期待効用仮説
きたいこうようかせつ
ひとことで言うと
不確実な状況での意思決定において、各結果の効用と確率の加重平均(期待効用)を最大化するという理論。
解説
不確実性下の意思決定において、各結果の効用にその確率を掛けた加重平均(期待効用)を最大化するように行動するという仮説。フォン・ノイマンとモルゲンシュテルンにより体系化された。リスク下の選択行動を分析する基礎理論である。
くわしく解説
期待効用仮説とは、不確実性下での意思決定において、意思決定者は各結果の効用に確率を乗じた加重平均値(期待効用)を最大化するように行動するという理論的仮説である。フォン・ノイマンとモルゲンシュテルンによって1944年に公理的に体系化された(VNMの期待効用理論)。この理論は、危険愛好的・危険中立的・危険回避的という3種類のリスク態度を、効用関数の形状(凸・直線・凹)として表現する基礎となっている。ただし、現実の人間行動はこの仮説から体系的に逸脱することが観察されており、アレのパラドックスなどの反例が知られている。行動経済学では、期待効用仮説に代わるプロスペクト理論(カーネマン=トベルスキー)が提唱されている。
具体例で考えよう
確率50%で100万円もらえる選択肢と、確実に45万円もらえる選択肢を比べる場合、期待効用仮説に従えば、それぞれの効用を確率で重み付けして比較し、期待効用が高い方を選択する。
試験対策ポイント
フォン・ノイマン=モルゲンシュテルンにより体系化された点を押さえること。期待値(金額の加重平均)と期待効用(効用の加重平均)の区別が頻出。アレのパラドックス・プロスペクト理論との関連も確認すること。