第5章 中小企業政策の基本(基本法・憲章・計画)
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プレミアムで見る「中小企業憲章」は2010年6月に閣議決定された、政府の中小企業政策に対する決意表明です。一方「小規模企業振興基本法」は2014年制定で、小規模企業の政策を独自の枠組みで規定した初めての基本法です。中小企業基本法との違い(「成長発展」vs「持続的発展」)と、基本計画の4目標を確実に理解しましょう。「金融・資金調達」に関する目標が基本計画にない点は頻出の引っかけポイントです。
簡単にいうと
「中小企業は社会の主役」——2010年6月に閣議決定された憲章が示す5つの基本原則と8つの行動指針とは?
中小企業憲章は平成22年(2010年)6月18日に閣議決定された文書で、政府が中小企業政策に対する基本的な考え方と方針を宣言したものです。法律ではなく閣議決定である点に注意が必要です。
憲章は中小企業を「企業家精神に富み、社会の主役として地域社会と市民生活に貢献し、伝統技術や文化の継承に重要な機能を果たし、国家の財産」と位置づけています。この認識のもと、5つの基本原則と8つの行動指針が定められました。
5つの基本原則は、①経済活力の源泉として中小企業を大切にする②起業を増やす ③創造と工夫で新しい市場を切り拓く④公正な市場環境を整える ⑤セーフティネットを整備し安心を確保する——です。
8つの行動指針は、経営支援の充実・人材育成・起業しやすい環境整備・海外展開支援・公正な市場環境・金融の円滑化・地域・社会への貢献体制・政策評価への中小企業の声の反映——の8項目から構成されています。
試験のポイント
簡単にいうと
中小企業基本法は「成長発展」、小規模企業振興基本法は「持続的発展」——たった一文字の違いが、政策思想の大きな転換を示している!
小規模企業振興基本法(平成26年(2014年)制定)は、小規模企業の政策を中小企業基本法とは独立した独自の枠組みで規定した、初めての基本法です。
中小企業基本法の基本理念が「多様で活力ある中小企業の成長発展」(成長重視)であるのに対し、小規模企業振興基本法の基本原則は「事業の持続的発展」(持続性重視)とされています。「成長」ではなく「持続」を掲げることで、地域に根ざして安定的に事業を続けることの価値を認めた画期的な転換です。
この法律に基づく小規模企業振興基本計画は4つの目標を定めています。①需要を見据えた経営の促進②新陳代謝の促進③地域経済の活性化に資する事業活動の推進④地域ぐるみで総力を挙げた支援体制の整備——の4目標です。
重要な引っかけポイントとして、小規模基本法の基本方針に「金融・資金調達関連」の目標はありません。中小企業基本法の基本方針第4柱(資金の供給の円滑化・自己資本の充実)と混同しないよう注意が必要です。
具体例
例えば、地方の老舗豆腐店が「急成長よりも、地域で50年続けること」を目指す場合、その事業スタイルは中小企業基本法の「成長発展」の文脈には収まりにくいものです。小規模企業振興基本法が「持続的発展」を基本原則に据えたことで、こうした「地域に根ざして長く続ける」事業者も、政策上の支援対象として正当に位置づけられるようになりました。
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