発注方式の比較を図解でわかりやすく(定量発注方式と定期発注方式)
「いつ」「どれだけ」発注するかで、定量発注方式と定期発注方式に分かれる。

在庫の発注方式は、大きく定量発注方式と定期発注方式の2つに分けられます。両者は「いつ発注するか(タイミング)」と「どれだけ発注するか(量)」の考え方が対照的で、品目の重要度(ABC分析のランク)に応じて使い分けます。
定量発注方式(発注点方式)
在庫が一定の水準(発注点)まで減ったら、毎回決まった量(経済的発注量EOQなど)を発注する方式です。発注のタイミングは在庫の減り方しだいで不定期になりますが、1回の発注量は一定です。在庫が発注点に達したかを常に監視する必要がありますが、発注量を計算し直す手間は小さく、管理が簡便です。
定期発注方式
毎週・毎月など、あらかじめ決めた一定の期間ごとに発注する方式です。発注のタイミングは定期的で規則正しい一方、1回の発注量は毎回、需要予測に基づいて計算し直すため変動します。発注のたびに需要を見積もる手間はかかりますが、需要の変化にきめ細かく対応でき、在庫を適正に保ちやすくなります。
ABC分析による使い分け
2つの方式は、ABC分析による品目の重要度に応じて使い分けます。金額構成比が大きく重要なAランク品目は、多少手間がかかっても定期発注方式できめ細かく管理し、在庫の過不足を抑えます。一方、金額の小さい多数のB・Cランク品目は、簡便な定量発注方式で効率的に回します。重要な品目に管理の手間を集中させる、という考え方です。
発注点と安全在庫
定量発注方式で使う発注点は、「調達期間(発注から入荷までの時間)中に見込まれる需要+安全在庫」で設定します。安全在庫は、需要の変動や納品の遅れによる欠品を防ぐために、余分に持っておく在庫です。需要のばらつきが大きいほど、また欠品を強く避けたいほど、安全在庫は多めに設定します。
◎ 試験対策のポイント
- ▶定量発注方式:発注点まで減ったら(不定期)/一定量(EOQ)を発注/継続的な在庫把握が必要。
- ▶定期発注方式:一定期間ごと(定期)/変動する量(需要予測)を発注/きめ細かいが手間大。
- ▶ABC分析でAランク=定期発注方式、B・Cランク=定量発注方式が基本の使い分け。
- ▶発注点=調達期間中の需要+安全在庫。安全在庫は需要変動が大きいほど多くする。
よくある質問
Q. 重要な品目(Aランク)に定期発注方式を使うのはなぜですか?
A. Aランク品目は金額が大きく、在庫の過不足がコストに与える影響も大きいためです。定期発注方式は、発注のたびに需要を予測して発注量を調整するため手間はかかりますが、在庫をきめ細かく適正に保てます。重要な品目には、手間をかけてでも精密な管理をするのが合理的です。
Q. 発注点とは何ですか?
A. 定量発注方式で、発注を行う在庫の水準のことです。在庫がこの発注点まで減ったら、決まった量を発注します。発注点は「調達期間(発注から入荷までにかかる時間)中に見込まれる需要量+安全在庫」で設定し、入荷までの間に在庫が尽きないようにします。
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