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完全雇用国民所得

かんぜんこようこくみんしょとく

ひとことで言うと

完全雇用が達成された時点での国民所得水準で、デフレギャップ・インフレギャップの基準点となる概念。

解説

完全雇用が達成されたときの国民所得水準のこと。実際の国民所得がこの水準を下回るとデフレギャップが、上回るとインフレギャップが発生する。ケインズ理論におけるマクロ経済分析の基準点として重要である。

くわしく解説

完全雇用国民所得とは、経済内のすべての労働力が完全雇用された状態で実現される国民所得(GDP)の水準であり、ケインズ経済学における有効需要分析の基準点として用いられる。現実の均衡国民所得がこの水準を下回る場合、完全雇用を達成するために必要な需要が不足しており、これを「デフレギャップ」という。逆に、現実の均衡国民所得が完全雇用国民所得を上回る場合を「インフレギャップ」という。ケインズは、市場が自動的に完全雇用を実現するわけではないとして、財政出動などの有効需要管理政策によってギャップを埋めることを主張した。45度線分析(所得支出分析)と組み合わせて理解することで、財政乗数や均衡予算乗数の理解にも役立つ。

具体例で考えよう

ある国の完全雇用国民所得が500兆円であるにもかかわらず、実際の均衡国民所得が480兆円にとどまっている場合、20兆円のデフレギャップが存在し、政府は公共投資の増加などで需要を喚起する必要がある。

試験対策ポイント

デフレギャップ(実際<完全雇用)とインフレギャップ(実際>完全雇用)の定義が頻出。45度線分析と組み合わせた出題が多く、財政政策によるギャップ解消の方向性(増税・減税・公共投資)も整理すること。

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