加重平均資本コスト(WACC)
かじゅうへいきんしほんこすと
ひとことで言うと
借入と株主資本を合わせた、企業全体の資金調達コストの平均。
解説
加重平均資本コスト(WACC:Weighted Average Cost of Capital)は、負債コストと株主資本コストを、それぞれの構成比で加重平均した資本コスト。投資判断の割引率として用いられ、WACCを上回るリターンを生む投資が企業価値を高める。
くわしく解説
WACCは「自己資本比率×株主資本コスト+負債比率×負債コスト×(1−実効税率)」で計算する、負債と株主資本を時価構成比で加重平均した資金調達コストである。負債利子は損金に算入され法人税を減らす節税効果(タックスシールド)があるため、負債コストには必ず(1−税率)を掛けて税引後で評価する点が最重要となる。株主資本コストはCAPM(=リスクフリー・レート+β×市場リスクプレミアム)で推定するのが一般的である。WACCは投資判断(NPV法)の割引率として用いられ、投資の期待収益率がWACCを上回れば企業価値は増加し、下回れば毀損する。負債比率を高めると節税効果でWACCは下がる傾向があるが、負債過大による倒産リスクの高まりで株主資本コスト・負債コストの双方が上昇し、あるところでWACCは反転して上昇するため、WACCを最小化する最適資本構成が存在すると考えられる。
具体例で考えよう
自己資本60%(コスト10%)、負債40%(利子率5%、税率30%)の企業のWACCは、0.6×10%+0.4×5%×(1−0.3)=6.0%+1.4%=7.4%。この7.4%を上回る収益率の投資案が価値を生む。
試験対策ポイント
負債コストに(1−税率)を掛ける(節税効果)ことを忘れない。NPV計算の割引率=WACCという関係で出題される。
この用語がわかる図解
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