ラインバランシングを図解でわかりやすく(編成効率とネック工程)
各工程の作業時間をそろえてラインの効率を高める手法。ネック工程が速さを決める。

ラインバランシングは、流れ作業の生産ラインで、各工程(作業ステーション)の作業時間をできるだけ均等にそろえ、ライン全体の効率を高める手法です。工程ごとの作業時間にばらつきがあると、速い工程に手待ちが生じてムダになるため、これをならすことが生産性向上につながります。
サイクルタイムとネック工程
ラインでは、製品が1つ完成して次に流れる間隔をサイクルタイムといいます。ラインは最も遅い工程のペースでしか進めないため、作業時間が最も長い工程(ネック工程・ボトルネック)がサイクルタイムを決めます。図では工程3の10分がネックで、これがライン全体の速さを縛っています。
バランスロス(手待ち)
ネック工程よりも作業時間が短い工程では、次の製品が流れてくるまで待つ時間(手待ち)が生じます。これをバランスロスといい、図の斜線部分がそれにあたります。工程2は6分しかかからないため、ネックの10分との差である4分が手待ちになります。このロスの合計が大きいほど、ラインにムダが多いことを意味します。
編成効率の計算
ラインのバランスの良さは、編成効率で測ります。「編成効率=各工程の作業時間の合計÷(工程数×サイクルタイム)」で計算します。図の例では、(8+6+10+7)÷(4×10)=31÷40=77.5%です。分母は「全工程がネックと同じ時間かかったと仮定した理論上の総時間」で、実際の作業時間がそれにどれだけ近いかを示します。100%に近いほどムダが少なく、バランスが良い状態です。
ラインバランシングの改善
編成効率を高めるには、ネック工程の作業を他の工程に振り分ける、ネック工程の作業方法を改善して時間を短縮する、作業者を増やす、といった対策で各工程の時間をそろえます。ネックが解消されるとサイクルタイムが短くなり、同じ時間でより多く生産できるようになります。制約条件(ネック)に着目して全体最適を図る考え方は、TOC(制約理論)にもつながります。
◎ 試験対策のポイント
- ▶サイクルタイムは最も遅いネック工程(ボトルネック)の作業時間で決まる。
- ▶編成効率=作業時間の合計÷(工程数×サイクルタイム)。計算問題が頻出。
- ▶ネック工程より速い工程には手待ち(バランスロス)が生じる。
- ▶ネックの作業再配分・改善で各工程をそろえると編成効率が上がる。TOC(制約理論)とも関連。
よくある質問
Q. サイクルタイムはなぜネック工程で決まるのですか?
A. 流れ作業のラインでは、すべての工程が同じペースで製品を送り出す必要があります。最も時間のかかる工程(ネック)が終わらないと次の製品を流せないため、ライン全体の速さ(サイクルタイム)は、その最も遅い工程の作業時間に一致します。
Q. 編成効率を上げるにはどうすればよいですか?
A. ネック工程の負担を減らすのが基本です。ネック工程の作業の一部を、余裕のある他の工程へ振り分ける、ネック工程自体の作業方法を改善して時間を短縮する、といった方法で各工程の作業時間をそろえます。これによりサイクルタイムが短くなり、手待ちも減って効率が上がります。
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