V字モデル(設計とテストの対応)を図解でわかりやすく
設計工程とテスト工程を左右で対応させ、V字型に並べたシステム開発モデル。

V字モデルは、システム開発の設計工程とテスト工程の対応関係を、V字の形で表したモデルです。左側を上から下へ設計を詳細化し、右側を下から上へテストを進めます。左右の同じ高さにある工程が対応関係にあり、「どの設計が正しく実現できたかを、どのテストで確認するか」を明確にします。
左辺:設計工程(上から下へ詳細化)
左辺は、抽象度の高い要求から具体的な実装へと降りていきます。要件定義(利用者の要求を確定)→基本設計(外部設計。画面や帳票など外から見える仕様を決める)→詳細設計(内部設計。プログラムの内部構造を決める)→プログラミング(コーディング・実装)という順に進みます。
右辺:テスト工程(下から上へ検証)
右辺は、小さい単位から大きい単位へとテストを積み上げます。単体テスト(モジュール単位の動作確認)→結合テスト(モジュール間のインターフェース確認)→システムテスト(システム全体が要件を満たすかの検証)という順に進みます。最終的に運用テスト(受入テスト)で利用者が確認する場合もあります。
左右の対応関係が最重要
V字モデルの核心は、左右の対応関係です。詳細設計は単体テストで、基本設計は結合テストで、要件定義はシステムテストで検証されます。つまり、各テストは「対応する設計工程で決めたことが正しく実現されているか」を確認する役割を持ちます。この対応を意識することで、テストの目的が明確になり、設計段階での欠陥を早期に発見しやすくなります。
ウォーターフォールモデルとの関係
V字モデルは、工程を順番に進めるウォーターフォールモデルを、テストとの対応が分かるように表現し直したものです。前工程が完了してから次工程に進むため管理しやすい反面、後工程で前工程の誤りが見つかると手戻りが大きくなります。これに対し、短い開発サイクルを反復するアジャイル開発は、変化に柔軟に対応できる点が対照的です。
◎ 試験対策のポイント
- ▶左辺=設計工程(要件定義→基本設計→詳細設計→プログラミング)、右辺=テスト工程(単体→結合→システム)。
- ▶対応関係:詳細設計↔単体テスト、基本設計↔結合テスト、要件定義↔システムテスト。
- ▶基本設計=外部設計、詳細設計=内部設計という呼び方も押さえる。
- ▶ウォーターフォールモデル(手戻りが大きい)とアジャイル開発(反復・柔軟)の対比も頻出。
よくある質問
Q. 基本設計と結合テストが対応するのはなぜですか?
A. 基本設計(外部設計)では、機能の分割やモジュール間のインターフェース(やり取りの仕様)を決めます。結合テストは、その決めたインターフェースに沿ってモジュール同士が正しく連携するかを確認するため、両者が対応関係にあります。
Q. V字モデルとウォーターフォールモデルはどう違いますか?
A. 基本的な工程の進め方は同じ(前工程完了後に次工程へ)です。V字モデルは、それを設計工程とテスト工程の対応が見えるようにV字型で表現したもので、各テストが何を検証するのかを明確にした点に特徴があります。
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