平均生産物
へいきんせいさんぶつ
ひとことで言うと
投入量1単位あたりの総生産量で、限界生産物がこれを上回る間は平均生産物が増加する。
解説
生産要素の投入量1単位あたりの生産量のこと。総生産量を投入量で割って求められる。限界生産物との関係(限界生産物が平均生産物を上回る間は平均生産物が増加する)を理解することが重要。
くわしく解説
平均生産物(AP)とは、生産要素(労働や資本)の投入量1単位あたりに生産される財・サービスの数量のことであり、AP=Q/Lで表される(QはQ総生産量、Lは労働投入量)。短期において労働を1単位ずつ追加投入した場合、はじめは分業や協業の効果により一人あたりの生産量(平均生産物)は増加する。しかしやがて収穫逓減の法則が働き、追加投入した労働者の限界生産物(MP)がそれまでの平均生産物を下回るようになると、平均生産物は低下に転じる。この関係から「限界生産物が平均生産物を上回っている間は平均生産物が上昇し、下回ると平均生産物が低下する」という数学的な法則が成り立つ。この論理は費用曲線のACとMCの関係とまったく同じ構造であり、セットで理解することで試験の汎用性が高まる。また生産性分析における労働生産性の概念とも対応している。
具体例で考えよう
工場に労働者5人で月産100個(AP=20)のとき、6人目を追加して月産114個になった場合(MP=14<20)、平均生産物は19に低下する。限界生産物が平均を下回ったためAPが下がった。
試験対策ポイント
「MPがAPを上回ればAPは増加、下回ればAPは減少」という関係が頻出。費用曲線のMCとACの関係(MCがACの最低点を通過)と同じ構造であることを対比して理解すること。総生産物・平均生産物・限界生産物の3曲線の形状と位置関係も整理すること。