クラウディングアウト
くらうでぃんぐあうと
ひとことで言うと
政府支出拡大による利子率上昇が民間投資を抑制する効果。
解説
政府支出の拡大が利子率を上昇させ、民間投資を抑制する効果のこと。IS-LM分析において、IS曲線の右方シフトがLM曲線上で利子率を上昇させることで説明される。投資の利子率弾力性が大きいほどクラウディングアウトの効果は大きくなる。
くわしく解説
クラウディングアウトとは、政府が財政拡張政策(財政支出の増加)を行うと資金需要が増加して利子率が上昇し、その結果として利子率に敏感な民間投資が抑制される(締め出される)現象のことである。IS-LM分析において、財政拡張によりIS曲線が右方にシフトするが、LM曲線との新たな均衡点では利子率が上昇し、国民所得の増加幅が乗数効果から期待されるより小さくなることで説明される。クラウディングアウトの程度は投資の利子率弾力性と貨幣需要の利子率弾力性に依存する。LM曲線が水平(流動性の罠)の場合はクラウディングアウトが発生せず、LM曲線が垂直(古典的な貨幣数量説)の場合は完全なクラウディングアウトが生じて財政政策の効果がなくなる。
具体例で考えよう
政府が大規模な公共投資のために国債を大量発行すると、資金市場での需要が増えて金利が上昇する。その結果、設備投資を検討していた企業が資金調達コストの増大を嫌い投資計画を縮小するケースがこれにあたる。
試験対策ポイント
LM曲線の傾きとクラウディングアウトの大きさの関係が頻出。LM水平→ゼロ、LM垂直→完全クラウディングアウトを覚える。投資の利子率弾力性が大きいほど効果が大きくなる点も重要。