い水準となっている。
| 国・地域 | 平均成長率 |
|---|---|
| アメリカ | +3.3% |
| ドイツ | +2.2% |
| 各国平均(日本除く119か国) | +4.4% |
| G6欧米平均 | +1.9% |
| 日本 | ▲0.3% |
欧米並みの成長率とするためには、1994〜2022年の生産性向上(+0.2%)からさらに+2.1%の生産性向上が必要。
② OECD加盟国の労働生産性(2022年)
日本の労働生産性は85,329ドルで、OECD平均(115,454ドル)を下回っている。上位国はアイルランド(255,296ドル)、ノルウェー(219,359ドル)など。
③ 設備投資額の推移(企業規模別)
中小企業の設備投資額は2012年から一貫して上昇し続けており、2021年において18.2兆円となっている(大企業は32.6兆円)。
試験のポイント
- ・日本の一人当たり名目GDP平均成長率(2005〜2022年):▲0.3%(各国平均+4.4%と比べ非常に低い)
- ・欧米並みにするために必要な生産性向上:+2.1%
- ・日本の労働生産性(2022年・OECD比較):85,329ドル(OECD平均115,454ドルを下回る)
- ・中小企業の設備投資額:2012年から一貫して上昇、2021年は18.2兆円
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