令和4年度 第15問 設問2 解説
問題文
利潤最大化を達成するための最適生産について考えるためには、総収入と総費用 の関係を見ることが重要である。下図には、総収入曲線TR と総費用曲線TC が描 かれている。 この図に基づいて、下記の設問に答えよ。 総収入・総費用 生産量 TC TR Q0 Q2 Q1 利潤に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群 から選べ。 a Q1 の生産量では、価格が限界費用を上回っており、生産を増やせば利潤が 増加する。 b Q0 の生産量では、総収入曲線の傾きと、総費用曲線の接線の傾きが等しく なっており、利潤最大化と最適生産が実現している。 c Q2 の生産量では、限界費用が価格を上回っており、生産を減らせば利潤が 増加する。
解説
本問は利潤最大化条件(価格=限界費用)をTRとTCの図から読み取る問題である。利潤はTRとTCの差で表され、この差が最大となる生産量では、TR曲線の傾き(価格)とTC曲線の接線の傾き(限界費用)が一致する。設問の設定ではQ0がこの利潤最大化点であり、Q1はQ0より生産量が少なく価格が限界費用を上回っている状態、Q2はQ0より生産量が多く限界費費用が価格を上回っている状態にある。したがってaは正しく、Q1では増産により利潤が増加する。bも正しく、Q0でTRとTCの傾きが一致し利潤最大化が実現している。cも正しく、Q2では限界費用が価格を上回るため減産すべきである。よって正解はア(すべて正)となる。 他の選択肢は、aやcを誤りと判断している点で誤っている。TRとTCの差(利潤)のグラフを別に描けば、Q0で頂点(傾きゼロ)となり、その左右で利潤が増加・減少する様子が視覚的に理解しやすい。次に同種の問題に当たった際は、「価格=限界費用」となる点を基準に、その左側では価格>限界費用(増産で利潤増)、右側では限界費用>価格(減産で利潤増)と機械的に判断する手順を身につけておくとよい。
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